毎年、この季節になるとノロウィルスが流行するのですが、今年は、子どもが通っている中学校でもノロウィルスが原因で学級閉鎖になったクラスまであり、かなり流行しているようです。
ノロウイルス、ロタウイルスなどのウィルスは、インフルエンザなどと違ってアルコール消毒ではほとんど効果がありません。また、ウィルス自体の耐性も強く、熱消毒でも85℃で1分以上も消毒しないと効果がないそうです。そのため、一旦流行すると予防がとても難しいウィルスとなります。
そのため、ノロウィルスの消毒にはもっと強い塩素系の消毒液が必要なのですが、うちにはペットの「もなか」がいるため、むやみやたらとそこら中にシュッシュッするわけにはいかないのです。
食品工場などでは、ノロ対策として、よく「次亜塩素酸ナトリウム」という成分が含まれている消毒液を使うのですが、なぜか一般に市販されているのは、あまり見かけません。
そこでネットで調べてみると、「カンファペット」というペット用の消臭、除菌剤を見つけました。
この商品の内容成分は、塩素系の「次亜塩素酸ナトリウム」が含まれています。にもかかわらず、ペットが舐めても安全というふれ込みです。なぜ、安全なのか不思議です。
ただ、「カンファペット」のホームページを見る限り、除菌剤としても、消臭剤としても、かなり良さそうな商品だったので、実際に購入してチェックしてみました。
ファブリーズはノロウィルスには効かない
私も除菌のことについてはあまり詳しくなかったのですが、先日ファブリーズとペットに関する記事を書いたことで少し勉強しました。
《参考記事》 ファブリーズはペットにとって本当に危険?ネット上のウワサを大調査
ウィルスには、その構造からエンベロープという細胞の外側に膜があるものと、ないものがあります。ノロウィルスは膜が無い、ノンエンベロープという種類なのですが、この種類はアルコールなどによってダメージを受けにくいのです。
また、胃酸や胆汁などにも対抗できるほど丈夫で、口から入ったウィルスが生きたまま腸内に侵入して、繁殖するウィルスなのです。
なので、ノロウィルスに罹ると、ものすごい下痢になるのです。
ちなみに、ファブリーズの除菌成分は「逆性石けん」という成分なのですが、このタイプもノロウィルスには効果がほとんどありません。
カンファペットとはどんな商品なのか
そこで、「カンファペット」です。
「カンファペット」は、ペットのための消臭、除菌液です。その一番の特徴は、ペットにとっても安全な消臭剤だと言う点です。
ホームページを見ると、カンファペットのアピールポイントして以下の3つを強調しています。
- 臭い成分を分解して元から瞬間消臭
- 散歩から帰ってきたときの除菌にも効果的
- 目や口に入っても安全な成分
一番最初に、消臭効果を持ってきていることから、販売会社としては消臭を一番の売りとしているようです。
カンファペットの消臭効果とは
世間では、同じような消臭剤がいっぱい溢れており、先日もたまたまファブリーズについて記事にしたところです。
ファブリーズは大手商品ということもあり、値段的にもとても安く、特に悪くはないとは思うのですが、消臭、除菌という点ではイマイチな気がしております。特に消臭に関して、消臭というよりどちらかというと臭いでごまかしている感じがして。。。。
その点、カンファペットの場合、臭いの発生源を元から瞬間消臭とあります。(瞬間消臭は言い過ぎだと思いますが。。。)
それは、消臭、消毒剤として「次亜塩素酸ナトリウム」を使っているからだそうです。「次亜塩素酸ナトリウム」が臭いの発生源と反応して、分解、変質させ、無害化するのです。
「カンファペット」を買ってみて、さっそくその効果を確かめようとしたのですが、柴犬である「もなか」は、もともと臭いがあまりしない方で、家の中が特にペット臭いということもありません。
そのため、ペット臭に対しては、どれほどの効果があるのか、良くわかりませんでした。
なので、試しに普段自分が使っている枕や靴にシュッシュッしてみました。
シュッシュッした瞬間、プールの塩素消毒薬のニオイがしますが、すぐに気にならない程度になりました。その後、しばらくすると、確かに臭いはかなりマシになりました。
確かに、瞬間消臭と謳っているだけのことはあるようです。
次に、いつも気になっていた、生ごみのあの強烈な臭いにも効果があるか、チェックしてみました。少し大目にかけてみたのですが、なんと、しばらくすると臭いがかなりマシになったのです。
これには、正直驚きました!!
