犬の舌

昔から犬食いと言われるほど、犬はガツガツと食べる早食いの代名詞となっています。

「もなか」の場合もかなりの早食いで食事を与えると1、2分で完食してしまいます。特にお肉などはある程度の大きさに切って与えているので、まったく噛まずに鵜呑みしている状態です。

人間の場合、ご飯を噛まずに鵜呑みにしていると消化に悪くて胃腸に負担がかかる、食べ過ぎの原因となるなど、健康に悪いイメージがあるので、犬の場合でもできるだけ早食いは止めさした方がよいか、という疑問がずっとありました。

ただ、元々が肉食である犬にとっては、歯の構造からしても咀嚼することは難しいだろうとは思っていたので、手作り食を作るときに野菜を細かくしたり、ときには摩り下ろしたりして、消化がしやすいようにはしてあげていました。

先日、「もなか」がおなかを壊して、しばらくひどい下痢になったときに、もしかしてこの早食いも胃腸の疲れの原因かもと思い少し調べてみました。

犬の味覚は人間よりかなり劣っている

犬の嗅覚は人間の数千倍から数万倍と言われるほど、すぐれた能力なのですが、逆に味覚に関しては人間に比べてかなり劣っているようです。

人間の場合では、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味という5つの味覚で食べ物を味わうことができますが、犬は味を感じるための細胞である味蕾細胞が少なく、複雑な味を感じ取ることができないと言われています。

このため、犬は食べ物を口の中で味わって食べるということはせず、食べものの好き嫌いを主にその匂いで判断しています。

また、嗅覚優先のため、食べものの見た目についてもほとんど見ていないようです。 人間の食事のようにきれいに盛り付けをした手作り食をワンちゃんに作ってあげたとき、ワンちゃんにはそのありがたみがよくわからず、一気にガツガツ食べてしまうのもこのためです。

犬が食事するとき、よく噛んで食べないのはなぜ?

おやつパクッ犬は元々肉食だった頃の名残りが歯の形に残っています。

野生の肉食獣の特性として、その歯は食べものを磨り潰して食べることには適しておらず、主に肉を引き裂くことをメイン機能としています。このため、犬は食べ物を咀嚼(よく噛んでたべる)ことはせずに、喉が通る大きさに食べものを引き裂いて、丸ごと食べるという食べ方になります。

人間の唾液にはアミラーゼという酵素が含まれており、デンプンなどを分解して麦芽糖という甘味がある成分に変える機能があります。

ご飯をよく噛んで食べるとご飯の甘味が増しておいしくなるのは、この酵素のおかげです。 ところが、犬の唾液にはほとんど消化酵素は含まれておらず、いくら咀嚼しても食べものを消化することはできません。

では、犬の唾液はどのような機能があるのかというと、飲み込んだ食べ物を胃に運ぶための潤滑油の働きをします。犬が食べ物を見るとよだれを垂らすのは、食べ物を飲み込むための潤滑油として大量の唾液を出しているからです。

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このように生理物理学的に犬は元々食べものを咀嚼するようにはできていないのです。 犬にとってはよく噛んで食べることにあまり意味はないので、人間と同じようによく噛んで食べなさいと躾けようすること自体が間違っているようです。

早食いのデメリット

犬は元々ゆっくりご飯を食べるようには出来ていないからと言って、極端な早食いはやはり健康によくありません。早食いによるデメリットをまとめてみました。

  • 食べ過ぎる
    早食いをすると、脳が満腹感を感じる前にドカ食いしてしまいます。元々犬は食いだめする習性があるため、おいしそうな食べ物が目の前にあるといつまでも欲しがります。一日に必要な量を一度に与えるのではなく、少なくして回数を多くすることでダイエット効果も期待できます。
    《参考記事》犬はなぜ太りやすいのかー簡単ダイエット方法とは
  • のどに詰まらせる
    丸飲みにするので、当然のどに詰まらせる危険性があります。若い時はそれほど危険なことはないですが、老犬になってくると自分で吐き出すことが難しい場合もあるので、あまり大きな肉をそのまま与えるのは止めた方がよいです。
  • 消化に悪い
    ドライタイプのドッグフードは水分を吸収してしまったり、消化に悪いことがあります。気になる場合にはお湯でふやかしたドッグフードをあげるようにしましょう。また、お湯でふやかすことで同時に水分も補給でき、一石二鳥です。
    《参考記事》「ワンちゃんには十分な水分を与えてあげましょう
  • 胃捻転の危険性
    胃捻転という病気は大きくなった胃がねじれて腸と絡まったりすることで、お腹が膨れて呼吸が苦しくなったり、血液がうまく流れなくなったりして、ショック症状を引き起こし、死に至ることもある怖い病気です。胸の大きい大型犬に比較的多い病気です。原因不明の場合も多いようですが、ドカ食いした後に激しい運動をすると起こりやすいと言われています。

早食いの予防について

ワンちゃんにゆっくり食べるように言い聞かせるのは難しいです。対策として以下のようなものがあります。

  • 食べ難くする
    ドッグフードの場合には、ペットショップなどでも早食い過ぎ防止のためのフード皿が売られています。要はワンちゃんが食べ難くするだけなので、フード皿にコングなどを入れて邪魔をするだけでも効果があります。
  • ドッグフードをふやかす
    ぬるま湯でふやかすことで食べ難くなるのと、水分でドッグフードのカサが増えるため、満腹感を得やすくなります。また、消化、吸収もよくなります。ただし、ふやかすことで歯にカスが残りやすくなると言われています。
  • 安心して食べれる環境
    多頭飼いの場合には特にそうなのですが、他の犬に取られる可能性があるような環境では早食いになることが多いです。食事を与えるときには十分に離してあげるか、ハウスでご飯を与えるようにすることで大分と改善されるようです。

 

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