ヨーグルト「もなか」には普段からよくヨーグルトをあげています。特にすこし便秘気味になると、ヨーグルトを多めに与えたりもしています。

人間の場合でも、ヨーグルトはダイエットや便秘解消によく話題となる食材ですが、犬にとってもとても良い食材です。

特に犬の場合には、牛乳を飲むとお腹を壊してしまうため、その代わりとしてヨーグルトは最適な食べ物です。

今回は、犬にヨーグルト与えるときの注意点など、ヨーグルトについて徹底解析してみました。

ヨーグルトとはどんな食材?

Wikipediaの解説ではヨーグルトは以下のように説明されています。

ヨーグルトの起源はヨーロッパ、アジア、中近東にかけての様々な説があり、およそ7000年前とされる。生乳の入った容器に乳酸菌が偶然入り込んだのがはじまりと考えられている。

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イリヤ・メチニコフ(微生物学者:ノーベル生理学・医学賞 1908年受賞)がブルガリア(当時はロシア領だが直前までオスマン帝国領)を訪れた際に、ブルガリア人が長寿で有ることを発見し、その原因を現地の伝統食品であるヨーグルトであるとし、『ヨーグルト不老長寿説』を発表した事によって広まった。

簡単にいうと、牛などの乳に乳酸菌や酵母を混ぜて発酵させたものがヨーグルトです。特に気温の高い地方では牛乳は長持ちしないため、保存のために発酵させてヨーグルトに加工したものを食べていたようです。

数千年前から世界各地で色々なヨーグルトが作れており、その起源はかなり古いものです。

乳酸菌は牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解して、乳酸を作り出します。この乳酸が牛乳に含まれるカゼインというタンパク質と反応して、固まったものがヨーグルトです。

なぜ、ヨーグルトが不老長寿の食品と言われるようになったのか?

それは、ヨーグルトにはよく知られている整腸作用のほか、コレステロールの抑制作用、抗がん作用があり、生活習慣病の予防に役立つ働きがあるからです。

こんなに健康によいヨーグルトなのですが、犬にとってもよい食材なのでしょうか?

牛乳が苦手な犬でもヨーグルトは大丈夫な理由

牛乳人間でも牛乳を飲むとお腹を壊す人がいます。

そんな症状のことを乳糖不耐症(乳糖を分解することができないこと)というのですが、これは、牛乳に含まれる乳糖を分解するための酵素(ラクターゼ)の分泌が少ないことが原因です。

分解酵素が少ないため、腸内で乳糖を十分に分解することができず、乳糖が不消化となって腸内に残ってしまいます。

分解されなかった乳糖が腸内細菌によって発酵されるのですが、このとき、脂肪酸と炭酸ガスが発生し、これが腸内運動を活発化させます。また、不消化のままの残り物によって、腸内の浸透圧が高くなり、体の水分が腸内に流れ込むことで下痢となるのです。

犬の場合にも、子犬のときには母乳を飲むためにこのラクターゼの分泌が活発なのですが、成犬になるに従ってしだいに分泌が少なくなっていきます。

個体差もあるのですが、お牛乳が苦手なワンちゃんが多いのはこのためです。

ただし、ヨーグルトの場合には、牛乳がヨーグルトになる過程で、乳酸菌の作用により乳糖が分解されてしまうので、ヨーグルトでは乳糖の割合がかなり低くなっています。このため、牛乳が苦手な犬の場合でもヨーグルトは食べても大丈夫なのです。

牛乳がヨーグルトになると栄養吸収率が高くなる

ヨーグルトは牛乳から作られるため、タンパク質やビタミン類などの栄養成分はほぼ同じです。ただし、発酵させることで栄養成分の体への吸収率が高くなります。

乳タンパク質の吸収が良くなる

ヨーグルトになる過程で、乳酸菌が牛乳に含まれているタンパク質の一部をペプチドやアミノ酸に分解します。タンパク質のままでは、体の中で分解しなければいけないのですが、先に分解されていることで、腸内での消化、吸収がよくなります。

カルシウムの吸収率が良くなる

ミルクカルシウムの主成分であるリン酸カルシウムや炭酸カルシウムは水に溶けにくい成分です。一方、牛乳がヨーグルトになると、牛乳に含まれているカルシウムと乳酸がくっ付いた乳酸カルシウムの割合が多くなります。この乳酸カルシウムには水に溶けやすいという性質があり、この水溶性の性質のため、腸内でのカルシウムの吸収率がとてもよくなります。

ヨーグルトによる腸内環境改善

100年前に話題となった「ヨーグルト不老長寿説」にもあるように、昔から健康によいとされているヨーグルトです。実際にどのような効果があるのでしょうか。

乳酸菌・ビフィズス菌の働きで腸内環境を改善する!

