犬の便秘を予防、解消する4つの注意点-便秘を放置すると健康によくない

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うんち普段、「もなか」はとても快便で、朝晩の散歩のたびにうんちをするのですが、つい最近2日ほどうんちが出ないことがありました。

散歩のたびにクルクルと回ってうんちのポーズをするのですが、なぜか出ませんでした。便秘になる直前のうんちは少し緩かったので、おなかの調子がよくなかったのだと思います。

その時は、便通がよくなるようにと、ヨーグルトやさつま芋、果物など食物繊維が多いものを与えて様子を見ていたのですが、3日目に何事もなく普通のうんちが出てきました。

特別に固いということもなかったので、何が原因だったのか、よくわかりませんでした

子犬のときには、下痢や便秘になることが多く、それもあってアトピー症状が深刻だった「もなか」です。便秘になると、体調が悪くならないかと少し心配になります。 今回は、犬の便秘について、原因や対策方法についてまとめてみました。

便秘になるとなぜ健康に悪いのか

便秘健康な状態であれば、犬も人間も毎日、うんちが出るものです。

たまたま、丸一日うんちが出ないことはあるかもしれませんが、二日も出ないようであれば、りっぱな便秘となります。

飼い主として、愛犬がいつうんちしたか、チェックしておくことも大切です。

便秘になると、当然、腸内にうんちがたくさん溜まることになります。このような状態になると、うんちがエサとなり、腸内の悪玉菌が増殖する原因となります。

通常、腸内では、善玉菌、悪玉菌、日和見菌が勢力争いを繰り広げているのですが、うんちの加勢によって悪玉菌が優勢になると、普段は様子見をしている日和見菌まで悪玉菌として活動するようになり、一気に腸内環境が悪化します。

悪玉菌が活発に活動することで、アンモニアや硫化水素などの有害物質が腸内で発生し、体に悪い影響を与えます。

便秘の時のおならが臭いのは、この有害物質がたくさん発生しているためです。このような状態が続くと、腸内に溜まった有害物質が腸の壁から体の中に吸収され、それが血液に流れ込み、全身に行きわたります。これが皮膚の荒れや様々な病気の原因になっていると言われています。

犬が便秘になる主な原因

まずは、犬が便秘になる原因について探っていきましょう。

便秘になる原因は様々なものがあります。中には病気によってウンチが詰まってしまうこともあり、あまり長期間ウンチがでないようであれば、一度獣医さんに診てもらった方がよいです。

  • 水分不足による便秘
    水分が不足すると、うんち自体が固くなるため、大腸をうまく通り抜けられず詰まってしまい、便秘の原因となります。また、ドライタイプのドッグフードの場合、ドッグフード自体が水分を吸収してしまい、水分不足になり易いです。ドライタイプのドッグフードを与えている場合には、特に水分補給には注意してあげましょう。
  • ストレスによる便秘
    腸は意外とデリケートなもので、ちょっとしたストレスから下痢や便秘になることが多いです。環境が変わった、スキンシップが足りない、運動不足、ご飯の量が足りないなど、ちょっとしたことでもワンちゃんはストレスに感じるものです。日頃からワンちゃんが過度なストレスを受けていないか、飼い主としてチェックしてあげましょう。
  • うんちをガマンして便秘
    「もなか」の場合もそうなのですが、家のトイレシーツではウンチをしないというワンちゃんも多くいるかと思います。そういうワンちゃんの場合、ウンチをしたくなっても散歩に行くまでガマンしてしまい、そのままウンチのタイミングを逃してしまうことが多いです。また、腸内にウンチが長く留まることで水分が少なくなり、ウンチが固くなる原因ともなります。 できるだけ、朝晩の散歩に連れて行ってあげるようにしましょう。
  • 腸内環境が悪化して便秘
    腸内に悪玉菌が増加すると、腸の働きが鈍くなり、便秘や下痢の原因となります。 悪玉菌は、動物性の脂肪やタンパク質を含む肉類を多く摂取すると増殖しやすくなります。犬の場合、食生活が肉食のため、どうしても悪玉菌を増殖しやすいのです。日頃から善玉菌を増やすように食物繊維を多く摂る必要があります。
  • 運動不足に便秘
    適度な運動は腸内を健康に保つために必要なものです。運動不足になると、筋肉が落ちることで腸の運動が鈍くなり、便秘の原因となります。また、特に老犬の場合には、腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱くなるため、うまくウンチを押し出すことができず、便秘になり易いものです。できるだけ毎日の散歩時間を増やすなどして、運動する時間を確保してあげましょう。
  • ドッグフードによる便秘
    質の悪いドッグフードでは、必要な食物繊維が十分に含まれておらず、便秘の原因となります。普段、便秘がちなワンちゃんの場合には、食べているドッグフードが原因の可能性もあるため、一度ドッグフードを変えてみては如何でしょうか。 ドッグフードの選択に迷ったら、以下もおすすめです。

