犬に限らず、動物の体は全体重の約50~70%が水分でできており、普段の生活でも水はとても大切なものです。
特に、赤ちゃんではその割合がもっと多いと言われています。
水分不足になると、尿成分が濃くなることで腎臓機能にダメージを与え、慢性腎不全になることも多いのです。特に猫の場合には、注意が必要なのですが、犬でも要注意です。
また、夏の暑い時期には水分不足により、熱中症を引き起こす場合もあります。
体にとって水分は大切な構成要素
ご存じのように水分は動物の体にとって、非常に重要な役割をもっております。人間の場合では、水分を2~4%失っただけで脱水症状になったり、10%失うと健康障害が発生するほどです。
これは夏場に水分補給をしないと、すぐに脱水症状になることからも体験上よくわかります。
具体的に分かるところで、どうぶつにとっての水の枠割とは、以下のようなものがあります。
- 血液となり、体に必要な栄養や酸素を全身に運ぶ。
- 老廃物をおしっことして体の外に出す。
- 暑いときに、ベロなどで水分を蒸発させて体温調節する。
水分補給の重要性
特に、アトピーのワンちゃんの場合、水分不足になっていることが多いと言われています。
水分不足になると、体に溜まった老廃物をうまく外に出すことができず、便秘になりやすくなります。
人間の場合でも便秘になると、腸内環境が悪化してお肌が荒れたりしますが、ワンちゃんの場合でも同じようにアトピーを悪化させる原因となります。
アトピー治療にとって、腸内環境はとても大切です。腸内細菌数が減少することで、取り込んだタンパク質をうまくアミノ酸に分解できなくなり、過剰に摂取されたタンパク質を異物として免疫反応を起こしやすくなります。
そのため、特にアトピー体質のワンちゃんの場合には、水分補給に気を付けてあげましょう。
犬が水分不足かどうかは簡単なチェックで分かります。ワンちゃんの背中の皮膚をつまんでみて、すぐに元に戻るかどうかで簡易判定できます。つまんでみて、数秒で元に戻らないようであれば水分不足になっている可能性大です。
どんな水がよいのか
では、どんな水をワンちゃんに与えればよいのでしょうか。
ふつうは水道水で十分なのですが、アトピー症状がひどい場合などは浄水器で塩素やトリハロメタンを除去してあげた方がよいでしょう。また、ミネラルウォーターを与えることも良いかと思います。
よく、硬度の高いミネラルウォーターの場合にはカルシウムやマグネシウムなどが多く含まれており、ワンちゃんにとっては尿結石の原因となると言われることがあります。
これはマグネシウムが結晶化して尿路結石を作ると想像されることが原因だと思いますが、通常、ミネラルウォーターに含まれるミネラル分ぐらいでは尿路結石になることはないです。
もし、気になる場合には、軟水のミネラルウォーターを与えるようにしましょう。コンビニに売っている日本産のミネラルウォーターは、そのほとんどが軟水です。
どのぐらい水を与えればよいのか
「132×体重kgの0.75乗」とか、「体重g×0.05~0.07」とか、色々言われていますが、基本的にはあまり細かいことは気にせず、少し多めに与えてあげればOKかと思います。
特に冬になると、ワンちゃんは水をあまり取らなくなるので、意識してあげるようにしてあげましょう。
ただし、あまりに水を飲みすぎる場合には、他の病気に罹っている可能性もあるので、ふだんから愛犬が飲む水の量には注意してあげて下さい。
水分の与え方
「もなか」の場合、いつも水を切らさないようにお皿で与えていたのですが、子犬のときにはあまり水分を取らない子でした。
そんなときは、ドライタイプのドッグフードを水やぬるま湯でふやかして与えると、効果的に水分補給できます。また、食欲がない場合などにもドッグフードをふやかすことで食べてくれることもありました。
ドライタイプのドッグフードの場合、歯石除去の効果もあるため、水でふやかすことで虫歯になりやすくなるというデメリットもあると言われています。
ただ、これはあまり気にしなくて良いと思っています。ドライタイプだろうが、ウェットタイプだろうが、キチンと歯磨きしていなければ、歯石は付くものです。
デンタルケア用のおやつを与えてあげるか、一番よいのは定期的に歯ブラシしてあげることです。
「もなか」の場合、夏場の暑い時期には、散歩から帰ってくると、お水も飲まずにバテバテになることが多いのですが、そんなときは小さな氷(喉につまらさないようにカケラ程度)をあげると喜んで食べてました。
普段は氷をまったくほしがらないのですが、夏の暑い時期だけはガリガリと食べています。
体温を下げる効果があるので、本能的にほしくなるのかもしれません。
また、「もなか」はいつも「おじや」を食べているのですが、「おじや」は水分補給にも最適です。