お腹も空いているはずなのに、なぜかドッグフードを食べてくれない。食べない原因が分からなくて、色々なドッグフードを試して、回っているのではないでしょうか。
人が食事をする場合、料理の味、におい、食感だけでなく、盛り付けなどの見た目や周りの雰囲気など、色々な要素が絡み合って、おいしい、おいしくない、と判断しています。
どんなに味が良い食事でも、見た目が悪ければ、おいしく感じないとこともよくあります。
犬の場合はどうでしょうか?
犬は人に比べて、味音痴だと言われており、もちろん、周りの雰囲気などにも影響はされません。では、犬はどんな食事がおいしいと感じるのでしょうか?
犬にとってのおいしいごはんとは
犬は食べ物の好き嫌いを判断するとき、 におい > 食感 > 味覚 の順番で判断していると言われています。
犬にとって、食べ物の見た目などはほとんど関係ありません。彩りも綺麗に盛り付けたごはんを愛犬に作ってあげても、ほとんど見てはいないのです。
におい
犬は味覚より嗅覚の方が圧倒的に発達しています。
このため、犬は食べ物の好き嫌いを、ほとんどニオイで判断しています。
犬の手作り食の場合、人間の様に味付けをしっかり付ける必要はなく、いかにおいそうなニオイの料理を作るかで、ワンちゃんの食いつきが違ってきます。
特に何も味付けしなくても、お肉の肉汁だけで、犬にとっては最高においそうな料理となります。この他、かつお節、ごま、チーズなど、香りのよいものも好きな子が多いです。
「もなか」の場合ですが、一番食いつきがよいのは、鶏レバーです。細かくしたものをご飯に少し混ぜるだけで、食いつきが段違いに良くなります。
《参考記事》 愛犬の元気がないなと感じたら、レバーで栄養不足を改善
ドッグフードの食いつきが悪い場合、香りのよい食材を少しトッピングしてあげるだけでよく食べることも多いです。
食感
犬は脂肪分が多く、滑らかな食感を好むと言われています。
ただ、脂肪分が多すぎる料理ではカロリーが高くなり過ぎ、肥満の元となります。
手作り食にするのであれば、おじや、リゾットなどのスープ状のごはんにしてあげると喜んで食べてくれます。また、ドッグフードをお湯でふやかしてあげることでも食いつきが良くなります。
スープ状にすることで、水分も同時にとれるのであまり水を飲まない子には一石二鳥の調理方法となります。
味覚
犬の味覚は人間の様に発達しておらず、人間に比べると、味を感じる味蕾(みらい)の数が5分の1程度しかないと言われています。
《参考記事》 犬の早食いは止めさせるべきか-早食いのデメリットについて
ただ、犬も甘味については比較的よくわかるようです。犬用のおやつでも甘いものがあり、ワンちゃんも好きな子が多いですが、砂糖の取り過ぎは肥満の元となります。
甘いものを与える場合は、かぼちゃ、サツマイモ、ニンジンなど自然な甘味のある野菜の方がおすすめです。野菜を細かく切り、煮込んで野菜スープにしたものを、いつものごはんに少し混ぜてみるとよいです。
「もなか」の場合、特にサツマイモが大好きです。おやつとしてもよく「干し芋」をあげるのですが、ペロリと食べてしまいます。また、果物であれば、リンゴ、ナシ、モモ、ミカンなども甘いものが大好きです。
温度
一般的に犬も猫舌であると言われており、熱い料理は苦手です。
元々、野生で小動物を狩りして食べていたこともあり、獲物の体温に近い温度(40度前後)が一番食いつきがよいとされています。
作り置きしている手作り食やドッグフード用のトッピングなどをレンジで少し温めてあげると、料理の香りが引き立つ効果があり、食いつきが変わってきます。
犬がドッグフードを食べない理由
- そのドックフードが好みではない
- 同じドッグフードに飽きた
- 胃腸が疲れている、歯が痛いなど体調が悪い
など、色々と原因が考えられます。
ただ、愛犬が病気でない場合、考えられる一番の理由は、そのドッグフードが単においしくないのだと思います。いくら、プレミアムドッグフードといっても所詮はインスタント食品です。
「もなか」も子犬のとき、ドッグフードをあまり食べなくて困った経験があります。
プレミアムドッグフードと言われるものを含め、色んなドッグフードを試してみました。どんなドッグフードでも最初の数回はよく食べたのですが、何回か与えているとすぐに食いつきが悪くなることが多かったです。
「もなか」の場合、アトピー体質改善のために手作り食に切り替えたのですが、切り替えた途端、ごはんをまったく残さなくなりました。今では、とても食欲旺盛で、少し油断するとすぐに太ってしまうぐらいです。ごはんをきちんと食べるようになってから、体もかなり丈夫になったように思います。
よく、柴犬はグルメなので、同じドッグフードだと飽きて食べなくなると言われています。本当でしょうか?
確かにそんな一面はあるかもしれませんが、それだけではないように思えます。なぜなら、「もなか」の場合、手作り食の「おじや」に切り替えてから、「もなか」の偏食がピタっと止まりました。
しかも、毎日、同じ「おじや」を与えても、特に嫌がることもなく、がっついて食べています。(具材は、その時々で変えていますが。。。)
犬も本当においしいものはわかるのだと、実感した記憶があります。
愛犬の偏食に困っている方は、一度、手作り食を試してみては如何でしょうか?少し手間はかかりますが、プレミアムドッグフードを購入することを考えると、材料費もそれほどかかりません。
《参考記事》 愛犬のための「鶏肉と野菜たっぷりおじや」-栄養たっぷりで簡単調理
極端に安いドッグフードについて
安いドッグフードの場合、使っている肉の質が悪かったり、安い穀物が大量に入っていたり、そのままでは犬が好んで食べてくれないことが多いです。
このため、安いドッグフードでは、犬が好むにおいがする脂分でコーティングしているものが多いのです。これは、犬が好き嫌いをまずニオイで判断する習性を利用しているのです。
犬が好むニオイさえ付けていれば、少々質が悪いものでも食べてくれるからです。
ただ、このような安いドッグフードは体に良くない添加物もテンコ盛りだったりするため、極端に安いドッグフードは止めた方がよいです。
《参考記事》 安いドッグフードにはご用心-適正価格はいくら
最近、犬にもガンが増えていることが問題視されていますが、このような体に悪いドッグフードを毎日食べていることも影響しているのではないかと思っています。
まとめ
犬も同じものを毎日食べていると飽きるものです。
しかも、それがおいしくないものだと、食べたくないのは当たり前です。
もし、犬の食いつきが悪い場合、普段のごはんにちょっとしたトッピングを足すだけでも食い付きがかなり違ってきます。
チーズ、かつおぶし、ごまなど香りの良いものをいくつかストックしておき、ローテーションしてみてはどうでしょうか。