去年、ペット保険に新規参入した「SBIいきいき」のペット保険が、加入年齢上限を11歳まで引き上げるようです。

《プレスリリース》 https://www.i-sedai.com/pdf/PressRelease180712.pdf

元々は、7歳までと業界でも最低レベルだったのですが、一気に11歳まで引き上げたことで高齢犬にとっては選択の幅が広がりました。

これで加入上限年齢を7歳までに制限しているのは、アニコムとペット&ファミリーの大手2社だけとなりました。

《参考記事》 10歳以上でも入れるペット保険はどれ?おすすめはこれ!

 

それにしても犬の7歳というと、人の年齢に換算すると40代に相当します。まだまだ、働き盛りの年齢ではありますが、高齢が気になり出し、これから色んな病気に罹りやすくなってくるという、微妙な年齢です。

ペット保険は複数年契約でなく、基本的には単年での契約更新となります。そのため、加入上限年齢をこんなに若く設定する必要もないと思うのですが、ペット保険会社としては、若いうちから契約者を取り込もうという戦略なのでしょう。

《参考記事》 犬の年齢早見表(人に換算)と平均寿命が急激に延びた理由

今時、7歳でペット保険への加入を制限するのは。。。

今の時代、犬の平均寿命が14歳以上になるなど、ここ十年だけでも劇的に延びてきました。そんな中、7歳というと、まだまだ犬生の半分程度しかありません。病気もこの年齢頃から一気に多くなるのですが、ふと気づいたときに加入できるペット保険がないというのも困ったものです。

なぜ、ペット保険各社はこんなにも早くから新規加入の制限をするのでしょうか?

一番最初に思いつく点として、この年齢以上の高齢犬を引き受けると、儲けが少ないってことです。ヘタをすると、儲けどころか赤字になるのかもしれません。

ペット保険では、高齢になったときの保険料をある一定の上限で固定しているところがとても多いです。前にペット保険の保険料を調べたときの記事からすると、だいたい11歳、12歳ぐらいからは保険料が一定になる保険が一般的です。

《参考記事》 ペット保険は生涯で支払うトータル保険料で比較すべき

12歳というと、人換算では64歳ぐらいに相当します。

普通に考えると人の場合では、60歳で定年になったあと、病気になるリスクもどんどん高くなってきて、医療費の心配事が多くなる年齢です。特に、後期高齢者という75歳(犬の15歳)以上の高齢者では、複数の疾病を発症しやすく、中には長期入院する人も多くなり、日本の医療費を圧迫していることが問題になっているぐらいです。

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犬でも、12歳(64歳)と15歳(75歳)では、明らかに病気になるリスクが違ってくるはずです。そんな高リスクの高齢犬を、同じ保険料で引き受け続けること自体、保険の原理・原則である「公平の原則」からすると、ちょっとおかしなことです。

公平の原則
保険には、危険度の異なるさまざまな人々が加入しているため、全員が同じ保険料では、不公平が生じます。例えば、高齢者は若い人よりも死亡率が高く、木造建物は鉄筋コンクリート建物よりも火災の発生率や損傷度が高くなっています。そこで、保険料は、保険による保障(補償)の対価として、危険度の高低を反映して決めなければなりません。これを「公平の原則」といいます。保険制度では、死亡率や各種の損害統計に基づき保険料率が算出され、被保険者や保険の対象の危険度に応じた公平な保険料が定められています。

※少額短期保険募集人 教育テキストから

ペット保険会社は、そのあたりのリスク管理をどうしているのでしょうか。

それは、病気リスクの少ない若い年齢のときから保険に加入してもらうことで、利益を確保しているのです。

ペット保険が単年契約という点が問題です

これが複数年契約というなら、まだ話は分かるのですが、ペット保険は基本的に単年契約の保険です。単年契約の保険に年齢制限があること自体が、微妙な感じです。

そもそも、ペット保険は単年契約ということもあり、保険会社は毎年の契約を更新しないという自由があるのです。

どういうことかというと、ペットが高齢になって重病になってしまった場合、保険会社としてはその契約を続けると、明らかに損をすることがはっきりしています。その場合、保険会社としては次回契約更新時にその契約を更新しないという選択ができるのです。

もしくは、病気になってしまった部位については、補償対象外(免責項目)とすることができるのです。

どこの保険会社の約款にも、このことははっきりと書かれています。

明らかに契約者にとってとても不利な条件なのですが、この点を皆、意識しないで契約しているのです。

 

ただ、アニコムなどの大手ペット保険会社では、契約更新の基準がかなり緩く、それほど問題になることがありません。その一方で、保険料の安いペット保険では、これで揉めることがかなり多いのです。

以下のケースは相当揉めたケースです。

《参考記事》 ペット保険の闇というブログ記事に、そんなのは当たり前!

まとめ

今回のSBIいきいきとは逆に、アクサダイレクトなどは一昨年に年齢上限規制をキツクしたのですが、これは明らかに採算性を重視した施策だと思われます。

外資系らしい割り切った方針です。

ただ、今後は、ペット保険に加入していない高齢ペットを取り込むためにも、ペット保険各社はもっと年齢制限を緩めてくるでしょう。

特に、一番条件が厳しい「アニコム」がどのように動くのか、動かないのか、注目です。

ただし、単純に高齢犬を引き受けるとなると、保険会社が損をすることになるので、やはりリスク(年齢)によって保険料を改定してくるのではないでしょうか。

 

普通に考えて、18歳(人で90歳)の高齢犬と12歳(64歳)が同じ保険料ということがおかしいです。



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