補償対象を「手術+入院」に特化することで保険料を安く抑えた「うちの子ライト」という保険商品を扱っています。
また、アニコムに比べると、提携している動物病院の数は少ないですが、こちらも全国の動物病院と提携しており、保険証を提示すると自己負担分のみの支払いで済ませることができます。(※ただし、「うちの子ライト」では窓口清算はできません)
アイペット社の特徴商品である「うちの子ライト」は安いと評判です。ただ、調べてみると、高齢になるほど保険料が上がる率が高く、トータルとしては意外に安くないことが分かります。
高額になりがちな手術費用を90%も補償してくれるという商品コンセプトは確かに魅力的なのですが、高齢になると「通院」する機会も増えることを考えると、「うちの子ライト」という商品は微妙な気もしてきます。
アイペットはどんな会社
正式な会社名は、アイペット損害保険株式会社。
会社設立は、2004年と若い会社です。創業以来、順調に成長しており、ペット向けの保険業界ではアニコムに次いで第2位の会社です。投資会社であるドリームインキュベータという会社が親会社です。
親会社が投資会社だとは知らなかったのですが、正直、少し違和感を覚えました。
最近では、ペット保険業界も色んな他業種からの参入が相次いでいるので、その一端のようです。
《参考記事》 ペット保険市場で競争が激化-生き残る会社を見極めるには
以下のウェブページでは、アイペットとドリームインキュベータの社員と対談が紹介されているのですが、完全に割り切ったビジネスとしてペット保険業界をとらえており、少し引いてしまう感じです。
《参考記事》 1兆円のペット産業を開拓する産業創出型ベンチャーの挑戦
所詮、投資会社を親会社に持つと、こんな風になるのだと思いますが、ペット業界が傾いた途端に親会社が撤退しそうで、愛犬家としてはかなり不安になります。
「うちの子ライト」の特徴
「手術、入院」にかかる費用のみに特化したペット保険で、子犬のときの保険料が特に安いのが特徴です。
- 補償されるのは、「手術」、「入院」にかかる費用のみで、「通院」は補償対象外
- 手術費用の90%を補償
- 手術を含む連続した入院は10日まで補償
- ただし、費用請求が3万円未満の場合は保険金がおりない
- 手術1回あたり50万円までを年2回までを補償
- 補償対象となる手術は、一般的な骨折・脱臼などから異物誤飲でもOK
- Web割としてインターネット経由での申込みは10%割引
- オプションでペット賠償責任特約をつけることも可能
- 新規加入は12歳までだが、継続時は終身でOK
通院での治療費、手術を含まない入院費、3万円未満の手術費用については、補償対象外となるが、高額になりがちな手術費用の90%を補償してくれる点が最大の特徴です。 普段の通院での治療費補償は必要ないが、いざという時のために備えておきたい、という方にオススメのペット保険です。
気になった点
「うちの子ライト」を調べていて以下の2点が、気になりました。
1.毎年の保険料の上昇率が高い?
