ドッグフードの切り替えは本当に徐々にする必要があるのか

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ドッグフードのパッケージなどに、「切り替えは少しずつ、1週間程度かけて行ってください」みたいなことがよく書いてあります。

ドッグフードを切り替えるたびに、なぜ、こんなことをする必要があるのか、ずっと疑問に思っていました。

こんな手間のかかる切り替えを、キチンとやっている人も多いと思いますが、

  • ドッグフードをローテートしているワンちゃんは、そのたびに少しずつ切り替えないといけないのか?
  • 下痢の時の療法食の場合はどうする?
  • そんなにぴったりと割合まで指定して、徐々に増やしていかないといけないの?

など、色々と疑問点も浮かんできます。

 

なぜ、どのドッグフードもこんな切り替え方法を推奨するのでしょうか。気になったので、今回は、この切り替え方法について、調べてみました。

 

結論だけ先にいうと、こんな切り替え方法はあまり気にすることはないです。「もなか」の場合、今では、まったくこんな切り替えはやっていないです。

そもそも、ドッグフードを切り替えた程度で、下痢をするようなワンちゃんは元々胃腸の調子が悪いのです。こんな切り替え方を気にするより、もっと胃腸を丈夫にしてあげることを考えてあげた方がよいです。

まず、「もなか」の場合、こんな面倒なことはやってません

ペット本などにも、ドッグフードの切り替えは徐々にしましょうと、必ず書いてあったので、「もなか」が子犬の頃には忠実にやろうと、がんばっていた時期もありました。

ただ、実際にやってみると、これがかなり面倒です。(やったといっても、分量はかなり適当ですが)

また、そもそもの話として、こんなこと、できないときが多かったです。

 

「もなか」がまだ子犬のときの話ですが、同じドッグフードを与え続けていると、すぐに食べなくなりました。そんなときには、別の新しいものと混ぜても、新しい方だけを選り好んで食べてしまう始末でした。

なので、少しずつ分量を増やしていくなんてことは、まったくできていませんでした。

その後、色々とあって、「もなか」の主食は手作り食に切り替えたため、今ではたまにしかドッグフードを与えることはありません。

そのため、今では切り替えのことなどまったく気にもせず、好きな時に色んなドッグフードを与えています。切り替えなんて概念がそもそもないです。

今のところ、それでひどい下痢になったことなど一度もありません。

公式テキストで切り替えについてチェック

この前、受験した「ペットフード/ペットマナー検定」の公式テキストにも、以下のように書いてありました。

ペットフードの種類を切り替える方法は?

犬や猫は急な環境変化に対応するのが苦手です。突然ペットフードを替えると、消化器に負担がかかり、下痢や嘔吐などの原因になることがあります。体調やライフステージの変化などで切り替えが必要になった際は、突然切り替えたりせず、今までのフードを引きつづき与えながら1週間くらい時間をかけて段階的に切り替えていきましょう。

この記載の気になる点として、

  • 「犬や猫は急な環境変化に対応するのが苦手です」とは本当なのか?
  • 突然ペットフードを替えると、消化器に負担がかかる?

「犬や猫が環境変化に対応するのが苦手」、「消火器に負担がかかる」、とはどういうことでしょうか?

犬、猫がまだ野生であったときには、色んな小動物の他、野草や木の実など、色んなものを食べていたはずです。その犬、猫が、普段と違うペットフードを食べたからといって、なぜ消化器に負担がかかるのか、まったく意味が分かりません。

そんなヤワな体では、野生では生き残れなかったはずです。

特に、犬の場合には雑食です。しかも、犬の胃酸は、人間に比べてかなりの強酸であり、ちょっとぐらい腐ったものを食べても、ぜんぜん大丈夫なほどです。

そんな犬が、食べ物の変化にそんなに敏感なんてことが、本当にあるのでしょうか?

 

単純に、人間でも人によっては胃腸が弱い人も確かにいます。ちょっと変わったものを食べたり、食べ過ぎたりすると、すぐに下痢をします。

犬でも一緒で、腸内環境が悪化しているような場合には、ちょっと変わったものを食べるだけで、下痢をすることはよくあります。

実際、子犬の時の「もなか」も、ちょっとしたことですぐに下痢になっていました。その当時の「もなか」の腸内環境は最悪だったのだと思います。

食物不耐性をチェック、抑えるため?

