《アニコムの記事》 毎年恒例! ~人気犬種ランキング2016~
今年は、我らが柴犬がなんと5位から4位へと、ミニチュア・ダックスフンドを抜いて順位アップしていたようで、うれしい限りです。
それにしても毎年、トイ・プードルの人気は圧倒的ですね。
7年連続1位の上、頭数の割合も23.6%と2位チワワの16.3%を大きく引き離しています。ほぼ4人に1人が愛犬としてトイ・プードルを選んでいることになります。
もっとも、この統計は、アニコム損保のペット保険「どうぶつ健保」に加入した0歳犬を対象にしているので、ちょっと、バイアスがかかっていると思います。
トイ・プードルは確かに小さくて、かわいらしい表情には癒されるものがあります。今の日本の住宅事情にも適しており、病気もし難い犬種なので、人気があるのでしょう。
個人的には日本犬のように凛々しいワンちゃんの方が好みです。また、みんながトイ・プードルを一押ししていると、逆に違う犬種を飼ってみたくなるのは、あまのじゃくなだからかもしれません。
ということで、今回は、犬の種類について1位~5位について、人気ランキング形式でまとめみました。
人気ランキング第1位 トイ・プードル
原産国 | フランス |
大きさ(体高) | 小型(24~28cm) |
体重 | 2~4Kg |
トイ・プードルはどんな犬種
元々、古くからヨーロッパでは広く飼われていたプードルを品種改良して、小型化したものが、トイ・プードルです。
オリジナルサイズのプードルはスタンダード・プードルと呼ばれ、元々は狩猟犬として活躍しており、現在では警察犬、介護犬としても活躍するぐらい大きく、体高が45~60cmもあります。
長年にかけて品種改良されてきた結果、プードルには色々なサイズがあり、ミディアム・プードル、ミニチュア・プードル、トイ・プードルと分かれています。
その中でも一番小型犬種のトイプーですが、最初は小型化することで奇形や病弱な子が多くいたようですが、改良を重ねた結果、犬種として安定しました。
また、公式には犬種として認められていませんが、最近ではトイ・プードルをさらに小型化した、ティーカップ・プードル、タイニー・プードルなども存在します。
ただし、元々の犬種がプードルであるため、トイ・プードルとして買った子であっても、中には大きく育ってしまう子もいます。それは個体差なので、仕方がないことですが、ミディアム・プードルサイズの体高が35cm以上になる子もいるそうです。
トイ・プードルは毛色に関しても、たくさんの種類があり、ブラック、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、アプリコット、クリーム、シルバー、シルバー・ベージュ、レッドなどがあります。
トイ・プードルの魅力とは
トイ・プードルはとても性格が良く、温厚で好奇心が旺盛、社交的な性格な子が多いのが特徴です。そのため、他の犬種の犬たちとも仲良くできたり、飼い主以外の人にもすぐに懐きます。
散歩中に出会った犬とも、機嫌よくごあいさつしたり、愛嬌をふりまくため、初めて犬を飼う方でも安心してオススメできる犬種です。
また、犬の中でもボーダー・コリーについで賢い犬種とも言われており、比較的「しつけ」がし易い犬種なのも、初心者には打ってつけです。ただし、頭が良い分、キチンと愛犬との信頼関係を築かないとバカにされることもあるので、要注意です。
その他、被毛は巻き毛のシングルコートのため、それほど換毛期の抜け毛を気にすることもありません。体臭もほとんど無いことから、室内犬として人気の理由です。
トイプーと言えば、「テディベアカット」と言われるぐらい大流行し、今でもよく見かけるカットです。その他にも「アフロカット」、「ピーナッツカット」、「マイアミカット」など、飼い主の好みで色々なカットができる点でも、とても人気があります。
トイ・プードルを飼う上で気を付ける点
色々なカットが出来る点では、とても魅力的なトイ・プードルですが、その分、非常に毛が絡みやすく、毎日のブラッシングなど、グルーミングが欠かせません。
また、自分でカットする技術がない場合には、トリミングサロンでカットしてもらうことになりますが、1回、5000円~10,000円もかかります。カットの頻度も月に1回ぐらいが平均のようなので、年間にすると結構な値段になります。
人気ランキング第2位 チワワ
小さな体の割に、大きな耳と真ん丸目が特徴的な犬種です。
原産国 | メキシコ |
大きさ(体高) | 小型(15~23cm) |
体重 | 1.5~3Kg |
チワワはどんな犬種
トイ・プードルと同じく、比較的飼いやすい犬種ですが、体が小さい分、病気やケガなどに一層注意が必要になります。
チワワには様々な大きさがあり、毛の長さや色も豊富な犬種です。
チワワは元々、メキシコのチワワ地方が原産であり、地方名がそのまま犬種の名前となっています。チワワの起源は、古くはアステカ文明の時代にさかのぼり、儀式の生贄としてささげられていたようです。
その後、アメリカで品種改良が進められ、日本で人気のロングコート種が作られました。
