愛犬の食材に迷ったら、がん予防に最適なデザイナーフーズはいかが

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ピラミッドデザイナーフーズって知っていますか?

1990年代にアメリカの国立がん研究所が中心となって、研究、発表した「がん予防」が期待できる野菜、果物のことです。

この研究をきっかけに、アメリカ人の野菜摂取率が飛躍的に延び、そのおかげでアメリカでのがんの罹患率も低下傾向になりました。

少し古い発表ですが、今でもがん予防にとても有効な食べ物たちだと思います。

普段、ドッグフードばかり食べているワンちゃんが多いと思いますが、もう少し野菜を多く摂取することで、がんになる確率を少なくできるかもしれません。

デザイナーフーズは抗酸化力が高く、がん予防に最適な食材

1990年代、がんによる死亡率が問題となってきたアメリカにおいて、国立がん研究所が中心となり、野菜や果物など植物性の食べ物のがん予防に対する有効性を評価する研究が行われました。

野菜に含まれるファイトケミカルなど数万種類もの物質に対して、その安全性やがんに対する有効性についての研究が行われ、そのうちの約600種類ほどにがんの予防効果の可能性があるとされました。

ファイトケミカルとは、植物に含まれている色素、アク、香りなどの成分に含まれている物質のことです。抗酸化力が強く、体の免疫力を高めてくれるものも多く、健康維持に役立つ物質としてさかんに研究が行われています。

有名なところでは、ポリフェノールやフラボノイド、ルテイン、βカロテンなどがあります。

このデザイナーフーズプロジェクトの結果として、特にがん予防に効果的だと判断された40種類の食べ物が「デザイナーフーズ」として発表されました。

 

この研究をきっかけにアメリカでの野菜の摂取量が大幅に改善され、実際にがんの罹患率もかなり減ったようです。

デザイナーフーズ・ピラミッドの第1グループ

キャベツデザイナーフーズは、ピラミッド型の3段階のクラスに分けて食品が発表され、上に行くほど効果が高いとされました。

もっとも、がん予防に効果があるとされた第1グループが以下の食品です。

第1グループ:
にんにく、キャベツ、甘草、大豆、生姜、セリ科の野菜(にんじん、セロリ)

特に、「にんにく」はがん予防に一番効果的な野菜なのだそうです。

ただし、ワンちゃんの場合、にんにくを食べても良いのか、意見が分かれています。

それは、にんにくには玉ねぎと同じく、辛み成分である硫化アリルが含まれているからです。犬の場合、硫化アリルを摂取しすぎると、赤血球が壊されることで溶血性貧血になる危険性があります。

《参考記事》 犬が食べてはいけないもの、チョコレート、キシリトール、ネギ類etc

ただ、絶対ダメかというと、そうでもなく、「にんにく」を常食としているワンちゃんもいるようです。ネットで調べていると、結局は食べる量によるみたいです。

人間の場合でも、にんにくを食べ過ぎると下痢をしたり、そもそも全く食べれない人もいます。「にんにく」は効果が高い分、その副作用も強い食材なのだと思います。

もし、ワンちゃんに与える場合には、十分に注意しましょう。

特に小型犬の場合、少しの量でも体重比で換算すると多すぎることもよくあります。

 

ということで、犬の場合、がん予防としてオススメな食材は、キャベツ、生姜、にんじん、セロリ、です。

《参考記事》 犬にキャベツは有害って本当?実はがん予防に最適な野菜

《参考記事》 生姜はネギ類と同じで犬に与えてはダメ!と言われるが、本当?

その他のデザイナーフーズ

ブロッコリー第2、第3グループにランクインしている食べ物たちです。アメリカでの研究結果なのですが、日本人にも馴染みがあるものが多く含まれています。

第2グループ:
玉ねぎ、お茶、ウコン、玄米、全粒小麦、亜麻、柑橘系果物(オレンジ、レモン、グレープフルーツ)、ナス科の植物(トマト、ナス、ピーマン)、アブラナ科の植物(芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー)

亜麻は、最近では亜麻仁油として、えごま油と共にかなり有名になりました。流石は先見の明がありますね。

《参考記事》 亜麻仁油とえごま油、どちらがアレルギーに効果があるのか?

「もなか」の場合、亜麻仁油もたまに使うのですが、いつもはえごま油を常用しています。どちらもαリノレン酸を多く含んでおり、成分的にはかなり似ている食材となります。

《参考記事》 愛犬のための「鶏肉と野菜たっぷりおじや」-栄養たっぷりで簡単調理

第3グループ:
メロン、ハーブ類(バジル、セージ、ミント、タラゴン、オレガノ、タイム、あさつき、ローズマリー)、きゅうり、カラス麦、じゃがいも、大麦、ベリー類(いちご、ブルーベリー、クランベリー)

この中で、カラス麦は日本ではあまり食べられていませんが、どこでも生えているような穀物で、欧米ではオートミールの材料となります。ペットショップでよく売っているネコ草と言えば、分るのではないでしょうか。

その他、流石にアメリカなのでハーブ類が多くランクインしています。日本では、ハーブをそれほど食べないのですが、洋食の突合せとしてハーブは必須なのかもしれません。

ワンちゃんに普段から与える食材としては、亜麻仁油、トマト、ピーマン、ブロッコリー、きゅうり、じゃがいも、いちご、などでしょうか。

この中で「もなか」が好きなものは、きゅうり、ブロッコリー、じゃがいもですね。あと、いちごやトマトも甘いものは大好きですが、少し酸っぱいと食べないです。

《参考記事》 栄養満点のブロッコリーを犬に与えるとき注意する点はあるのか?

《参考記事》 いちごはビタミンCが豊富で犬のおやつにも最適-キシリトールは気にしなくてよい

まとめ

今回、改めてデザイナーフーズをチェックしてみたのですが、普段、「もなか」のご飯として与えている野菜も多くランクインしていました。

特に「亜麻」が入っているのは、気づいていませんでした。

人間のがん予防として、策定されたデザイナーフーズですが、犬にとっても同じような効果があると思われます。

特に、最近のワンちゃんではがんの罹患率が異常なくらい高くなってきております。

ひとつには、ワンちゃんの平均寿命が延びたことにより、犬も超高齢化社会になってきたことも大きな要因です。ただ、それだけではなく、ワンちゃんの食生活にもその原因があるように思っています。

愛犬の食事について、日頃から少し気を付けてあげるだけで、健康で長生きできるかもしれません。

いつもドッグフードばかり食べているワンちゃんでも、たまには、このデザイナーフーズの野菜たちをトッピングしてあげては如何でしょうか。

 

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