気になるドッグフードの安全性、ペットフード安全法はザル法?

この記事は約5分で読めます。

毎日ドッグフードを食べているワンちゃんにとって、ドッグフードの安全性は言うまでもなくとても重要です。

近頃では食品偽装が大流行で、人間の食べるものでさえ気を付けていないとだまされる世の中です。ましてやドッグフードの中には異様に安いものも多く、その原材料や製造過程の安全性に疑問をもってしまいます。

日本ではペットの食べるものについてペットフード安全法という法律があり、製造、輸入、販売について一定の規制がされています。しかし、あまりにも安いドッグフードが氾濫している現状ではどれだけの抑止効果があるのか疑問です。

ペットフード安全法とは

ペットの健康を守ることを目的にペットフードの添加物や内容成分の表示義務を制定した法律です。

正式には「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」という難しい名前の法律なのですが、2009年6月から施行されました。

法律ができた背景

元々日本にはペットフードに関する規制はなく、関係団体が自主的な規制を行っているだけの状況でした。中には悪質な業者もおり、ペットフードを安く販売するために品質の悪い原材料を使ったり、長期保存するために健康に悪いことがわかっている酸化防止剤を使ったりと問題が多くありました。

また、ドッグフードには海外製のものも多いのですが、海外では日本で規制されているような農薬や添加物の使用が許可されているところもあり、そのような原材料を使用したドッグフードには有害なものが含まれていることも多かったようです。

愛犬家にとって家族の一員であるワンちゃんに安全なドッグフードを選んであげることが難しい状況で、ペットフードの安全性についてはかなり問題視されていました。

そのような状況のなか、アメリカで販売された中国産のドッグフードに含まれていたメラミンという有害物質が原因で、1000頭以上もの犬が大量に死亡するという事件が発生しました。

このことがきっかけで、日本でもペットフードの規制が必要との意見が多くなり、この法律が制定されました。

法律の内容について

  • 国が定める有害な物質を含むペットフードの製造、輸入、販売を禁止
  • 基準に合う表示がないペットフードを販売を禁止
  • ペットフードを製造、あるいは輸入するものは国に届け出を提出が必要
  • ペットフードを製造、あるいは輸入するものはその取引内容を保存しておかなければいけない
  • 国はペットフードの製造、輸入、販売会社に立ち入り検査する権限がある
  • 違反したものに罰則を与えることができる

法律制定による効果とその問題点

この法律ができたことで、愛犬家のなかでペットフードの安全性がより意識されるようになったこと、関係団体に対してペットの健康に対する意識改革を促すことができたこと、など一定の効果はありました。

ただ、一部の愛犬家からはザル法との指摘があるとおり、問題点もある法律のようです。

ペットフード安全法の問題点

    • 国が定めている添加物の基準が甘い

例えば、「ペットフード安全法」では、酸化防止剤としてエトキシン、BHA、BHTなどの添加物が認められていますが、エトキシンなどはその危険性から日本では人間の食品に添加を許可されていないばかりか、農薬にも禁止されているものです。
また、エトキシンはダイオキシン系の化学物質で発がん性があると言われています。

    • 原材料に含まれる添加物を表示する義務はない

ペットフード安全法に関するQ&A に以下のように記載されています。

Q3-7 ペットフードの原材料に含まれる添加物を表示する必要はありますか。
A3-7 ペットフードの製造に使用した添加物を記載しますが、原材料に含まれる添加物の表示までは義務付けていませんので、任意表示となります。例えば「かにかま」や「チーズ」などの食品をペットフードに配合する場合、「かにかま」、「チーズ」を原材料名として表示します。
「かにかま」に赤い色素が使用されている場合、色素を原材料として表示することは任意ですが、消費者からの問い合わせには対応できるようにしておくことが望ましいと考えられます。
また、いわゆる加工助剤については、表示を省略することができます。

    • 原産国の定義に抜け道がある

原産国表示は最終的に加工した国であり、たとえ中国産の原材料を使っていても日本で加工、生産をすれば日本国産と表示できる。
ペットフード安全法に関するQ&A に以下のように記載されています。

Q3-15 加工工程が複数の国にまたがる場合、原産国はどのように決めますか。
A3-15 原産国は、販売用愛がん動物用飼料の製造工程のうち、最終加工工程を完了した国を記載します。最終加工工程が完了した国とは「実質的な変更をもたらす行為が最終的に行われた国」のことです。
具体的な例としては、ドライやソフトドライタイプであれば押し出し成型工程(エクストルーダー)、ウェットタイプではレトルト殺菌工程、練り加工タイプであれば練り成型工程などが、該当します。なお、包装、詰め合わせ等は、最終加工工程に含まれません。

現在のドッグフードの状況

2014年3月にペットフード安全法の施行状況に関して報告がありました。
https://www.env.go.jp/council/14animal/y142-05/mat04.pdf

内容的には法律の施行により、どれだけペットフードの安全性が高まったかという報告で自画自賛するような内容です。施行前、施工後にドッグフードの安全性がどれだけ高まったか具体的な数値を示しておらず、よくわからない報告書です。
また、上記に記載したような問題提起については一切触れられていませんでした。

関係団体と癒着があるのかと勘ぐってしまいます。

法律で堂々と許可されているのですから、添加物をいれて長期保存できるようにする製品が多いのは当たり前です。

現在のドッグフードにはかなり安いものから高いものまでかなりの数があり、どれを選んだらよいのか正直よくわかりません。一般庶民としてはできるだけ安いもので良いものを買いたいとは思いますが、常識で考えて安すぎるものには何か裏があります。また、高いものは安全かというとその保証も無いように思えます。

まず、最低限として入っている成分をしっかりと表示していないようなドッグフードは止めた方がよいでしょう。
また、添加物がてんこ盛りのものも避けたいものです。

 

「犬の食べ物」に戻る