ペットの目や口に入っても安全な成分
これが、私が一番、気に入っているカンファペットの特徴です。
ペットに直接、カンファペットを使っても良いぐらい安全なのです。
元々、「次亜塩素酸ナトリウム」はそのままでは、ペットが舐めたりすると危険な成分なのですが、特殊な技術でその強いアルカリ性を酸性剤で中和して、ペットにとっても安全なものとしているのです。
その技術は、広く認めれられており、東京都からベンチャー技術大賞奨励賞を受賞した技術なのだそうです。
調べたところ、2004年に株式会社ハセッパー技研という会社が「殺菌・消臭水製造装置 」で本当に受賞していました。
《参考》 東京都ベンチャー技術大賞 受賞一覧
塩素系の漂白剤には、よく「混ぜるな危険」という注意書きが書いてあります。
これは塩素と酸性の薬品を混ぜると、有毒ガスである塩素ガスが発生してとても危険だからなのですが、このハセッパーの技術によって安全に混ぜ合わせることに成功したのだそうです。
ということで、この「カンファペット」は直接ペットに使っても全く問題がないとのことです。
この安全性はとても重要で、お散歩の後に手足を拭くときに使えたり、耳のお手入れに使えたりと、使いがったがかなり広がります。
試しに、自分の手にシュッシュッしてチェックしてみましたが、特に刺激にもなく、荒れるということもありませんでした。
カンファペットの口コミ、評判は?
公式サイトには、お客様の声として、かなりたくさんの口コミ情報が掲載されていました。しかも、ほとんどが高評価です。
いつもは、公式ページの口コミは信用しない方なのですが、これだけ大量に、しかも、すべて手書きでペットの写真付です。これだけ大量にあれば、サクラではないはずです。
大量に口コミがある理由は簡単でした。購入したら、以下のような割引キャンペーンの案内が来るからです。
この案内は、「カンファペット」を使った感想文を写真と一緒に送ると、次回購入時に500円割り引くというものです。(※2個以上お申込みの場合)
最近よくある戦略なのですが、ベタにとても効果的だと感心してしまいました。
そもそも、商品をもう一度購入しようと考えている人は、その商品の効果を実感している訳なので、良い評価しか書きません。
それも割引してもらうために書くのです、悪評化を書くはずがありません。
中々、よい戦略です。
しかも、手書きという点で、口コミの真実味がかなり増しています。
ただ、逆に考えれば、それだけリピーターがいるということなので、口コミという点では信用してもよいのではないでしょうか。
また、評判とは少し違うのですが、公式ホームページで、この商品が500社以上で使われているとありました。中にはキッコーマン、マルハニチロ、アサヒビール、メルシャン、日本赤十字など大手の会社もずらりと並んでします。
これだけ超有名会社で実績があるということは、かなり信用してもよさそうです。
初回限定お試しセットの中味
「カンファペット」はネットでしか購入できません。
今回、初回購入ということで、お試しセット(300mlボトル 1,520円 + 詰替え用300ml 1,320円)が1,520円で購入できました。
送料、コンビニ手数料はともにお試しでは無料でした。
初回お試しセットは1本分の値段で2本の分量なので、かなりお得です。ただ、それでも一般的な消臭剤に比べると高いかなというお値段です。
ただ、「次亜塩素酸アンモニウム」の殺菌剤としてみれば、それほど高くはない値段です。
公式ページによると、初回お試しセットは、600mlで約1ヶ月分らしいです。ただ、そんなにシュッシュッするかな、という感じです。
カンファペットスプレーボトル(300ml)
スプレーボトルにはかわいらしいペットのデザインで、ボトル自体はいたって普通です。
カンファペット詰替え用(300ml)
商品は開封後、6ヶ月間ぐらいは使えるそうですが、徐々に消臭、除菌効果は落ちていくとありました。
また、お試し購入から30日以内に詰替え用毎月お届けコースに申し込むと、詰替え1袋あたり、1,180円=>1,000円になるそうです。ただし、2袋以上の注文でないと送料として540円がかかってしまいます。
私の場合、それほどの量は使わないと思うので、無くなったらその都度、注文しようかと思いますが、その場合は5,000円以上じゃないと送料がかかるみたいです。。。
統計データで見るノロウィルスとは
元々、ノロウィルスは冬に多く繁殖し、11月から2月の4ヶ月だけで全体の65%の発生件数にもなります。
また、他の食中毒と比べても患者数が一番多く、ノロウィルスだけで食中毒全体の約6割もあります。
その原因ですが、ノロウィルスの場合、ウィルスの感染力がかなり強く、食中毒が発生すると集団感染につながり易く、影響範囲が大規模になりやすいためです。
