ノミ愛犬「もなか」のアトピー症状がひどかった2年前ぐらい前の話になるのですが、アトピーで受診した際、獣医さんからは当然のごとくにノミ、ダニのお薬としてフロントラインを処方されました。

当時、何も考えずにフロントラインを「もなか」に垂らしたところ、急に暴れ出しました。アトピーの皮膚に沁みたのかと思ったのですが、その後もしばらくはぐったりとした状態になり、食欲もかなり落ちました。

幸いにもその後、まもなく体調が回復したのですが、後で調べてみると同じような症状になったという、ブログ記事が多数ありました。ひどいものでは、そのまま愛犬が死んでしまったという極端な例もあり、「かなり危険なお薬なのでは?」と怖くなり、その後はフロントラインを一切使っていません。

元々、ノミ、ダニが付いている訳でもないのに月一回、副作用が強い薬を飲み続けることに当時かなり疑問を感じたのを覚えております。

フロントラインという薬の安全性に疑問を持っている方も多いと思いますので、調べたことを整理してみました。

フロントラインとは

肩甲骨の間に滴下すると、24時間以内にノミの成虫を駆除、マダニでも48時間以内に駆除する効果があります。

また、その成分が体の表面の脂分を伝わって全身にゆきわたり、皮脂腺に蓄えられます。その後、皮脂とともに再び体表や皮毛に放出されるため、ノミやマダニの被害から持続的にペットを守る効果があります。

フロンラインプラスという強力版ではノミの卵の孵化、発育まで阻止する効果があり、成虫のノミだけでなく、その繁殖を予防できます。

以下の販売者ホームページに詳細が記載されています。
フロントラインプラス概要

フロントラインの成分

フィプロニル

フロントラインの主成分はフィプロニルという害虫の駆除に使われている遅効性の毒物です。

フィプロニルはノミやマダニ等の節足動物の中枢神経系に作用して害虫を致死させる効果があります。よくゴキブリ駆除の薬でゴキブリの巣ごと一網打尽と宣伝しているものがありますが、この遅効性を利用したものです。

毒物をまぜた餌を食べたゴキブリが死ぬまでに巣に戻って巣の中で死んだり、フンをすることで、その仲間まで殺すことができるというものです。

S-メトプレン

フロントラインプラスにはフィプロニルに加えて、S-メトプレンという幼若ホルモン物質が含まれており、卵の孵化、幼虫から蛹への変態などを阻害します。

幼若ホルモンとは主に昆虫の変態に関係するホルモンであり、昆虫の体内で分泌されるもので、幼虫が成長するために必要なホルモンです。

ただ、幼若ホルモンが分泌されている状況では、幼虫から蛹への変態が行われないため、成虫になることができません。

フロントラインの安全性について

フィプロニル

フィプロニルは中枢神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)の働きを阻害することで効果を発揮する薬です。

ウィキペディアで「γ-アミノ酪酸」を調べると、主に抑制性の神経伝達物質として機能している物質で通称GABA(ギャバ)と言われており、脊椎動物の中枢神経系では、主に海馬、小脳、脊髄などに存在する、とあります。

犬、猫、人間にとっても無害であると言えない物質です。

実際に日本では農作物に対するフィプロニルの残留農薬基準値が厳しく定められています。

滴下するものだから安全?

フロントラインの使用法ではワンちゃんが直接舐めないように肩甲骨の間に滴下するようにとあります。

確かに直接口にするのと、皮膚に塗るのとでは体内に取り込まれる薬の濃度が大きく違うので、舐めなければそれほど危険ではないかと思えるのですが、問題はフロントラインの一番の売りである、その持続性にあると思います。

フロントラインプラス概要 にも書かれているのですが、シャンプーや水浴してもフロントラインの効果は落ちないとあります。

逆に言えば、シャンプーをしても薬の成分がワンちゃんの表皮にしっかりと残り続けているということです。その効果でノミ、ダニを予防するのですから当然と言えば、当然です。

ただ、ワンちゃんが毛づくろいのために自分の手足を舐めたら、どういうことになるのでしょうか。確かに残留している薬の濃度は微量だと思いますが、それでノミ、ダニを殺せるのです。そのような薬を毎日舐め続けると健康に問題がないと誰が言い切れるのでしょうか。

副作用による事故例

薬事法では薬事法第77条第4項の2により、医療関係者は薬の副作用の疑いがある場合は、厚生労働大臣に報告することが義務化されています。

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調べてみると、農林水産省動物医薬品検査所 というページでひっそりと症例が公開されていました。