健康な腸

  1. 生きた菌による効果(プロバイオティクス)
  2. 死んだ菌による効果(バイオジェニックス)

①生きた菌による効果(プロバイオティクス)

ヨーグルトの中には発酵の過程で乳酸菌やビフィズス菌といった、腸内で善玉菌として働く菌がたくさん増殖して入っています。

乳酸菌もビフィズス菌も元々動物の腸内に住み着いている細菌であり、腸内で乳糖やぶどう糖を分解して乳酸を作り出す働きをします。しかも、ビフィズス菌では乳酸に加えて、さらに酢酸も代謝物として作り出します。

これらの菌が作り出した乳酸や酢酸が腸内を活性化させ、腸内環境を酸性に保ち、腸内での悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。

特にビフィズス菌が入っているヨーグルトの方が整腸作用は高いと言われています。

②死んだ菌による効果(バイオジェニックス)

ただ、生きた乳酸菌やビフィズス菌はそのほとんどが胃や小腸の消化液によって死滅してしまうため、生きたまま腸内に届くのは10%以下とも言われています。

また、運よく生き延びた菌が腸内にたどり着いたとしても、腸内の細菌群からは異物(敵)と判断されて、排除されてしまいます。そのため、摂取したほとんどの菌はそのまま腸内に留まることができないと言われています。

このことから、生きた善玉菌を摂取してもあまり効果がないと、言われることがあります。

しかしながら、最近の研究では死んでしまった善玉菌でも、菌が作り出した物質や菌体成分(乳酸菌生産物質)自体が、腸内の免疫機能を直接活性化させるのでは、という学説を唱える人も出てきした。

このような考え方を「バイオジェニックス」と言います。

この考え方によると、乳酸菌は生きていても、死んでいてもよく、その量が多い方がよいと言われています。量と言う観点では、死菌の方が効率よく摂取できるため、最近では死菌を使ったサプリもたくさん出回るようになっています。

善玉菌の力で便秘を予防する

ヨーグルトと果物便秘になると、腸内では悪玉菌が繁殖する要因となり、さまざまな病気を引き起こしてしまいます。

《参考記事》 犬の便秘を予防、解消する4つの注意点-便秘を放置すると健康によくない

便秘の原因のひとつは、便が大腸の中に長い間留まることで、便の中の水分を吸収し過ぎてしまい、便が固くなってしまうからです。便が固くなることで腸内を便がスムーズに移動しづらくなり、さらに長く腸内に便が留まってしまうという悪循環が生まれます。

この悪循環を起こさないために、乳酸菌などの善玉菌が効果を発揮します。

善玉菌が腸内で増えて活発に活動することで、乳酸や酢酸といった有機酸がたくさん作られるようになります。これらの有機酸は腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にする働きがあり、便秘予防にとても効果があります。また、この有機酸が腸内を弱酸性に保つことで、腸内で悪玉菌が増殖するのを抑えてくれる効果もあるのです。

さらに便秘予防・解消の効果を高めるためには、乳酸菌と一緒に食物繊維を摂取することも効果的です。

食物繊維はそれ自体が便となることで便の量を増やし、腸内の蠕動運動を活発にします。また、食物繊維は善玉菌のエサとなるため、腸内の善玉菌を増やす効果も期待できます。

便秘の際には、ヨーグルトともに果物や野菜を一緒にワンちゃんに与えるとよいです。

犬へのヨーグルトの与え方

ヨーグルトワンちゃんにヨーグルトを与える場合、以下の点に注意が必要です。

  • プレーンヨーグルトを与える
    犬にヨーグルトを与える場合、砂糖が入っているものより、プレーンの方がよいです。ただ、プレーンヨーグルトと言ってもたくさんあるのですが、基本的にはどんなものでも問題はありません。
    できれば、ビフィズス菌が入っているものの方が効果が期待できます。
  • 一度に与える量はほどほどにする
    ワンちゃんの体重によっても変わると思いますが、大さじスプーンで1杯から2杯程度で十分です。ヨーグルトには乳脂肪分も含まれているため、一度にたくさん摂りすぎると肥満の原因ともなります。ドッグフードを食べている場合には、普段のドッグフードの上に適量のヨーグルトを振りかけてあげるだけでOKです。

腸内環境を改善するには、できるだけ続けて与えることが大切です。

まとめ

腸内環境を改善するには、発酵食品はとても効果があります。ヨーグルトの他にも納豆なども同じ効果が期待できます。

特にヨーグルトは、大昔からその効果が証明されており、特に便秘気味なワンちゃんにはとてもよい効果があります。

腸内環境を整えることは、がん予防、免疫力アップ、生活習慣病予防にも繋がるため、普段からワンちゃんの体調に気を付けてあげることが大切です。

もし、うんちが臭い、体臭がキツイ、なんだか元気がない、などの症状がある場合には、腸内環境が悪化している兆候かもしれません。ヨーグルトでの改善を一度試してみてはどうでしょうか。

 

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