《参考記事》 評判のカナガンドッグフード購入-無添加でアレルギー対策としてもおすすめ

 便秘の予防、解消法

人間と同じように犬も何らかの原因により、腸の中に便が溜まり、長い期間排泄することができないことがあります。 うんちが腸内に長い間留まっていると、その間にどんどん水分が吸収されてうんちが固くなっていきます。そうなると、余計にうんちが出にくくなり、腸内に留まってしまうという、悪循環に陥ってしまいます。

このため、便秘を予防、解消するには、便秘のなり始めに適切な対処をすることが大事です。早めに対処することで、スムーズに便秘を解消しやすいです。丸一日、うんちが出ていないときには、すぐに対処を始めましょう。

水分をたくさん摂る

ミネラルウォーター水分不足になると、うんちが固くなり、腸内を移動し辛くなるため、うんちが詰まってしまい、便秘になり易くなります。新鮮な水がいつでも飲めるように、ボウルに水をいっぱいにしておいてあげましょう。

よく、瓶やペットボトルを逆さまにしてセットする給水器があります。見た目にも水が飛び散らず、良さそうなのですが、犬にとっては意外と水が飲みにくいものもあります。

「もなか」も最初は給水器を使っていましたが、あまり水を飲まなかったため、ボウルに切り替えました。単純なボウルの方が水を飲みやすく、格段に水を飲む量が変わりました。

ただ、犬は水を飲むのが苦手なので、ボウルにすると周りをビチャビチャにしてしまいます。ご注意下さい。

《参考記事》 犬が水を飲んだとき、周りを水浸しにしても叱らないでください

特に普段ドライタイプのドッグフードを食べているワンちゃんの場合には、ドッグフード自体が水分を吸収してしまうため、水分不足になり易いです。

また、夏場の暑い時期には、犬も喉が渇くため、自ら進んで水分を取ってくれますが、冬場の乾燥する時期には水を飲まなくなり、水分不足になっているワンちゃんが多くいます。特に冬場には水分補給に気を付けるようにしましょう。

《参考記事》 ワンちゃんには十分な水分を与えてあげましょう

便秘に効果のある食べ物を適量食べさせる

便秘に効果がある食べ物は色々ありますが、以下の3つをおすすめします。

食物繊維を多く摂る

果物食物繊維は、腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を改善する効果があります。 また、食物繊維は水分を多く吸収する特徴があるため、柔らかいウンチになり易く、腸内をスムーズにウンチが動くことで便秘解消に効果的です。

ただ、犬の場合には、肉食中心の食事が栄養バランスとして最適だと言われています。そのため、食事そのものを野菜中心にすることはできません。 ドッグフードを少し減らし、その分をおやつとして、食物繊維を多く含んだ果物を与えるとよいでしょう。

最近では、「もなか」が便秘気味になると、さつまいもをおやつに与えるようにしています。さつまいもは適度な甘さがあり、「もなか」も大好きなおやつの一つです。

特に、干し芋を少し炙ってあげると、食いつきがかなり違います。

《参考記事》 甘くておいしい、さつまいもはワンちゃんも大好物

その他、季節の果物でも食物繊維と適度な水分を含んでいるものが多いので、ワンちゃんの便秘対策としてオススメです。

《参考記事》 味覚の秋、栄養豊富な果物はワンちゃんのおやつにオススメ

《参考記事》 犬には野菜、果物は必要ない、とよく言われるが本当?

