犬の死亡原因のトップは「がん」-愛犬の延命治療はすべきか

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犬の病気早いもので「もなか」も4歳となり、人に換算すると30歳ぐらいと、そろそろ健康を気にしないといけない年頃になってきました。

下記のアニコムの記事によると、犬の4歳から12歳での死亡原因トップは「がん」だそうです。

《アニコムの記事》 どうぶつの腫瘍疾患について調査

犬は人に比べて「がん」になり易いという記事をよく見かけるのですが、実際に「がん」になり易いようです。

犬の場合、3歳以降から徐々に「がん」が増え始め、8歳にはなんと10頭に1頭以上が腫瘍疾患を罹っているという調査結果です。その後、年を重ねるごとにガンの発生率はどんどん上がっていきます。

もし、「もなか」がガンになった場合、どのような治療法があるのか、またどのぐらいの治療費がかかるのか、少し調査してみました。

愛犬が「がん」になった場合の治療費はどのぐらいかかるのか

ネットで検索してみると、「外科手術とその後の抗がん剤治療を行うと、100万円ぐらいかかった」という報告もたくさんありました。

人の場合には、高額医療費は健康保険で返ってきますが、犬の場合はそんな公的システムもありません。そのため、個人的にペット保険に入っていなければ、全額自己負担となります。

ガンの治療については、基本的に以下の2つの方針があります。

  • 根治治療:ガンの完治を目指して行う治療。比較的、初期のガンの場合や体力のあるワンちゃんの場合に選択される治療法です。
  • 延命治療:完治が難しいガンの場合、ガンの進行を遅らせたり、痛みや苦痛を取り除くことを主目的とした療法です。

延命治療の場合でも、抗がん剤などで積極的に治療を行い、ガンの進行をできるだけ遅らせる治療と、痛みだけをできるだけ取り除くだけの治療では、その治療費が大きく違ってきます。

ガンの治療方法による治療費の違いについて

ガンの治療法としては、大きく以下の4つがあります。

ガンの種類や進行具合によってもどのような治療を行うことができるのか、変わってきます。

治療費 備考
外科手術 数万~数十万円

ガンの種類、犬種によっても手術料が変わるため治療費にかなりの幅があります。また、術後の入院として、2000円~1万円/日がかかります。

直接、手術によってガン細胞を取り除くため、最も速やかに治療効果が得られる反面、老犬などでは、手術に耐えられる体力がないとできません。また、術後の体力消耗も激しいです。
抗がん剤治療 1回あたり2万~3万円

回数によりますが、月に数万円~10万円以上かかるようです。

薬剤によってガンの増殖を抑え込む治療法です。

ただ、完全にガンが無くなることはあまりなく、延命治療として使われることも多いようです。

放射線療法

1回あたり1万~5万円

治療回数は様々な様ですが、4,50万円はかかるようです。

放射線照射によって、がん細胞を死滅させる治療法です。

外科手術できないようなガンにも効果が期待できます。

自然治癒療法 数千~2万円/月 抗酸化作用が高い食事や、ガンに効くというサプリなどによって、体の自然治癒力を活性化して、ガンの進行を抑える療法です。

副作用が少ないですが、本当に効果があるのか科学的根拠がないものもあり、どのサプリメントを選択するのか難しいです。

愛犬の「がん」とどこまで闘うのか、納得した上で治療を開始する

ガンの治療費は、どれもかなり高額になるため、愛犬のガンとどこまで闘うのか、最初に判断しないといけません。

そのためにもまずは、信頼できる獣医さんとよく相談することが大切です。愛犬にどのような治療法が最適なのか、また、その治療が根治治療なのか、単なる延命治療なのか、詳しく説明してくれると思います。

また、できる限りセカンドオピニオンとして複数の病院で診察してもらい、治療費についても確認することをお勧めします。

動物病院の場合、同じ治療であっても治療費にかなりの差が出てくることも多いです。

《参考記事》 間違えないための動物病院の選び方-良い獣医さんを見極めるには

もし、完治が難しいと判断された場合でも、積極的な延命治療を行えば、余命が2倍から3倍になることも多く、ワンちゃんによってはかなり長く生きたというブログの闘病記例もありました。

いずれにしろ、ガン治療を開始する前に信頼できる獣医さんとよく相談し、家族で納得した上で治療を行ってもらうようにしましょう。

 まとめ

今回、犬の「がん」の治療費について調査してみると、思っていたよりは治療費がかなり高かったです。

最悪の場合、治療に100万円以上もかかるとなると、とてもすぐに出せるような金額ではありません。「もなか」が万が一、ガンになった場合のことを考えると、そろそろペット保険に入っておいた方がよいのかもしれません。(今のところは、「もなか」用の貯金として少しずつ溜めているだけです。)

 

ただ、個人的な意見として、愛犬が末期がんなどで完治する見込みがほとんどないと宣告された場合、無理に延命治療は行わない方がよいと考えています。

愛犬にとって良かれと思って、辛い延命治療を行ってあげることが、愛犬にとって本当によいことなのか疑問だからです。

人の場合では、抗がん治療がどんなに辛くても、もしかしたら治るかもしれないという希望があるから、ガマンできるのだと思います。

犬は、自分が重い病気になっていることがわかっていません。そのため、辛い延命治療は単に嫌なことをされているだけに感じてしまうでしょう。

 

もし、残り少ない命なら、できるだけ楽なように、できるだけ楽しくなるように、できるだけ安心できるように、してあげる方がよいと思います。

とは言っても、愛犬にはできるだけ長く生きてほしいと思うのは、飼い主として当然のことだと思います。

私も自宅での自然治癒療法で、できるだけのことはしてやりたいです。そのためにも、「がん」に効くと言われている食べ物、サプリについても調査してまとめてみようと思っています。