子犬のときの保険料は930円~と、確かにその安さにインパクトがあります。 ただし、ペットの年齢が上がってくると、他の安いペット保険での50%補償のものと比べて、それほどの値段差はなくなってきます。
最終的には、「手術」のみで90%補償を取るか、「通院」も含めて50%補償にするか、の選択になるような気がします。
2.13歳以上の保険料についてはパンフレットやウェブページで一切公開していない
アイペットのホームページには、13歳以上の保険料についてはコールセンターに問い合わせしてください、とありました。
ペット保険では、よく高齢犬の保険料をパンフレットに載せていないのですが、ネットで調べれば大概は掲載されています。こんな風に秘密にされてしまうと、そんなに高くなるのかと勘ぐってしまいます。
保険料を明確にしないのは、よほど保険料に自信がない証拠ではないでしょうか。 もし、このペット保険に加入されるのであれば、予めご自分で確認するようにしてください。
13歳になってから、いきなり激高になる可能性もあります。高齢になってからでは、他のペット保険に入り直すこともできないため、ペット保険が必要なら保険料が高くてもガマンするしかなくなります。
「うちの子」ペット保険はオススメしません
アイペットには、通常の「通院」、「手術」、「入院」を補償してくれる「うちの子」という保険もあります。ただ、こちらは高齢になると極端に値段が高くなり、その値段を払うならアニコムで十分かなという感じのため、おすすめはしません。
「うちの子ライト」について、ネットでの評判、口コミを調べてみました
アイペット「うちの子ライト」の良い評判
- 手術に特化した商品で、価格が手頃だった。
- まだ若いので最低限の金額で補償をしっかりしてもらえる保険を選びました。
- アイペットは何よりもオペレーターさんの教育がよく、いつ電話をしても丁寧に対応してくれてとても気持ちよいのが印象的です。
- 月々の保険料が安く、インターネット申込み割引や多頭割引があったのが良かった。
- 完全に誤飲誤食が保障対象とうたっていたのはアイペットだけでした。
- 以前入っていたペット保険は保険金の支払いが遅れる等の問題があり、アイペットに乗り換えた。申請の対応もスムーズだし、支払いも早いので満足している。
- 保険契約者限定のクラブアイペットで、トリミングなどが安くなる特典があるのも魅力。
アイペット「うちの子ライト」の悪い評判
- 保険金が支払われるのは切除・摘出などの処置のみで、うちのようにカテーテルによるがん治療は手術ではないということで保険金は支払わないと言われました。
- 通常の通院には対応してないので、通院治療のために、他に保険をかけたつもりで貯金することにしています。
- ペット保険としての知名度と提携病院のネットワークはどうぶつ健保ふぁみりぃのほうが上です。保険料は確かに安いですが、個人的には楽に保険が請求できるアニコムかなぁと思います。
ネットで評判、口コミの総評
楽天の口コミでは、とにかく安いとの声が多かったです。 「通院」での治療費は補償されないが、高額になる手術が9割も補償されるのはやはり魅力的のようです。
また、オペレーターの教育が良いとの声もいくつかありました。ペット保険では何かとトラブルになりがちなため、オペレーターの対応がよいのは◎です。
ただ、高齢犬になってくると、病気での通院に不安を覚えている人も多く、そのときまでには他社へ乗り換えを検討されている方もいるようです。
「うちの子ライト」はこんな人におすすめ
- 愛犬が若いうちは、できるだけ保険料は安く抑えたい。
- 最低限の保険として、高額治療となる手術費用だけは補償を手厚くしたい。
会社概要
最後にアイペット社の会社概要と業績を載せておきます。
- 会社名:アイペット損害保険株式会社
- 業種分類:保険業
- 上場先:非上場
- 資本金:30億6455万円
- 保険収入:63億6309万円
- 経常損益:14億6027万円
- ソルベンシーマージン比率:330.3%
- 従業員数:229名
※2015年6月末時点の公表値に基づく
※今期に条繰延資産の一括償却を行ったため、経常損失を計上しているようです。
保険収入は毎年順調に増えており、利益も確保しているため、特に経営上の問題はないです。
まとめ
愛犬の「もなか」のペット保険にと、「うちの子ライト」を検討していたのですが、詳細を調べてみて、正直少しがっかりしました。
手術費用の90%を補償してくれるのはとても魅力的です。ただ、トータルの保険料はもう少し安いのかと思っていましたが、意外と高くなるのでは?という印象です。
特に13歳以上の高齢になってからの保険料を公開していないなど、企業イメージとしてかなりマイナスでした。
最近のワンちゃんは平均寿命でも13,4歳まで長生きするようになってきており、どちらかというと高齢になってからの保険の方が重要だと考えております。
《参考記事》 犬の年齢早見表(人に換算)と平均寿命が急激に延びた理由
「もなか」も4歳になったので、そろそろペット保険に加入しようかと、真剣に検討中です。
ペット保険を選ぶときの参考になるので、皆さんからの口コミ情報をお待ちしております。どんな情報でも良いのでぜひお願いします。
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