今、「プリズムコール®」という変わった名前のペット保険について調査しました。
日本アニマル倶楽部という会社の保険なのですが、他のペット保険と違って以下のようなとてもユーニークな特徴があります。
- すべてのプランが100%補償
- 保険プランがとても多い
- 保険料が年齢によって変わらない(小型、中型犬の場合は15歳まで一定の金額)
パッと見、なかなか良さそうな「プリズムコール」ペット保険について、よい点、悪い点をまとめてみました。
それにしても「プリズムコール」という、よくわからない名前に商標登録(Rマーク)までしているのですが、この名前がペット保険とどんな関係があるのか、よくわかりません。。。
「プリズムコール」の特徴とは
最初にも書いたように、他のペット保険と比べると、かなり特徴がはっきりとしたペット保険です。
その特徴について、一つ一つ確認していきます。
すべてのプランが100%補償
一般的なペット保険のプランというと、50%、70%補償プランが定番であり、たまに80%、100%があるぐらいです。そんな中、このプリズムコールはすべてのプランが100%補償プランとなります。
ただし、100%補償プランといっても、かかった治療費のすべてを補償してくれるわけではなく、補償してくれる上限金額が保険プランごとに決まっています。
日本アニマル倶楽部のおすすめプランである「プレミアムオレンジプランⅡ」の場合、以下のような補償内容になります。
プレミアムオレンジプランⅡの補償内容と保険料 入院保険金 日額10,000円まで
年間30日まで通院保険金 日額5,000円まで
年間60日まで手術保険金 1回60,000円まで ガン手術保険金 1回90,000円まで 小型犬の保険料 月額3,150円 年払34,730円 中型犬の保険料 月額4,040円 年払44,490円 大型犬の保険料 月額5,800円 年払63,860円
この上限金額までなら、100%補償となります。
ちょっとした下痢など、軽い病気での通院では、治療費の全額が保険金で賄えるため、割と気軽に通院できそうです。ちょっとしたことでも、気軽に病院に行きたい人にとってはよいプランかと思います。
プランによって、この補償上限金額が少しずつ違っています。当然、補償が厚いほど、保険料は高くなるのですが、その他のプランとその保険料については、公式ホームページでじっくり確認してみて下さい。
《公式ホームページ》 プランのご紹介
保険料については、小型犬、中型犬の場合で15歳まで一定の金額となります。それ以降は少し保険料の高いシニア専用プランにしか入れなくなりますが、終身で継続はできます。
プレミアムオレンジプランⅡ、中型犬の場合で、0歳から15歳までの保険料トータルで計算してみたのですが、他のペット保険と比べると少し高い方です。やはり若い時の保険料が割高なため、トータルで比較すると高くなってしまうようです。
ただ、プレミアムオレンジプランⅡの場合は、100%補償であり、通院が60日までと、他のペット保険と条件が違うので、単純に比較できないです。
保険プランがとても多い
シニア専用プランを抜きにして、通常プランが5つも用意されています。
通院保険金 入院保険金 手術保険金 グリーンプランⅡ 日額6,000円まで
年間60日まで日額12,000円まで
年間60日まで1回90,000円まで
(ガンの場合、150,000円まで)プレミアムオレンジプランⅡ 日額5,000円まで
年間60日まで日額10,000円まで
年間30日まで1回60,000円まで
(ガンの場合、90,000円まで)オレンジプランⅡ 日額5,000円まで
年間60日まで日額10,000円まで
年間30日まで1回30,000円まで
(ガンの場合、60,000円まで)ブループランⅡ 日額5,000円まで
年間30日まで日額8,000円まで
年間20日まで保障なし ホワイトプランⅡ 保障なし 日額15,000円まで
年間30日まで1回150,000円まで
(ガンの場合、200,000円まで)
どのプランも100%補償プランです。
上の3つは通院、入院、手術のすべてを保障するタイプで違いは補償上限金額と日数です。
ブループランⅡやホワイトプランⅡは保険料が安い代わりに手術費用や通院費用の保障がありません。
犬の場合、入院費用は平均して3000円~4000円/日のことが多いようなので、それほど高いものは必要ないかもしれません。保険料を安くしたい場合、思い切ってブループランⅡあたりもおすすめです。ブループランⅡでも通院保険金が日額5000円で、年間30日まで保障されえるので、一般的な病気に対する備えとしては十分です。
保険料が年齢によって変わらない
一般的なペット保険の場合、年をとってくると急激に値上がりする保険も珍しくありません。そのため、ペット保険は一生涯に支払う保険料で決めるべきだと思います。
《参考記事》 ペット保険は生涯で支払うトータル保険料で比較すべき
プリズムコールの場合、シニア犬になるまでは保険料は一定となります。
小型犬、中型犬の場合で15歳まで、大型犬では12歳まで保険料は一定です。
それ以上の年齢になると、保険継続時にシニア専用プランへ移行することになります。こちらのプランはかなり高くなるのですが、犬の平均寿命を考えると、ある程度保険料が上がるのは仕方がないのでしょう。
