犬の寒さ対策と暖房の仕方で気を付けること-乾燥にはご注意

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最近、急に寒くなってきたので、我が家でも少し前から、こたつ、ファンヒーター、セラムヒーター(遠赤外線暖房器)で暖房するようになりました。

各部屋にはエアコンもあるのですが、エアコンで暖房するとどうしても温風が気になるのと、部屋が乾燥するため、普段はあまり使っていません。加湿機能がついたファンヒーターが一番のお気に入りです。

家族の中でも特に愛犬の「もなか」が一番の寒がり?で、暖房を付けるとその前から動かなくなります。

また、毎年のことですが、こたつを出すと必ず潜ってしまい、出てこなくなります。かなり暑くなると、顔だけ出してきて、まるで人間のように寝転んでいます。

こんな軟弱者のためか、アンダーコートが生える時期がどんどんずれてしまい、寒い時期になっても未だに十分に生えそろっていないです。そのため、真冬の時期になると、外に散歩に行くのも嫌がる始末です。

今回は、基本的な犬の防寒対策と暖房器具としては何がよいのか、調べてみました。

犬にとって快適な温度、環境とは

犬はいつも4つ足で立っているため、人間よりもかなり低い位置で普段生活をしています。

このため、地面からの熱気、冷気の影響を受けやすく、特に冬の寒い時期には、地面からの冷気の影響を強く受けます。また、犬はお腹のあたりの毛が少ないため、下からの冷気に弱い傾向があります。

それもあって、寒さ対策としては普段寝ている場所に毛布を一枚敷いてあげるだけで、かなり寒さをしのげます。

また、犬が快適に感じる温度は、犬種によってもかなり違いがあります。

一般的には室温が18~22℃、湿度が40~60%程度と言われています。ただ、寒がりな犬種では、快適温度が25℃ぐらいということもあります。

普段、愛犬がすごしている場所がどのぐらいの温度があるのか、一度温度計で測ってみることをおすすめします。

温度を測ってみるとよくわかるのですが、エアコンで部屋全体を暖房しているつもりでも、床近くは温まっていないということがよくあります。ワンちゃんの体長に合わせて、しゃがんでみて、地面からの冷気がないか、すきま風がないか、確認してみましょう。

また、室内犬の場合には、暖房による乾燥にも注意が必要です。

空気が乾燥すると、鼻や喉の粘膜が乾くため、空気中の細菌やウィルスに対する抵抗力が弱まります。抵抗力が弱まることで、犬も人間と同じように風邪をひいてしまいます。加湿器を利用するか、バスタオルなどを部屋干しするなどして、湿度調整をしましょう。

《参考記事》 犬は「かぜ」をひかないって本当?風邪をひかないための予防方法

犬種によって寒さの感じ方にも違いがあります

基本的に犬は暑さに弱く、寒さには比較的強い動物だと言われています。

ただ、一般的に犬が寒さに強いと言っても犬種、体の大きさ、被毛の種類によっても寒さの感じ方は大きく違います。

ヨーロッパなど、原産国が北国の寒い国の犬は寒さに強く、東南アジア、南米などの暑い国の犬は比較的寒さに弱いものです。

被毛の種類で言えば、毛が長く、毛の生え方が上毛と下毛の2層構造になっているダブルコートの犬種は寒さに強いです。逆に、毛が短く、シングルコートの犬は寒さに弱い傾向があります。

