ペット保険は必要?-入るべきか、それとも貯金した方がよいのか

この記事は約5分で読めます。

貯金

愛犬の「もなか」ですが、0歳のときには、アニコムのペット保険に入っていました。

ペットショップで購入した際、最初の1か月間は無料でペット保険が付いていたこともあったのですが、子犬の時には何かと病院のお世話になるのでは?、と念のために保険に加入したままにしていました。

案の定、アトピーを発症したのですが、思っていたほど保険の恩恵もなく、そうこうするうちに、次第に「もなか」も健康になったため、ペット保険の更新をしませんでした。

今は、いつ入り直そうかと、機会をうかがっている最中です。

そろそろ、「もなか」も5歳を迎え、中年期になるので、真剣に検討しています。

ペット保険で一番効率が良いのは、健康な若いうちは保険に入らず、シニアになってから健康なうちに保険に再加入できれば、経済的に理想的です。

ただ、最近思うのですが、このままペット保険に入らず、入ったつもりでその保険料を貯蓄していれば、それなりの貯金になり、大きな病気にも備えることができるのでは?とも思います。

今回、ペット保険に入った場合と入らなかった場合では、どのぐらいの差になるのか、検討してみることにしました。

犬は生涯で平均的にはどのぐらいの医療費がかかるのか

まずは、犬の平均的な生涯医療費について、考えてみたいと思います。

前に「もなか」の一年間の諸経費を計算したときに調べたデータがあります。

《参考記事》 犬の長寿化で生涯飼育費用が高騰、「もなか」で試算してみました

これによると、病気・ケガの治療費として、年間にかかる費用は以下になります。

病気・ケガの治療費/年
アニコム 80,912円
ペット総研 29,656円
平均 55,284円

《アニコム 参考記事》 毎年恒例! ペットにかける年間支出調査(2014年)
《ペット総研 参考記事》 教えて!愛犬の飼育費 (サイトが削除されました)

アニコムとペット総研の調べでは2.7倍も差があるので、基礎データとしてとても微妙な感じです。

アニコムの資料はペット保険の契約者のデータなので、気軽に病院に行けることから、医療費も高くなっているのではないでしょうか。また、アニコムを契約するという時点で、その飼い主さんもちょっとリッチな感じです。

まあ、一応平均をとって、愛犬が15歳まで16年間、長生きしたと仮定すると、

55,284円/年 X 16年 = 884,544円

となります。

思っていたより、かなり高い医療費になります。

一生涯、ずっとペット保険に入っていたとして

ここでは、0歳から15歳までアニコムの50%補償のペット保険に加入していたと仮定します。

犬種は「もなか」と一緒の柴犬で計算してみます。

こちらも前に計算したペット保険料があります。

《参考記事》 ペット保険は生涯で支払うトータル保険料で比較すべき

アニコムの場合でペット保険が676,280円になります。

これに上で計算した医療費の自己負担分として50%の442,272円がかかります。

合計すると、

676,280円(保険料) + 442,272円(医療費) = 1,118,552円です。

ペット保険には入らず、その分をずっと貯蓄していたとして

アニコムのペット保険に入ったつもりで、その分を全部貯金していたすると、16年間で676,280円の貯金ができることになります。

これだけあれば、大きな手術でも2,3回はできそうな金額です。

この場合は、先ほど計算した医療費、884,544円がそのままかかってくることになります。

そして、考察結果

結果は、以下の通りです。

医療費と保険の合計
ペット保険に入っていた場合 1,118,552円
ペット保険に入らなかった場合 884,544円
その差額 234,008円

トータルの医療費としては、ペット保険に入らず、ずっと貯蓄していた方が23万円もお得という結果になりました。

あくまで、平均の医療費で計算しているだけなので、実際には愛犬がもし大きな病気になったときには、一度に20、30万円の医療費がかかる場合もあります。

もし、それが若い時であれば、貯金として30万円分がまだ貯まっていないこともあるでしょう。その場合には、高額な医療費の支払いに困ってしまうかもしれません。

また、最近のペット医療はかなり高度化が進んでいることもあり、万が一、愛犬ががんに罹ってしまった場合にはその治療費として、合計で100万円以上になることもあるそうです。もし、愛犬がそんな事態になったら、平均を大きく超える医療費がかかってしまうかもしれません。

結果からすると、ずっとペット保険に加入している方が、平均的には必ず損をすることになります。

ただ、よく考えると、これは当然のことです。

支払った保険料と、もらう保険金を平均として考えれば、保険は必ず損をするようにできています。もし、そうでなければ、保険会社としての儲けが無くなってしまい、会社が潰れてしまいます。

消費者としては、この差ができるだけ小さい保険を見つけることが賢い選択となるのです。(その分、会社は儲からないことになります)

 

元々、保険とは、お互いの相互援助の考えが根底にあるものです。みんなで少しずつ負担金を出し合うことで、誰かの高額な医療費を抑えてあげることができるのです。

当然、病気にならなかった人は損をすることになりますが、その代わりに他の誰かは医療費を安くすませることができ、愛犬に高額な治療をさせてあげることができるのです。

まとめ

安全志向で最初からずっとペット保険に入り続けるか、それとも、その分を貯金しておくか、結局は、どちらもアリな気がしております。

とはいえ、個人的にはできるだけ損をせず、かといって愛犬が病気になったときには十分な治療をさせてあげたいと思うのは当然です。

そういう意味では、統計的に医療費が高くなりがちな、0歳と5、6歳以降にペット保険に入ればよいではと考えています。6歳と言えば、人間で言えば40歳を過ぎたあたりで、病気にもかかりやすくなる年だからです。

 

ということで、「もなか」の場合も6歳ごろまでにはペット保険に入っておこうかと、今はまだ検討中のままにしています。(一応、念のためとして、最近では「もなか」貯金をコツコツとしていってはいます。)

 

ただし、愛犬の医療費としてポンと100万円を用意できるような裕福な人は、こんなセコイことを考える必要もなく、無駄にペット保険に入る必要もないかもしれません。

 

「おすすめのペット保険」に戻る