柴犬の性格、特徴、飼いやすさ-飼い主への忠誠心が一番の魅力

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いねむり中

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柴犬というと、くるっと巻き上がった尻尾、ピンと伸びた耳に特徴があり、大胆で勇敢なイメージがありました。ただ、実際、「もなか」を飼ってみて思ったことですが、「もなか」がメスということあり、かなり臆病(警戒心が強い)で、甘えん坊なところがあります。

家の中で少し大きな物音がすると、ビクッとしてかなりの間、警戒していることがよくあります。この警戒心の強さから、昔は、家の番犬として飼われることが多かったのが柴犬です。

「もなか」の場合、家の中ではほとんど吠えることはなく、普段はとても大人しい犬です。たまに扉を開けてほしい時など、じっと我慢強く扉の前で待っているのですが、誰も気づいてくれないと、小さく「ワン」というぐらいです。

ただ、掃除機に対しては異常な敵対心があるようで、掃除機を見るだけで闘争本能むき出しで向かっていきます。

柴犬の性格、特徴、飼いやすさについて

柴犬の性格は縄張り意識が強い反面、飼い主にはとても忠実

柴犬は飼い主にとても忠実であり、賢いことから「しつけ」もしやすく、比較的飼いやすい犬種です。また、我慢強い反面、頑固な子が多いのも特徴です。

そのため、独立心も強く、飼い主以外にはすぐに懐かない子も多いです。特に初対面の人に対しては、その警戒心からフレンドリーに振る舞うことは少ないです。

どちらかというと、オスよりもメスの方が警戒心が強いようですが、その性格から柴犬は昔は番犬としてよく飼われていました。縄張り意識の強さから通行人に対して無駄吠えすることもよくあり、しっかりと躾けないとご近所迷惑になることもあります。

「もなか」を見ていると、家族に対してはかなり甘えん坊な感じです。ひとりでいることはあまり好きではなく、絶えず家族の誰かの側にいる方が安心するようで、いつも「遊んで!遊んで!」と言っています。

お留守番の後など、家族が帰ってくると嬉しすぎて、ちぎれんばかりにシッポを振っています。

柴犬は運動量がとても豊富

もなか元々狩猟犬として飼われていたこともあり、かなり活動的な犬種です。

運動が大好きな子が多いので、散歩を長くしてあげる必要があります。 最低でも朝晩に20~30分は散歩をしてあげた方がよいです。特にオスは活発な子が多く、散歩もかなり長めにしないと、ストレスとなることがあります。

普段あまり運動させてあげることができない場合には、オスよりメスの方がお勧めです。

柴犬は丈夫で病気には強い

一般的に柴犬は他の犬種よりも丈夫で清潔好きであり、病気についてはそれほど心配する必要はありません。

ただ、柴犬にはアレルギー体質の子が多く、アトピー性皮膚炎を発症する子が多いです。これは柴犬に遺伝的な要因があると言われておりますが、原因はよくわかっておりません。

ドッグフードが合わない場合などは、アレルゲンを除去したものに替えるなどの対応が必要になります。「もなか」も1才まではアトピー症状がありましたが、ドッグフードを止めて手作り食に切り替えてからすっかり元気になりました。

今でも時たま、足が痒いのか、噛んでいることはありますが、今のところ全く問題はなくなりました。

《参考記事》 アトピーの治療法

飼うならオスとメスのどちらがよいのか

柴犬柴犬に限らず、オスとメスではかなり性格も違うことが多いです。

一般的にオスはやんちゃ、メスは大人しいが警戒心が強い傾向があります。また、オスに比べるとメスの方が飼い主の気持ちをくみ取ることに長けており、性格も穏やかな子が多いです。

  • オス犬
    メスに比べるとオスの方が比較的フレンドリーな子が多いようです。また、活発な子も多いので、散歩の時間を長めにとったり、いっしょに遊んであげる時間をとってあげる必要があります。狩猟本能、好奇心が強く、散歩中などに動くものに飛びついたりすることも多いです。
  • メス犬
    警戒心が強く、どちらかというと番犬向きの子が多いです。その分、しっかりと「しつけ」をしないと無駄吠えをするので、ご近所迷惑になることもあります。また、優しい性格の子が多い反面、オスに比べると頑固さが目立つこともあります。「もなか」も普段は大人しく、穏やかな性格なのですが、一端スイッチが入るとなかなか言うことを聞かない頑固な一面があります。また、警戒心も強く、何か物音がするとすぐにパトロールに向かいます。