ネットで調べていると、切り替えを少しずつ行うのは、食物不耐性の対策のためとの意見もありました。

ただ、この意見も理由が良くわかりませんでした。

そもそも、食物不耐性とはどんな病気か、ご存じでしょうか。食物アレルギーと似ていますが、まったく別ものです。

アレルギーの場合、アレルゲンとなっている食物を食べた直後に体の免疫機能が異常反応して、症状がすぐに表れます。ほんの微量であっても、アナフィラキシーなど急性のアレルギー反応を伴うこともあり、命の危険がある場合もあります。

このため、アレルギーチェックのためだけであれば、試しに少しだけ食べさせ、様子を見ていればすぐにわかります。

 

これに対して、食物不耐性とは、食後、しばらくしてから反応が出ます。その症状も様々であり、ちょっとした下痢や便秘などの消化器官系の症状から、倦怠感、頭痛、お腹の張りまで、ありとあらゆる症状を引き起こす可能性があります。(あくまで人間の場合ですが、犬、猫でも同じだと思います)

これらの症状は、特定の食品を分解するための酵素が十分にない場合、その食べ物を摂取しても消化できないため、それが原因で色々な症状が出ると言われています。

そのため、食物不耐性のチェックには、通常、2,3週間という長期間、その原因となっている食物を食べないようにして、症状が改善するか、チェックする必要があるぐらいです。

なので、1週間ぐらいかけてドッグフードを切り替えたからといって、不耐性の保証にはならないはずです。

特にペットの場合には、ちょっとした体調の変化を飼い主に訴えることもないので、飼い主がよっぽど注視していたとしても、食物不耐性に気付くことは、かなり難しいのではと思います。

プロテニスプレーヤーのジョコビッチをご存じでしょうか。昔からかなり強い選手だったのですが、どうしても2番手グループから抜け出せませんでした。そんなあるとき、検査でグルテンと乳製品に対する不耐性が判明したのです。

その後、グルテンフリーの食事に切り替えたことを契機にして、強靭な肉体に生まれ変わり、今の圧倒的な強さを手に入れたことは、かなり有名です。

そして、注目する点は、ジョコビッチ選手の実家がピザ屋だということです。幼い時からずっとピザを食べ続けてきて、大好物だったというのです。もちろん、ビザの生地は小麦から作られており、当然グルテンも入っています。

ジョコビッチ選手の場合、幼いときからずっとグルテンを摂取していたにも関わらず、その不耐性に気付いていなかったのです。

このように、食物不耐性には明確な症状が出ない場合も多く、簡単にわかるものではありません。

まとめ

今回、ペットフードの切り替えについて徐々に行うべきか、色々とネットで調べてみましたが、どの主張もイマイチで、納得できるものは一つもありませんでした。

ドッグフードの切り替えにはこんなに神経質なのに、おやつの場合には、なぜまったく気にしないのか、不思議で仕方がありません。

私の結論として、ドッグフードメーカーが主張する切り替え方法はあまり気にしなくてもよいのでは、と考えています。

このような切り替え方法をキッチリとやっている人がどれほどいるかわかりませんが。。。

そもそも、食べ慣れないものを食べると、消化器官がびっくりすると言われても、何のこと言っているのか、意味がまったく分かりません。

食べ物を食べて下痢をするという状態は、

  • その食べものを消化できない(し難い)ために、腸での水分吸収が十分できない
  • その食材に対してアレルギーがあって、体が早く排出しようとしている
  • 暴飲、暴食によって、水分を腸内で吸収しきれない
  • 感染症による大腸炎

など、なんらかの原因があって起こるものです。

このうち、アレルギーについては特に注意が必要です。

アレルギー体質のワンちゃんの場合、新しい食材を与えるときには、必ず最初に少し与えてみて、アレルギー症状がでないか、チェックすることはとても大切です。

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