チワワの種類には、毛の長さの違いによって、以下の2つがあります。
- スムースコート(毛が短い)
- ロングコート(毛が長い)
日本では、ロングコートチワワの方が圧倒的に人気がありますが、アメリカでは元々の品種であるスムースコートチワワの人気も根強いようです。
毛色のバリエーションも豊富で、単色では、ブラック、レッド、チョコ、フォーン、クリーム、ホワイトなどがあります。2色以上が混ざっているタイプも多く、配色には色々なパターンがあります。
また、チワワにはシングルコートとダブルコートの両方がいるようで、ロングコート種では換毛期の抜け毛対策も必要となります。
元々、シングルコートであった原種に、品種改良の過程でダブルコートのポメラニアンと掛け合わせたためです。このため、スムースコート種であっても、先祖にロングコート種が多ければ、ダブルコートになることもあるようです。
チワワは性格的に生意気な面があり、初対面な人に対してすぐになつくことはあまりありません。また、感情の起伏が激しい子も多く、しっかりと「しつけ」をしないと、無駄吠えが多くなりがちです。
ただ、飼い主に対する忠誠心は非常に強い犬種だと、言われています。
チワワの魅力とは
アメリカで品種改良されてロングコートチワワが登場してきましたが、日本ではCMにロングコートチワワが登場して以来、特に若い女性に高い人気を持つ犬種となりました。
体が小さい割には、活発に動き回るため、家の中で走り回っているだけでも良い運動になり、散歩時間は短めですみます。
そのため、女性や高齢者の一人ぐらいでも比較的飼いやすい犬種として、人気があるのです。
チワワを飼う上で気を付ける点
チワワは体が小さいため、比較的病気に罹りやすい傾向があります。また、体が華奢なこともあり、ちょっとしたことでも大ケガに繋がるため、飼育環境や体調管理に細心の注意が必要な犬種となります。
チワワは活発な子が多い子こともあり、体の割にはよく食べる子も多く、注意していないとすぐに太ってしまいます。
どんな犬種でもそうですが、肥満になると心臓や膝に負担がかかり、病気、ケガになり易くなりやいため、肥満にならないように管理が必要です。ただ、特にチワワは体重が軽いため、100g単位での体重管理が必要となります。
また、メキシコ原産ということもあり、寒さには弱く、冬の外出時には服を着せるなどの対策も必要となります。
逆に暑さにも強いというわけではなく、夏の時期、ロングコート種では熱中症にも注意が必要です。
人気ランキング第3位 MIX犬(体重10kg未満)
最近はMIX犬の人気が高く、特に20代の若い人では純血種を押しのけ、一番人気となっております。
おじさん感覚で言うと、MIX犬って単に雑種?と思ってしまいますが、MIX犬の定義があるみたいです。
MIX犬とは、
- 親犬が純血種である(ハーフ犬)
- 純血種同士の交配で産まれた1代目(ハーフ犬)
人間が意図的に交配した犬
《引用》 ミックス犬と呼ばれる犬の3つの特徴。ミックス犬と雑種って何が違うの?
なんだかよくわかりませんが、要は父親と母親が血統書付きで、違う犬種だということでしょうか。最後の「人間が意図的に交配した犬」というのが、よくわかりません。。。。別に意図しようが、しまいが結果は同じだと思います。。。
ただ、MIX犬を含む雑種は、遺伝的に両方の親の犬種の特徴を受け継ぐわけですが、良い遺伝子を受け継ぐとは限らず、劣性遺伝する場合もあります。このあたりは要注意です。
なので、子犬の時にはよくわからないかもしれませんが、成長とともにどんな欠点が現れるかわからないです。
同じ親の子供たちであっても、どちらの特徴を色濃く受け継ぐか、1頭ずつ異なります。そのため、外見的にも1頭ずつ違うため、オンリーワンとして特別感があるのだそうです。
そんなこと言えば、雑種の方がもっとオンリーワンなのですが。。。。。
雑種だと高級感がないため、MIX犬というブランド価値に満足感を求めているのでしょう。
個人的にな意見として、MIX犬はどのような特性が強化されるのか、よくわからない点も多いです。そのため、栄養面、運動面、病気予防など手さぐりな点も多く、初心者の方にはあまりオススメできないのではと考えています。
ちなみにMIX犬とは以下のような犬たちです。
- チワックス(チワワとダックスフンドのミックス)
- マルプー(マルチーズとトイ・プードル)
- チワプー(チワワとトイ・プードル)
- ポンスキー(ポメラニアンとシベリアンハスキー)
- ラブラドゥードル(ラブラドールレトリバーとプードル)
- ダップー(ミニチュアダックスフンドとトイプードル)
- キャバプー(キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルとトイプードル)
- ポメチワ(ポメラニアンとチワワ)
- チワマル(チワワとマルチーズ)
- ポメックス(ポメラニアンとミニチュアダックスフンド)
- シュナプー(ミニチュアシュナウザーとトイプードル)
- シープー(シーズーとトイプードル)