《引用》 (厚生労働省) ノロウィルスによる食中毒
食中毒といえば、夏の暑い時期に起こりやすいイメージがあるのですが、冬のノロウィルスの感染力にもかなり注意が必要なのです。
ノロウィルスの感染力の強さ
ノロウィルスは、とても感染力が強く、100個以下の少量であっても人に感染して、腸管内でウィルスが繁殖し、発病してしまいます。
患者の便や嘔吐物の1グラムあたりに、100万から10億ものウィルスが含まれていると言われています。
また、ノロウィルスは乾燥すると、空気中を漂い、それを直接吸い込んだだけでも2次感染します。そのため、患者が吐いたものを処理する際、マスクを付けていないだけでも感染してしまうのです。
患者の嘔吐物を処理する場合には、使い捨ての手袋、マスクを必ず装着し、処理後はその手袋とマスクをビニール袋に入れて、消毒後に捨てないといけません。
ノロウィルスの代表的な感染経路としては、以下のようなものがあります。
- 人の便に含まれるノロウィルスが、下水を経て川から梅へと流れ込み、それを吸い込んだ二枚貝に蓄積されます。その貝を十分に加熱処理しないで食べることで感染します。
- 感染者がウィルスの付いた手で調理すると、その食べ物が汚染されるため、それを食べた人が感染します。
- 感染者の嘔吐物などを処理する際、ウィルスが手に付いたり、口から吸いこんだりして感染します。
- 感染者と直接接することで、飛沫感染によっても感染します。
ノロウィルスに感染すると、24~48時間で下痢、嘔吐、吐き気、腹痛、発熱などの症状が出ます。一般的には3日ぐらいで回復するのですが、乳児や老人など、抵抗力が弱い人の場合には死亡した例もあります。
症状が収まっても、感染後1週間ぐらいは便にウィルスが排出され続けるため、患者を含めて家族は2次感染しないように、手洗い、うがいの注意が必要となります。
ノロウィルスの消毒には何が最適
先にも書きましたが、ノロウィルスにはアルコール消毒やベンザルコニウム塩化物などの「逆性せっけん」はほとんど効果がありません。
ノロウィルスを撃退するには、加熱消毒するか、塩素系の消毒剤が効果的だと言われています。
ただ、ノロウィルスは、他の微生物などと比べると熱にはかなり強いため、加熱消毒する場合には、85℃で1分間以上の加熱が必要となります。
また、塩素系の消毒剤としては、「次亜塩素酸ナトリウム」が一般的であり、キッチンハイタ-などの塩素系漂白剤にも含まれています。
ただ、そのままだとかなり濃度が濃すぎるため、薄めたものを消毒剤として使うことが出来ます。我が家の子供が小学校から貰ってきた「ほけんだより」には、以下のように書いてありました。
ノロ対策、ペットボトルを使った家庭での簡単消毒液の作り方
家庭用の塩素系漂白剤は、原液の濃度が約5%です。この漂白剤を用途によって薄め方を変えて、使用します。
1.便や嘔吐物が直接付着したものを消毒する場合:濃度 0.1%(1,000ppm)
2.調理器具や手で触れたものを消毒する場合:濃度 0.02%(200ppm)
作り方はとても簡単で、
1を作る場合は、500mlのペットボトルに水を入れ、ペットボトルのキャップで漂白剤の原液を2杯入れて、混ぜるだけです。
2を作る場合には、2Lのペットボトルに水を入れ、ペットボトルのキャップで漂白剤の原液を2杯入れて、混ぜるだけです。
そんなに難しいものではないですが、以下のホームページにもわかりやすく書かれていました。
《引用》 我が家のノロウィルス奮闘記
ただし、塩素系の漂白剤なので、かなり薄めているとはいっても、取扱いには十分な注意が必要です。色物の服が脱色したり、金属がさびたり、触った手が荒れたりします。
また、消毒後は、濡れぞうきんで消毒液をふき取った方が安全です。もちろん、直接手に振りかけて殺菌などしない方がよいです。
このように、塩素系の消毒液は簡単に作れるのですが、取扱いが面倒であり、特に家でペットを飼っていると、消毒した床をペットが舐めたりして、とても危険なのです。
その点、「カンファペット」はとても取扱いが簡単、安全であり、ペットにとっても、人にとっても、とても画期的な商品だと思います。
まとめ
今回、購入した「カンファペット」ですが、ペット臭の消臭というよりは、ノロウィルス対策が主な目的でした。
特にうちの奥さんには好評で、「次亜塩素酸ナトリウム」の除菌剤を探していたらしいです。この「カンファペット」はペットにかかっても全く問題ない点が特によかったみたいです。
ただ、それ以外にもいろんなところで、消臭剤として使えます。私が試した中では、特に生ごみ対策としてとても効果的でした。
消臭効果としても思っていた以上の効果があり、とても満足できる商品です。
ただ、唯一、お値段がかなり高いため、バンバン使うのは少し躊躇します。