日本アニマル倶楽部とはどんな会社
2002年にできた会社で、まだ創立13年と若い会社です。
株式会社太平エンジニアリングという空調設備、ビル管理を行っている会社が親会社となります。
少額短期保険業者として2008年に登録、業務を開始しており、ペット保険会社としては古株になります。
小さな会社のためか、これ以上の情報はネット上では、ほとんどありませんでした。
「プリズムコール」の気になった点
手術保険金の補償金額が低い
入院保険金に関しては、一般的な保険と同程度の保障があるのですが、手術費用に関して、ホワイトプランⅡ以外は、補償金額が低いことが気になります。
最近は、犬の場合でも高度医療が導入されているケースも多く、大きな手術の場合には10万円を超えることも珍しくありません。
例えば、プレミアムオレンジⅡプランの場合、1回の手術あたり6万円までの保障です。この場合、もし仮に12万円の手術費用がかかったすると、上限いっぱいの6万円しか保険金がでません。50%補償プランと同じ補償金額となります。
ちなみに、アニコムの「ふぁみりぃ70%プラン」では、14万円までの補償があります。アクサダイレクト、AU損保、ペッツベストでは、通院、手術などの区別がなく、年間50万円までは補償範囲となります。
このように、高額となりがちな手術に対する保障では不安があります。
プリズムコールの場合、手術よりは普段のちょっとした病気や、通院回数が多くなる病気に重点を置いた保険となります。
保険金請求に診断書が必要
ホームページの保険金請求ページを確認すると、保険金の請求には基本的に獣医さんの診断書が必要とありました。
ただし、以下の条件がクリアできれば、診断書は省略できるようです。
- 保険の補償開始から6ヶ月後以降の治療であること
- 合計の保険金請求額が5万円以内であること
- 手術でないこと
- 獣医さんによって診断名がはっきりしていること
もし、診断書が必要になった場合でも、年間1万円までは診断書発行のための費用も補償してくれるため、比較的親切な対応なのですが、はやり診断書が不要なPS保険などに比べると少し面倒です。
「プリズムコール」について、ネットでの評判、口コミを調べてみました
「プリズムコール」の良い評判
- 100%補償がニーズに合っていてよかった。
- 一定の年齢になるまで保険料が変わらないのがよい。
- 保障サービスが充実しており、特に葬祭保険金があるのがよい。
- 電話対応がとても親切でよかった。
- 保険料の年払い、2年払い、ネット契約割引、多頭割引など割引が充実している。
「プリズムコール」の悪い評判
- 毎年の更新時に審査があり、更新出来ない事や免責事項を追加されることがある。
- 保険金請求時に獣医の診断書が必要なのが面倒。
- 保険金が請求できない病気やケガが比較的多い。
ネット上での口コミを調べてみると、圧倒的に良い評価ばかりで、悪評はほとんど見かけることがなかったです。他のペット保険に比べても評価は高いようです。
人気の理由は、やはり100%補償と一定の年齢まで保険料が変わらないことが人気のようでした。また、保険料も100%補償の割にはそれほど高くないことも評価されていました。
「プリズムコール」はこんな人におすすめ
- すべてのプランが100%補償なので、気軽に動物病院にいきたい人
- 保険料と補償内容のバランスを重視し、重い手術に対しては割り切れる人
- 保険金請求の面倒をガマンできる人
会社概要
- 会社名:日本アニマル倶楽部株式会社
- 業種分類:少額短期保険業
- 上場先:非上場
- 資本金:8億9059万円
- 保険収入:17億1694万円
- 経常損益:3944万円
- ソルベンシーマージン比率:?%
- 従業員数:?名程度
平成27年 3月31日 現在
少額短期保険業者であるため、大手に比べると、かなり規模の小さな会社です。大手保険会社の安心感を求める人には向いていません。
ただ、親会社は太平エンジニアリングという空調設備やビルの管理を行っている会社で、経営状態はしっかりしているようです。
直近の2年間は経常利益が出ており、財務状況についても改善してきているようです。
まとめ
「プリズムコール」は評判もよく、保険プランが豊富なため、自分にあったプランを選ぶことができます。このため、その時のニーズにあったプランを選択することができ、年齢によってプランを変更していくことができるのも魅力的です。
100%補償のペット保険では、保険料が高くなることが多いのですが、他のペット保険と比べても突出して高いという感じではありません。気軽に病院に行きたいという人にとっては最適なペット保険だと思います。
唯一、手術費用についての補償が少ない点が気にはなりますが、その分、通院補償が充実しているので、プラスマイナスすると一緒なのかもしれません。
また、15歳以上のシニアになったときの保険料が少し高めなのですが、終身で入れる点もポイントが高いです。
総合すると、おすすめなペット保険だと思います。
ペット保険を選ぶときの参考になるので、皆さんからの口コミ情報をお待ちしております。どんな情報でも良いのでぜひお願いします。
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