- ポメ柴(ポメラニアンと柴犬)
他にも色々ありすぎて、わけが分からない状況です。
人気ランキング第4位 柴犬
柴犬は、日本犬の中では一番小さい犬種ですが、日本犬の中では一番人気が高いです。
原産国 | 日本 |
大きさ(体高) | 小型~中型(33~43cm) |
体重 | 7~11Kg |
何といっても、一番の特徴は飼い主以外にはなつかない、飼い主一筋のその忠誠心です。
柴犬の特徴については、以下の記事にまとめていますので、詳細はこちらをご覧ください。
《参考記事》 柴犬の性格、特徴、飼いやすさ-飼い主への忠誠心が一番の魅力
人気ランキング第5位 ミニチュア・ダックスフンド
元々狩猟犬であり、巣穴の中にいるアナグマ、キツネやウサギを狩れるようにと、胴長に改良された犬種です。
原産国 | ドイツ |
大きさ(体高) | 小型(13~23cm) |
体重 | 4~5Kg |
ミニチュア・ダックスフンドはどんな犬種
ダックスフンドのマズルはとても長く、鼻腔内の面積が広いため、嗅覚の点で特に優れています。また、あの短い脚からは想像できないですが、獲物を狩るための俊敏性と体力も兼ね備えています。
そのため、昔から狩猟犬として活躍していた犬種であり、狩りのときに動物の巣穴に潜りやすいようにと、胴長短足に品種改良されました。
ハンターとしての本能がとても強く、動くものに反応して追いかけるなど、ハンティングが大好きです。また、ダックスフンドは狩猟犬らしく、かなり活発で好奇心も旺盛な子が多いです。
性格も友好的なワンちゃんが多いのですが、元々狩猟犬であったため、見知らぬ人に対しては吠えてしまう子も多く、少し神経質な一面があります。このため、無駄吠えのしつけに関する悩みが多いようです。
ダックスフンドは被毛のタイプによって、以下の3種類があります。同じダックフンドであっても、被毛タイプによって見た目にもかなりの違いがあります。
- スムースヘアード
毛の質は堅めで、短い毛が密集しています。ダックスフンドとして一番古くからのタイプです。- ロングヘアード
毛の質は軟らかく、長いため、グルーミングでのお手入れが必要です。- ワイヤーヘアード
毛の質は短い、剛毛が体全体に下毛とともに密集しています。立派な眉毛と顎ひげが特徴的です。
ダックスフンドは体の大きさによっても3種類に分類されており、大きい順にスタンダード、ミニチュア、カニンヘンという種類があります。ただし、アメリカやイギリスではカニンヘンはミニチュアに分類されます。
日本では、住宅事情からも圧倒的にミニチュア・ダックスフンドが人気があります。
ミニチュア・ダックスフンドの魅力とは
ダックスフンドは元々が狩猟犬のため、基本的には独立心が強い性格です。また、とても賢く、お利口さんな子が多いです。
好奇心が強く、社交性もありフレンドリーな子も多いのですが、警戒心が強い一面もあるため、突然吠えたりすることもあります。
そのため、初めての人に合った場合には少し注意が必要です。
ただし、順応力には優れているため、集合住宅などでも比較的飼いやすい犬種です。
ミニチュア・ダックスフンドを飼う上で気を付ける点
ダックスフンドの特徴的な病気と言えば、なんといっても、椎間板ヘルニアです。胴長な体型のため、腰や脊椎にどうしても負担がかかるため、ヘルニアに罹り易いのです。
症状がひどくなると、歩けなくなり、車いすのお世話になってしまいます。
ヘルニア予防策としては、普段からしっかりと運動させて筋肉を付けることが大切です。また、ベッドやソファーなどの高い所からのジャンプはさせない、絶対に太らせないなどの対策が必須となります。
また、家がフローリングの場合には、滑り止めのためにカーペットを敷いたり、滑り止めワックスを塗るなどの対策も行うことで、足腰への負担を減らすことができます。
もう一つ、ダックスフンドは垂れ耳のため、耳の病気にも注意が必要です。
耳の病気のひとつである外耳炎の原因はダニや耳垢など色々な原因があるのですが、普段から耳の中を清潔に保つことが大切です。
《参考記事》 外耳炎は犬がなりやすい病気-予防と早めの治療が大切
まとめ
今回、人気犬種を調べてみて思ったことなのですが、日本では、アメリカやイギリスなどの海外と違って、その狭い住宅事情から小型犬、それも超小型犬が好まれる傾向にあります。
今回の人気犬種トップ5を見ても、すべて小型犬でした。
特に最近の傾向として、タイニー・プードルや豆柴など、従来品種をさらに小型化したものの人気が高くなっています。そのため、ブリーダーたちも無理に小型化しようとし、血が濃くなりすぎたりして、遺伝的に病気に弱い子が多くなっているように思われます。
基本的に、超小型犬などは元々体力的にも弱く、ちょっとした病気でも重症化しやすいため、初心者にはあまりオススメできません。
もし、あなたが初めて犬を飼うのであれば、丈夫で飼いやすい犬種にすることをオススメします。
ただ、どんな犬種であっても、家族の一員として愛情をもって飼えば、犬はとても良いパートナーになってくれ、あなたの生活を豊かにしてくれるはずです。