犬は腐ったものを食べても食中毒にならないって本当?

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食中毒普段、犬を散歩させているときなど、そのあたりの雨水を飲んだり、落ちているものをパクッと食べたりしませんか。

なぜか、そんな不衛生なものを食べても、犬がお腹を壊すということはあまりありません。

考えてみれば、野生の犬たちにとってはそれが当たり前のことなので、いちいちお腹を壊していては生きていけないはずです。

なぜ、犬のお腹はそんなに丈夫なのでしょうか。病原菌に対する免疫が異常に発達しているのか?

不思議に思ったので、少し調査してみました。

なぜ犬は腹痛を起こしにくいのか

腹痛一般的に野生の肉食動物の場合、腐敗した肉を食べることは日常茶飯事のことですが、腐った肉を食べたからといってお腹を壊すようなことはありません。

特に犬が野生だった頃には、一度に食べきれないほどの肉は、穴に埋めて保存していたと言われています。当然、肉は腐敗していたはずです。

では、犬たちはなぜそんな腐った肉を食べてもお腹を壊さないのでしょうか?

それは、肉食動物の胃酸が強力だからと言われています。

一般的に胃液には、大きく2つの役割があります。

1つは皆さんご存知のとおり、食べ物を消化し易くするために分解すること、もうひとつは、食べ物と一緒に入ってきたウイルスや細菌を殺菌し、その増殖を抑える働きがあります。

この胃による殺菌作用が、肉食動物の場合にはかなり強力なのです。

胃液の酸性度はPHでいうと1~2とかなりの強酸であり、この強酸によってウィルスや細菌をやっつけているのです。

人間の場合も、空腹時の胃酸のPHは1~2なのですが、食事を食べた直後からPHが上昇しだし、PH4~6程度まで上昇します。この上昇によって十分な殺菌が出来ず、体の中への侵入を許してしまうのです。

しかし、犬の場合には、この食事の後のPH上昇があまりなく、PHは2~3程度と強酸のままなのだそうです。これぐらい強酸だと、雑菌やウィルスも増殖できないのです。

このため、人間に比べて、絶えず胃の中が強酸である犬の方が、食べ物に含まれる病原体に対して強い耐性があるのです。

犬は本当に食中毒にならないのか

では、犬の場合、サルモネラ菌や大腸菌などによる食中毒にならないかというと、そうでもないみたいです。

海外では、犬の集団食中毒の事例もあるそうです。

ただし、人間の場合と違ってその症状は比較的穏やかみたいです。このため、仮に少しぐらい病原菌に汚染されたドッグフードを与えてしまっても、飼い主が気づかないことも多いのではないでしょうか。

このことから、犬は食中毒にならないのではなく、人間に比べてなり難いというのが正解です。

また、犬は少しぐらい腐った肉を食べても大丈夫といっても、人間が食べれないような肉は与えないでください。特に子犬や老犬の場合には、免疫力が低下しがちなため、病原菌に感染する危険性も高いです。

 

このように、犬の場合、病原菌による食中毒にはなり難いですが、だからといって何を食べても平気かというと違います。犬が苦手なネギ類やチョコレートによって、中毒症状になることはよくあります。

犬が食べてはいけない食べ物もいくつかあるので、くれぐれも気をつけましょう。

《参考記事》 犬が食べてはいけないもの、チョコレート、キシリトール、ネギ類etc

犬に生肉は与えても大丈夫?

生肉犬は昔々の野生時代には小動物を狩りする肉食動物であったため、生肉をそのまま与えた方が体に良いという話をよく聞きます。

確かに生肉のまま食べた方が、肉に含まれている酵素をそのまま取れるので、体にはよさそうに思えます。それは、酵素が熱に弱く、加熱してしまうと酵素がこわれてしまうからだそうです。

ただ、酵素は犬の強力な胃酸によっても分解され、そのままの形で吸収されることはあまりありません。また、動物は食物から取り込んだアミノ酸などを材料として、体内で酵素を作り出すため、生肉をそのまま与えるメリットはそれほどありません。

むしろ、生肉を与えることで寄生虫や食中毒のリスクが高くなります。

犬の場合、人間に比べると確かに食中毒にはなり難いのですが、敢えて危険を冒してまで生肉を与えることはないかと思います。

長い年月を人間と共に暮らしてきた犬は雑食の食性をもっており、加熱した食事にも対応できるように進化してきました。今では、生肉を与えるよりは、色々な食材を豊富に与える方が健康にはよいのではないでしょうか。

まとめ

草をたべる犬の場合、ニオイに敏感なので腐ったものなどは、野生の本能で食べないのかと思っていたのですが、意外とやばそうなものでも平気で食べてしまいます。

不衛生なものを食べても割と平気なので、犬は食べ物でお腹を壊すことがないのかというと、そうでもなく、何でもない時に良く下痢をする子も多いです。

食中毒とまではいかなくても、免疫力が落ちているときには、犬でも病原菌に感染することが多いのかもしれません。

 

「もなか」にはいつも手作り食のおじやを与えているのですが、たまに作り過ぎて日数が経ってしまう場合もあります。一応、自分が食べても大丈夫なものしか与えていないのですが、気を付けないとダメですね。

あと、「もなか」は散歩の時、よくその辺の草を食べることが多いのですが、衛生上はあまりよくありません。今のところ、それでお腹を壊したりしていないのですが、控えるようにした方がよいですね。