このデータベースを使って、主成分名「フィプロニル」で検索すると29症例あり、その中にはペットの死亡事例もたくさんありました。

内容的にはずさんな報告も多く、原因究明をしようとする、やる気を全く感じさせないものが多いです。

おそらく、死亡に至らない軽度な症例は報告もされないことが多いはずなので(実際、私も報告していません)、実際の症例はもっと多いはずです。

フロントラインは確かにノミ、ダニを駆除するには、一番簡単な方法だと思います。ただ、予防のためだけに、このような製品を長く使い続けるとには反対です。

また、このような薬をその副作用について何も説明もせずに安全だとして処方する獣医にも疑問を感じずにはいられません。

安全なノミ、ダニ予防について

ダニ 最近はノミ、ダニの予防薬として、「コンフォティス」や、フィラリア予防薬と一緒になった「パノラミス」という飲み薬もあるようです。

このお薬ですが、ノミ、ダニ予防の主成分はスピノサドという微生物がつくる天然成分で、フィプロニルよりは安全?とされていますが、飲み薬のため副作用もそれなりにあるようです。中には猫の死亡例もあったので、決して副作用が少ないというお薬ではないようです。

農林水産省動物医薬品検査所 では74症例が報告されていました。(2年前に調べたときはまだ20症例ぐらいでしたが、その後も順調に増え続けており、かなり危ない感じです。)

ノミ、ダニは危険な感染症を媒介することもあるため、予防することはとても大事だと思います。ただ、できるだけ、危険な薬は使わず、愛犬にとって安全にノミ、ダニを予防したいものです。

我が家ではノミ、ダニ対策として、以下のことを行っております。

天然成分の虫除けスプレー

ダニの活動が活発になる春と秋には、散歩前に防虫効果があるハーブ入りスプレーをかけてから散歩するようにしていました。

また、最近なのですが、ハーブよりもっと虫除け効果がある「ひば水」というものを見つけました。ひば水はヒバという木から抽出されるひば油を薄めたものなのですが、虫除け効果、除菌効果にすぐれており、虫除けスプレーとして最適なものです。

また、値段も安くて大量に作れるので、とてもおすすめです

《参考記事》 ひば油で虫除けスプレーの作り方、天然アロマなので愛犬にも安心

散歩中には草むらに入り込まない

住んでいるところが、比較的田舎なので、散歩道にも草むらが多くあります。ダニは草に潜んでいることが多く、ちょっとした草むらを歩くだけで、引っ付いてくることがあります。

散歩中には、草が多く茂っている場所には、できるだけ入り込まないようにしましょう。

散歩から帰ってきたとき

「もなか」の場合、散歩から帰ってくると、濡れタオルで手足を拭いてあげています。その時、顔や体もいっしょに拭いているのですが、拭くときに「ダニが付いていないか」、注意深く観察するようにしています。

特に、ダニは顔、耳、おなかなど体毛が少ないところに取り付くので、念入りに拭くようにしています。

このように散歩帰りには、変な虫が付いていないか、よく確認してあげましょう。

手足を痒がっていないか

特に「もなか」はアトピー持ちなので、よく手足を痒がっているときがあります。

そんな時は掻いているところに炎症がないか、小まめに確認しています。大抵は、少し赤くなっているだけなのですが、痒がっている原因が何なのか、チェックすることは大切です。

まとめ

フロントラインは、愛犬のノミ・ダニ駆除のお薬として、手間もかからず、とても便利な薬です。特に一回、滴下するだけでその効果がかなり持続します。

ただ、よく考えてください。予防だけのために、害があるかもしれない薬を塗る必要はないと思います。ダニが取りついたからといって、それだけで別に命に危険があるわけでもありません。

また、ノミ、ダニは少し気をつけていれば、そんなに心配するようなものでもありません。

「もなか」を飼い始めて5年になりますが、今まで1度だけ、ダニが体に付いていたことがありました。そのときは吸血前だったため、ティッシュで簡単に処理できました。結構、田舎に住んでいる私ですら、たった1回だけです。

今のところ、危険な薬を使わなくてもノミ、ダニで大変な事態になるようなことは起こっておりません。

 

最近の新しいお薬、ブラベクト錠についても記事を書いたので、よかったら読んでみて下さい。

《参考記事》 犬のノミ・ダニ予防薬、「ブラベクト錠」は本当に安全?

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