「犬の引き取り屋」というペット業界の闇ビジネスについて思うこと

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檻の中の犬少し前の記事になりますが、Yahooニュースで犬の引き取り屋という商売について、またニュースになっていました。

《Yahooニュース》 「犬の引き取り屋」で生き、死んでいく犬たち 「不幸」の再生産を止めるため、求められる二つの施策

かなり今更なニュースで、2年ほど前に犬の大量不法投棄で一時期、かなり話題になった話です。正直、なぜ今頃この話題かなという感じですが、問題を再度喚起するという意味ではよい記事かと思います。(と、偉そうなことを言ってみます)

この話題については私もなんどか記事にしていますので、よかったら読んでみて下さい。

《参考記事》 犬の不法投棄に見るペット産業の闇-殺処分ゼロに向けての取り組み

《参考記事》 犬の殺処分を減らすためには、ペットショップで子犬は買わない

 

今回のYahooのニュースでは、ペットの生体販売を頂点にしたビジネスモデルがある限り、このような不幸なペットたちが無くなることはない、といっています。

その意見には激しく同意です。

ペットショップで子犬が気軽に買えることが、この問題の根本原因だと考えているからです。

 

ただ、この筆者は、「8週齢規制」と「飼養施設規制と繁殖制限」がパピーミル(子犬工場)に効果があるだろうと言っているのですが、この意見には・・・です。何を眠たいことを言っているのだと、思います。

個人的な意見ですが、そんな施策ではほとんど効果がないと考えています。

これまでも、政府の動物愛護法では、色々な規制が導入されてきましたが、いつも業界団体からの圧力があるのか、すべて骨抜きの法律となってしまっています。

このような状態では、いつまでたっても殺処分ゼロは実現できないでしょう。

いくら処分されようとしている犬、猫を助けるためにたくさんの人たちが頑張っても、その一方でどんどん子犬を繁殖させ、どんどん捨てている状況では、無駄な努力に思えてしまいます。

売れ残れば簡単に捨ててしまうペットショップや、衝動的に購入した人が世話ができなくなり簡単に捨ててしまう、といったことが無くならない限り、殺処分数は簡単には減らないでしょう。

 

また、少し前にはよく話題になっていた「殺処分ゼロ」というスローガンですが、一時期は政治家などもこぞって話題にしてとてもよい雰囲気だったのですが、ここ最近は少しトーンダウンしている感があります。

確かに、ここ最近は殺処分数がかなり減ってきているのですが、それは単に愛護センターが引き取らないからという話もあります。

以下のアンケート結果では、駆除目的で捕獲した猫を73%の自治体が引き取らないと回答しています。このような結果は、行政として如何なものかと思います。

《公益財団法人動物環境・福祉協会Eva》 駆除目的で捕獲した猫の引取りについて全国アンケート

 

では、どうすればよいか?

この悪循環を無くすためには、ペット先進国であるドイツを見習うべきだと思います。ドイツのようにペットショップでの生体販売を禁止すれば、少なくとも今のように簡単に捨てられてしまう犬、猫の数を劇的に減らすことができるはずです。

ただ、日本では業界団体の圧力が強すぎ、実現するにはかなりのハードルがあるのだと思います。ここは、動物好きの人たちが皆で団結してロビー活動するしかないないのではないでしょうか。

 

少し前から話題になっていたペットショップ「chouchou(シュシュ)岡山店」があるのですが、ペットショップでありながらペット販売からは撤退し、愛護センターなどに保護され、殺処分待ちとなっている犬たちを紹介する「里親さがし」を行っているそうです。

この前、志村どうぶつ園でも取り上げられたので、ネットでもかなり話題になっていました。

《参考》 ペットを売らないペットショップ・シュシュ

半分、ボランティアなようなペットショップなのですが、動物好きの人たちの間ではかなり有名になっており、ペット関連商品の売上は伸びているそうです。新しい業態として、おもしろい取り組みかと思います。

このようなペットショップは愛犬家として純粋に応援してあげたいです。みなさんもよかったら通販で買ってあげてください。

《シュシュの通販》 ネット通販chouchou楽天市場店