犬を飼うのが初めての方はメスの方が比較的飼いやすいと思います。ただし、性格については個体差もかなりあるため、飼う前に性格を見極めることも大事です。

あまり警戒心の強い子だとしつけに苦労することもあります。

子犬を選ぶときの見分け方

もなか子犬初めて会ったとき、その子がどのような行動をとるのか、じっくり観察することである程度その子の性格が分かるものです。

かなり簡易的な方法ですが、以下の点に注意して観察してみて下さい。

  1. あなたに飛びついて歓迎してくるような子の場合
    その子はかなり積極的で明るい性格の子です。家に人の出入りが多い、ドッグランに行って他の犬と一緒に遊びたい、というようなときには最適なワンちゃんです。逆にこのようなワンちゃんの場合には、番犬としては向いていません。
  2. 慎重に距離を置いて後から近づいてくるような場合
    その子は賢く、落ち着いている性格の子です。一端、ワンちゃんとの信頼関係を構築することができれば、最高のパートナーとなります。比較的、警戒心が強いため、初対面の人や犬に対してフレンドリーに振る舞うことはあまりしないです。
  3. 遠くに逃げる、シッポを下げているような場合
    その子は非常に大人しく、臆病な子です。きちんとしつけができれば、優しい性格の子に育ちます。ただ、警戒心が強いため、育て方を間違うと、無駄吠えが激しくなりがちです。また、ドッグランなど犬の集まる場所に行きたい場合には、すこし苦労するかもしれません。
  4. あなたに無関心な場合
    子犬は普通、好奇心旺盛でどんなものにも飛びついていくものです。そんな中、好奇心をあまり示さない子は、しつけの際に苦労するかもしれません。初心者の方にはおすすめできません。

初心者が犬を飼う場合、2のワンちゃんがおすすめです。また、ワンちゃんと一緒に外で元気いっぱいに遊びたい場合には1のワンちゃんが向いているかもしれません。

ただ、どんなワンちゃんでもその子の性格を理解して、ワンちゃんとの間に信頼関係を築ければ、立派なパートナーとなります。

狩猟犬としての本能は強く、好奇心は旺盛

柴犬は小型犬としては、あまり無駄吠えをしない方ですが、狩猟犬であったことから鋭い感覚を持っており、縄張り意識が強いため、一昔前は番犬として飼われることが多かった犬種です。

他の小型犬に比べると、狩猟本能が強く、目の前を動くもの(小動物や虫など)が通ると追いかけていきたがります。

また、散歩中に他の犬と合うと、吠えて威嚇することが多く、あまりフレンドリーな犬種ではないです。

ただし、「もなか」の場合は好奇心が旺盛なのか、散歩中に他のワンちゃんに遭遇すると、必ず伏せの体勢をして相手が近づいてくるを待っています。(ただ、近づきすぎると吠えてしまうのですが。。。)

柴犬のダブルコートの抜け毛には要注意

比較的厳しい環境に対しても順応性が高いため、家の外でも飼うことできます。

ただし、柴犬はダブルコートといって、下毛と上毛の2つの種類の毛があるタイプになります。このタイプの犬には春と秋に換毛期(毛の生え替わり時期)があり、その時期になると大量に毛が抜け落ちます。

ダブルコートの犬を飼ったことが無い人にとっては、柴犬の抜け毛の量は想像以上だと思います。最盛期には家中が抜け毛だらけになるほどです。小まめにブラッシングをして、抜け毛が極力、落ちないように対策が必要になります。

家の中に犬の抜け毛が少しでも落ちていると気になる方は、ダブルコートの犬は避けた方が無難です。

《参考記事》 猛暑でやっと換毛期に、抜け毛対策にどんなブラシがよいか

また、最近ではほとんどの人が家の中で犬を飼うことが多くなりました。外で飼う場合と違い、家の中では寒暖差が小さいことから換毛期がずれたり、ダラダラと抜け毛が続いたりもします。この点にも注意が必要です。

《参考記事》 冬なのに抜け毛が多くなるのはなぜ?換毛期がずれる原因

柴犬にはどんな種類がある?

赤柴

赤柴

柴犬には被毛の色から赤毛、黒毛、白毛と胡麻毛があります。

昔は8割が赤柴でその他が2割程度でしたが、最近の黒柴ブームで黒柴の割合がかなり増えているようです。

白柴と胡麻柴は全体の数%程度とかなり数が少ないため、その貴重性からも人気があります。

胡麻柴とは

胡麻柴とは、赤毛、黒毛、白毛がほどよく混ざった柴犬のことです。

背中だけ黒毛と赤毛が混じっているという子はたくさんいるのですが、顔を含めて全体に混ざっていないと胡麻柴とは認めてもらえません。

また、子犬のときに黒毛が生えていても成長とともに黒毛は減っていくことが多いため、成犬になると胡麻柴ではなくなったということもよくあるようです。

胡麻の中でも赤毛が多いものを「赤胡麻」、黒毛が多いものを「黒胡麻」といいます。胡麻柴は珍しいため、人気も高いです。

豆柴とは

毛色とは別に体が小さい柴犬のことを豆柴といいます。

豆柴は独立した犬種ではなく、小型の柴犬同士を交配して繁殖させたものです。最近では柴犬も家の中で飼うことが多いことから、小さくて家の中で飼いやすい豆柴は人気があります。