発酵食品を食べる

ヨーグルト腸内で善玉菌として働くビフィズス菌や乳酸菌の入っているヨーグルトや納豆などの発酵食品を直接食べることで、腸内環境を改善することができます。

《参考記事》 犬にとってもヨーグルトは不老長寿の食べ物-便秘解消にも最適

《参考記事》 アトピーに効果的、ヨーグルト、納豆による腸内環境の改善

おすすめは無糖のプレーンヨーグルトです。ヨーグルトを食後のデザートとして、大さじスプーン1杯程度与えるとよいでしょう。

ただし、ワンちゃんによってはヨーグルトが合わない子もいます。最初は少しずつ与えて、様子を見てあげてください。

これは、ヨーグルトの原料である牛乳に含まれる乳糖が原因です。牛乳は犬にとって乳糖の割合が少し多すぎるため、乳糖を分解しきれずに下痢をしてしまうワンちゃんが多いです。元々、犬の母乳にふくまれる乳糖の割合が牛乳に比べて少ないため、乳糖の分解が得意ではないのです。

また、子犬のときには母犬の母乳を飲むため、乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)をたくさん持っているのですが、成犬になると母乳を飲まなくなり、乳糖を分解する酵素の量が少なくなることも原因の一つです。

ただ、発酵食品であるヨーグルトでは、その発酵の過程である程度乳糖も分解されるため、牛乳に比べると大丈夫なケースが多いです。

犬の場合、人に比べて胃酸の働きが強く、折角食べたビフィズス菌や乳酸菌のほとんどは胃酸で死んでしまうと言われています。ただ、死菌であっても腸内で善玉菌のエサとなるとなるため、効果があります。

実際、「もなか」の場合、便秘気味かなと思った時には、いつもヨーグルトをスプーン一杯与えるようにしています。たいてはそれだけで翌日には快便に戻ることが多いです。

腸内環境を整えるペット用のサプリメントを使ってみる

腸内環境を改善するためには、普段から発酵食品であるチーズやヨーグルト、納豆などを与えると効果的なのですが、もっと手っ取り早く、ペット用のサプリメントを使ってもできます。

同じような犬用のサプリメントはいくつかあるのですが、下記のプロキュアは評判がとてもよく、500円で気軽にお試しが利用できます。また、その後の定期お届けコースでも2回目のお届けまでにキャンセルすると100%返金保証があります。

このように、他の類似サプリと比べてお試し期間がとても長く、愛犬に効果があるか、納得するまで確認することができるので、とてもオススメです。

愛犬の頑固な便秘に悩んでいる方は、一度お試ししてみて下さい。

《参考記事》 腸内環境を健康に保つペット用サプリ、プロキュアを500円で試してみました

適度な運動をする

散歩適度な有酸素運動は、体をリラックスさせる効果があり、ストレス解消にもなります。便秘の原因となるストレスを普段からため込まないことで、便秘予防となります。

また、運動不足になると、腸の活動が鈍くなり、便秘などの腸内環境の悪化の原因ともなります。

毎日の散歩時間を少し増やすなどして、ワンちゃんが適度な運動をするようにしましょう。

犬マッサージをする

ワンちゃんをマッサージしてあげることで、便秘に対して2つの効果があります。

  • リラックス効果
    ワンちゃんをマッサージしてあげることで、リラックスした時間を持て、日頃のストレス解消となります。「もなか」にもよくマッサージしてあげるのですが、気持ちよさそうにリラックスしているのが良くわかります。
  • おなかをマッサージすることで腸の動きを活発にする
    ワンちゃんをゴロンと寝かせて、おなかの下の方を手のひらで円を描くように軽く撫でてあげます。直接、腸をマッサージして刺激を与えると、便秘に効果的です。詳しくは下記の記事も参考にして下さい。

《参考記事》 犬マッサージは愛犬の体調管理と信頼関係構築に最適な方法

まとめ

たかが便秘と、侮ってはいけません。

便秘を長期間放置していると、腸内環境がますます悪化する要因となり、悪循環となります。犬でも人間でも腸内環境を正常に保つことは、健康のための第一歩です。腸内環境が悪化すると、腸内で悪玉菌が活発に活動することで、体に有害な物質がたくさん作れます。これが万病の元となります。

「もなか」の場合でも、子犬のときにはよく便秘になり2,3日ウンチが出なかったり、出てもコロコロのことが多かったです。

この当時、アトピー症状を発症したのですが、今から考えると、腸内環境が悪化していたこともその一因だったと思います。

便秘は放って置けばそのうちに治ると、軽く思いがちです。ただ、放置したからといって、改善するものではないです。普段から便秘がちなワンちゃんの場合、そのまま放置していると、大きな病気につながる可能性もあります。

また、あまり長い間うんちが出ないようであれば、一度獣医さんに相談してみて下さい。

 

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