シングルコートで比較的寒さに弱い犬種は、チワワ、ミニチュアダックスフント、マルチーズ、プードル、ヨークシャテリア、パピヨン、ボクサーなどがあります。

どのような犬が寒さに弱いかまとめてみました。

  • 子犬や老犬、痩せている犬、病気の犬
    このような犬たちは、体温調整する機能が低いため、寒さに弱いです。
  • 暑い国原産の犬種
    暑い国出身の犬たちは、日本の厳しい冬を生きていくようには適応できていません。
  • シングルコートの犬種
    ダブルコートの犬種では、下毛が密に生えており、空気層によって体温が逃げにくい構造となっています。このため、ダブルコートの犬は比較的寒さに強く、シングルコートの犬は寒さに弱い傾向があります。
  • 耳が立っている、大きい犬
    耳が大きい犬は体温を放熱しやすく、暑い時期には良いですが、寒さには弱くなります。
  • 小型犬
    小型犬の場合、地面との距離が近い分、下からの冷気の影響を直接受けやすくなります。また、体が小さいため、体にため込める熱量も小さく、体温を保つことができません。大型犬にくらべると寒さに弱くなります。

犬が寒がっているときのサインとは

犬の動きを見ていると、愛犬が寒がっているかはすぐにわかります。

普段と違って元気がないな、と思ったら要注意です。

一般的に犬が寒がっているときには、以下のような症状が見られます。

  • 震えている
    ブルブルと震えることで体温を上げようしている状態です。
  • 体を小さく縮めて丸まっている
    体温を逃がさないようにと、小さく丸まっているのです。
  • ずっと寝ている
    寒くて動く元気がないのです。
  • 散歩に行きたがらない
    外はもっと寒いので、行きたくないのです。
  • 水を飲む量が少ない
    冬場は水分補給をあまりしないワンちゃんも多いですが、寒い時には特に水を飲まなくなります。
  • 頻繁に下痢をする
    寒さによって、下痢をすることがあります。

犬にはどのような寒さ対策が良いのか

室内飼いの場合、ワンちゃんのいる部屋を24時間暖房していれば、寒さ対策としては万全ですが、それでは暖房代がかかり過ぎてしまいます。

よっぽど、寒さの厳しい北国でなければ、ケージを防寒対策するだけで、それほど暖房する必要はなくなります。

  • 窓のそばにケージを置く場合、外からの冷気が入り込まないようにケージと壁の間に段ボールを挟む。
  • ケージの下にも段ボールを敷き、下からの冷気が入り込まないようにする。
  • ケージの上から毛布をかぶせる。
  • ケージの中に毛布やフリース素材を敷き詰める。

それでも、ワンちゃんが寒がって震えている場合には、ペット用のヒーターや湯たんぽを用意するのも効果的です。ヒーターをケージに入れる場合には、床全面に敷かず、熱い時に逃げれる場所を確保することも大切です。

シングルコートの小型犬など、寒さに弱い犬種では日本の寒さはかなり厳しいものです。あまり寒がっている場合には、保温効果が高い服を着せてあげる方法もあります。特に寒い時期には散歩を嫌がるワンちゃんも多いため、防寒対策してお散歩しましょう。

愛犬と一緒に過ごすときの暖房について

愛犬と一緒に部屋で過ごすとき、どのように暖房をしたらよいでしょうか。

基本的に、犬は人間より少し低い温度を快適に感じます。温度設定には気をつけ、あまり温度をあげ過ぎない方がよいです。愛犬が暑いと感じたときに避難できる場所を作ってあげることも重要です。

また、暖房器具を使用している間は、部屋が乾燥しやすくなっています。加湿器を併用するなど、乾燥対策も行いましょう。

暖房器具では、愛犬のためには床付近を温かくしてくれるものがよいです。ここでは、暖房器具ごとに注意点などをご紹介します。

エアコン

エアコンは部屋全体を暖めるため、寒さに弱いペットでも部屋の中で快適に過ごせます。

ただし、エアコンは天井付近に設置されていることが多く、暖房すると温かい空気が上昇するため、床近くは中々暖まらないことが多いです。私たち人間は温かいと感じていても、床に近い部分はひんやりとしていることもあり、ワンちゃんにとっては寒い場合もあります。

一般的にエアコンを使った暖房の場合、天井付近と床付近では5度程度も温度差が出ると言われています。

このため、エアコンを使う場合には、部屋全体の空気を拡散させるためにサーキュレーターや扇風機を使って、天井に向けて風を送ると、効率的に部屋全体を暖めることができます。

