犬のインターフェロン療法というものは、2005年に認可されたアトピー性皮膚炎のための比較的新しい医療法です。
ステロイドなどと違い、体質改善により根本的な改善が期待できることから、薬による療法ならお勧めのようです。ただ、治療費が比較的高価なのと、すべての犬に対して効果がないなどデメリットもあります。
「もなか」はこの療法を受けていないので、効果のほどや副作用について具体的にはわからないのですが、ざっと調べた結果をまとめてみます。
メリット
- 体質改善によりアトピーを根本的に改善できる
- 副作用が少ない
デメリット
- すべてのワンちゃんに効果があるわけではない
- 治療費が高価
- 短期間に何度も通院する手間がかかる
- ワンちゃんが注射を嫌がる(怖がる)ので、病院に行くのが大変
インターフェロンとは
人間ではB型、C型肝炎、がんなどの治療に使われるお薬です。
インターフェロンは、人間や犬の体の中で作られる特殊なたんぱく質の一種で、免疫機能の調整や炎症反応を調整する機能があります。
通常、犬や人間が自ら作り出すインターフェロンの量はごくわずかなのですが、人工的に培養したものを体に注射することでウイルス増殖を抑制したり、免疫機能を強化したりすることができます。
インターフェロンにも色々な種類があり、犬のアトピー治療にはインターフェロンγというものが使われます。これは主にバランスが崩れた免疫機能を調整する機能があります。
副作用
犬インターフェロンの副作用はあまり無いようです。
人間用のインターフェロンの場合、副作用がなかりひどくなる場合もあるため、本当に副作用がないのかをかなり調べたのですが、見つけることができませんでした。
人間用と違い、免疫機能の調整が主な機能であるため、副作用が少ないのだと思います。
治療費
比較的高価な治療方法です。
治療費自体は昔に比べて安くはなっているようですが、ワンちゃんの大きさによっても値段が変わります。また、動物病院によってもかなり値段に幅があるので最低でも3万円以上、通常は5万円以上はかかるようです。
短期間で集中治療する場合、週3回の注射を4週間続け、その後は週1回を1、2か月続ける必要があります。
期待できる効果とは
本当に信頼できる統計データがなかったのですが、動物病院が公開しているデータなどでは5割から7割ぐらいのワンちゃんに一定の効果があるようです。
ただ、即効性の効果はなく、徐々に改善していく感じなので、ステロイドなどのその他のお薬と併用することも多いみたいです。1か月間集中治療して、効果がなければ諦めて違う方法を探すといったところでしょうか。