おしっこでわかる愛犬の体調管理-病気の前兆を見逃さない

この記事は約5分で読めます。

おしっこ人間でもそうなのですが、動物の健康状態をかんたんに確認するには、排せつ物をよく観察することが一番です。

腸の調子はどうなのか、水分補給は十分できているのか、泌尿系の病気ではないか、などおしっこやうんこをよく観察すれば、愛犬の健康状況がかんたんにわかります。

たとえば、アトピーの場合、おしっこが異様に濃く臭い、よく下痢をする、あるいはその逆にウンチがコロコロで硬い、など健康的な犬に比べて排せつ物の状況がよくない子が多いです。

愛犬の「もなか」の場合も子犬のときにアトピーがかなりひどかったのですが、よく下痢をし、血便まで出るときがありました。また、おしっこもかなり色が濃かったのでいつも水分不足になっていたようです。

今回は特におしっこについて、簡単にチェックできるポイントを解説します。

愛犬のおしっこをよく観察する

犬の場合、少しぐらい体調が悪くてもなかなか気づいてあげられないことが多いですが、おしっこの様子をちょっと気にかけているだけでも、愛犬の体調や病気の予兆を察知できる場合があります。

散歩のときやトイレシートで愛犬がおしっこするとき、以下の点に注意して下さい。

  • おしっこの
  • おしっこの量、回数
  • おしっこの様子(おしっこしている長さ、痛がっていないかなど)

いつもおしっこの色や量をチェックしていれば、ちょっとした変化にも続きやすくなります。散歩の際には気を付けてチェックするようにしましょう。

おしっこが濃い黄色

健康な犬の尿は薄い黄色で、アンモニア臭が多少する程度です。

おしっこの色が濃い場合、水分補給が足りていない可能性が高いです。

この場合、アンモニア臭もきつくなります。 水分補給が足りていないと、体の老廃物を尿として十分に排泄することができず、尿の毒素が体の中に留まりやすくなります。愛犬がいつでも水を飲める環境を整えてあげましょう。

また、ドライタイプのドッグフードを常食としている場合、ドッグフード自体が水分を吸収するため、水分が不足しやすくなります。特に普段からあまり水を飲まない子の場合には、ドッグフードを水でふやかすなど、水分補給できるように工夫しましょう。

《参考記事》ワンちゃんには十分な水分を与えてあげましょう

夏場には犬も喉が渇くので自ら水を飲むことが多くなり、飼い主も脱水症状を気にして水分補給に気をつかいます。逆に冬の時期の方が水分不足になる傾向があるので、冬の時期には特に要注意です。

「もなか」の場合、アトピー対策のためにドッグフードから手作り食(おじや)に切り替えてからはおしっこの色が変わったのがはっきりとわかりました。

《参考記事》愛犬のための「鶏肉と野菜たっぷりおじや」-栄養たっぷりで簡単調理

おしっこがピンク色

尿の色がピンク色の場合、尿に血が混じっている可能性があります。

血の色は尿によってかなり薄くなるため、はっきりと色がわかるぐらいであれば、泌尿系の器官で出血している可能性が高いです。 膀胱炎、尿路結石症、前立腺炎、腫瘍などの泌尿器系の病気になっている可能性があります。

原因を特定するためにも早めに動物病院に行きましょう。病院に行くときには、尿に血が混じるのおしっこの最初からなのか、最後の方なのか、を観察しておくと、病気の判別に役立ちます。

おしっこの臭いがきつい、あるいは濁っている

尿の中に細菌や異物が混入していると尿が濁っているように見えることがあります。

尿路で炎症を起こしていることが多く、膀胱炎の可能性が高いです。特に犬の場合、膀胱炎になると高い確率で細菌感染していることが多く、きちんと直さないと再発を繰り返すことがあります。

外でしかおしっこをしない子の場合、おしっこをガマンしすぎることが原因で膀胱炎になることがあります。また、自分では十分な排尿ができないような子の場合には特に要注意です。

おしっこの量が極端にすくない、おしっこの体勢になってからなかなか出ない

極端に尿の量が少ない、あるいは尿が出にくい場合には、膀胱炎、前立腺の病気、尿路結石症、腎不全などの可能性があります。

もし、頑張って尿を出そうとしているのに出ない場合には、緊急処置が必要な場合もあります。

尿が排出できない場合、尿がたまることで腎機能が低下し、最悪の場合には尿毒症など命の危険もあります。すぐに動物病院に相談してください。

おしっこの量が多い

尿の量が多い(水をたくさん飲む)場合、糖尿病、慢性の腎機能障害の病気の可能性があります。その他にも様々な病気の初期症状の一つとして見られることがあります。

命に関わる病気にも見られる特徴的な症状のため、見落とさないように注意してあげましょう。

ただし、水を飲む量は気温や湿度にも左右されます。また、運動した後などには一時的に増加することがあります。水を多く飲むことは良いことでもあるため、愛犬の水の飲み過ぎについてはあまり気にしない人も多いです。このため、見落としやすい症状の一つです 。

一日に飲む水の量が体重1kg当たり100mlを超える場合には水の飲み過ぎとなります。(体重が5Kgの犬の場合、500mlまでが上限)

おしっこがキラキラ光る

おしっこをした後のペットシーツを太陽に照らしてみて、キラキラしていたら要注意です。

膀胱炎や食べ過ぎが原因で尿がアルカリ性に傾くと、尿内のミネラル成分が結晶化してキラキラ光って見えることがあります。そのまま、放置すると最終的には尿路結石症を発症する原因となります。

もし、尿がキラキラとしたら一度病院で診断してもらった方がよいです。

まとめ

このように愛犬の尿をかんたんにチェックするだけで、犬の健康状態や病気の兆候を早めに察知することができます。

特に犬の場合、飼い主がきちんとチェックしてあげないと、手遅れになってしまうことも多いため、毎日の散歩のときには必ずチェックしてあげるようにしましょう。

 

「犬の健康管理」へ戻る