また、エアコンの風は乾燥しているため、温風を直接ペットに当て続けるのもよくありません。温風の吹き出し方向にも気をつけましょう。

ホットカーペット&湯たんぽ&床暖房

このタイプの暖房器具は、体に触れる部分が温かくなるので、温かさを感じやすく快適です。

ペットショップでよく売っているペット用ホットカーペットを、留守番のときや夜寝るときに付けてあげると、寒い時期でもワンちゃんが快適に過ごすことができます。ただし、長時間使っていると低温やけどになり易いという欠点もあります。ホットカーペットには必ず毛布などを敷いてあげましょう。また、設定温度をあげ過ぎないことも重要です。

人間の場合ですが、44℃の温度で4,5時間当て続けると、低温やけどになると言われています。低温やけどは気づかない内に重症になっていることが多く、ワンちゃんの場合でもその周辺の被毛がすべて抜けてしまいます。

また、ペット用のヒーターを留守中に使う場合などは、愛犬がコードをかじったり、お漏らししたときにショートして火事にならないか、少し心配になります。

防水機能やつくりが頑丈になっているものも売っていますので、参考にしてください。

あと、湯たんぽを使うと電気代もほとんどかからず、かなり経済的です。また、湯たんぽだとコードをガリガリしてショートしてしまうこともないため、安全面でもオススメです。

ストーブ&ファンヒーター

ストーブやファンヒーターを点けると、その前にペットが陣取って寝そべっているということがよくあります。

ワンちゃんによっては、あまりにも近づきすぎたためにやけどしてしまうこともあります。よく、犬は暑くなると、自分で調整するので問題ないという人もいますが、実は犬は温度に対して鈍感なところがあります。

なぜなら、犬は全身を毛で覆われているため、被毛が邪魔をして熱さが皮膚に届きにくいのです。そのため、被毛が焦げるような温度でも気づかずそのまま、寝そべっていることもよくあるそうです。

特に、石油ストーブや電気ストーブには注意が必要です。

やけど対策としては、ストーブガードを設置することです。

オイルヒーター

オイルヒーターには、以下のように色々な利点があり、うちでも子どもが赤ちゃんのときに良く使っていました。犬にとっても快適な暖房器具です。

  • 安全性が高い
    本体はそれほど高温にならないため、火傷や火災の危険性が少ないです。
  • 部屋の空気を汚さない
    燃料を使って温めるわけではないので、一酸化炭素などの有害物質が発生しません。
  • 部屋全体を暖めることができる
    エアコンなどと違い、風を使って空気を循環させないため、ホコリが舞うこともなく、アレルギー体質の人でも利用できます。
  • 騒音がない
    エアコンなど、空気を循環させるタイプのものと違い、ほとんど音がしません。

逆に欠点としては、エアコンなどと比べても電気代がかなり高いです。

こたつ

省エネという点では一番の暖房器具ではないでしょうか。

こたつを点けると、よく潜り込んでしまうワンちゃんが多いようです。ちなみにうちの「もなか」もこたつ大好きっ子です。潜り込んで中々出てこないです。中で寝てしまうと、場合によっては熱中症になることもあるので、あまりおすすめはできませんが、今のところ特に問題はないです。

ただ、「もなか」がすぐに潜ってしまうので、温度設定はいつも弱にしています。また、点けっぱなしにしないように気をつけてはいます。

まとめ

如何でしたでしょうか。

「もなか」の場合、冬になるとコタツにべったりです。健康にはあまり良くないことはわかっているのですが、すごく気持ちよさそうに寝ているので、今のところそのままにしています。

お留守番をさせるときには、特に暖房器具は点けていません。家の気密性が高いためか、日中はそこまで室内が寒くなることはないからです。柴犬なので、寒さには強いこともあります。

日中にお留守番しているときは、寝る部屋のお布団の上でいつも寝てるみたいで、帰宅したとき、2階から慌てて降りてきて、お出迎えしてくれます。