豆柴人気から繁殖させているブリーダーも多いようですが、豆柴は血統的に病気がちの子が多いようです。これは豆柴を繁殖させるために小型の柴犬の系統どうしを近親交配させていることが原因だと言われています。

元々柴犬は良い血統だけを残そうとして、ある程度近親交配させることが多い犬種です。

豆柴の場合には、さらに小型の系統だけで交配を繰り返した結果、血が濃くなり過ぎる傾向が強いのです。そのため、豆柴は血統的に病気になりやすいと言われています。

黒柴

黒柴

柴犬は日本の土着犬が祖先

柴犬の祖先は古くから日本に住み着いていた土着犬であると言われています。

1万年前の縄文時代の貝塚から犬の骨が多数発見されることからも、犬は昔から人間に飼われており、狩猟の手助けをしていたと考えられています。

また、縄文時代の犬の土偶の形が立ち耳、巻尾であることからこの時代の犬が柴犬の直接の祖先であることは間違いないようです。

その後、弥生時代に大陸から渡ってきた渡来人が持ち込んだ犬との交配が進み、古墳時代には今の柴犬の原型が出来上がりました。

このように古くから日本に住み着き、その風土に適応したのが、日本犬です。そういう意味で、日本の風土には日本犬が一番合っていると言えます。その日本犬の中で、一番体が小さく、比較的飼いやすいのが柴犬になります。

実は柴犬は国の天然記念物です

現在、国の天然記念物として指定されている日本犬は6種ありますが、その一つが「柴犬」です。

明治から昭和初期にかけて、外国から持ち込まれた洋犬と日本犬との交配が各地で進められたため、一時期は日本犬の純血種が絶滅の危機に瀕していました。 この状況を受け、純血種の保存活動が行われ、国の天然記念物の指定を受けるに至りました。

これら日本犬の中で登録件数が一番多いのが柴犬であり、日本犬の中ではダントツの人気があります。(洋犬も含めると9位ぐらいですが。)

最近では、柴犬は海外、特にアメリカでも人気の犬種であり、アメリカケンネルクラブでは、柴犬を正式な犬種として認定しています。

柴犬の名前の由来とは

柴犬の名前の由来には、色々な説があるようですが、有力とされているのが以下の3つです。

  • 小さいものを表す「柴」という言葉から
  • 狩りのときに柴やぶをうまくすり抜けることから
  • 赤褐色の毛色が枯れ柴に似ているから

日本犬として柴犬は一番小さい小型犬になるので、単純に「小さいもの」という意味から名付けられたのはないかと思っています。

どんな方に柴犬はオススメなのか

柴犬は活発な犬種なので、散歩など一緒に運動してあげることが好きな方には最適です。逆にあまり構ってあげられない方にはオススメできない犬種です

柴犬は飼い主と一緒に遊ぶことが大好きなワンちゃんです。放って置かれると、ワンちゃんがストレスを溜めてしまいます。

よく、柴犬のしつけは難しいと言われることがありますが、子犬のときにしっかりと社会化できている子であれば、それほど手こずることはないと思います。

どちらかと言うと、かしこい犬種なので、しっかりと飼い主との信頼関係さえできていれば、しつけはしやすい方だと思います。

これは、どんな犬でもそうなのですが、飼い主とワンちゃんの間にしっかりとした信頼関係が築けていないと、ワンちゃんは言うことを聞いてくれません。

また、柴犬は特に清潔好きな犬です。子犬のときには家の中でおしっこをしていたのに、散歩に行き出すと、家の中では一切排泄をしなくなる子がいます。「もなか」もそうでした。

このため、雨が降ろうが、雪が降ろうが、散歩には毎日行くという飼い主さんがとても多いのが特徴です。

まとめ

柴犬はくるっと巻き上がった尻尾が凛々しく、見た目も純和風な雰囲気があり、日本犬として根強い人気があります。

飼ってみるとわかるのですが、柴犬はかなり賢く、飼い主に忠実なことから人気があるのもよくわかります。

ただ、柴犬は昔から狩猟犬、番犬として飼われていたこともあり、かなり気が強く、荒々しい一面もあります。特にオスの場合には体も大きくなり、初めて犬を飼う人は若干戸惑うかもしません。

どの犬種を飼う場合にもいえることですが、飼い主として愛情をもって愛犬に接すると、犬は自然と飼い主を信頼するようになるものです。

ぜひ、あなたも シーバ 仲間になってみませんか。

 

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