毎年恒例になっている、オリコンの顧客満足度調査2017年度版が今年も発表されました。
《URL》 オリコン日本顧客満足度ランキング ペット保険
このランキングは毎年発表されており、去年は順当なランキングだったのですが、今年はトップ3に変動がありました。
《参考記事》 ペット保険2016年のオリコンランキングが発表されました
ランキングといえば、今ではオリコンもかなり有名になってきました。
ペット保険に限ったことではないのですが、この手の商材に関しては訳の分からない自分勝手なランキングを掲載しているサイトが実に多いです。(私も人のことを言えませんが。。。)
そんな中、オリコンランキングでは、しっかりと大規模なアンケート調査を行っているようなので、私が唯一信用しているランキングになります。
それでは、オリコンのペット保険ランキング2017版の順位を見ていきたいと思います。
総合ランキング1位 PS保険
なんと、今年はあの不動の王者、アニコム様を抑えて、総合ランキング1位に返り咲きました。
PS保険といえば、ペット保険業界では中堅どころであり、業績においては圧倒的No.1であるアニコムの足元にも及びません。
《参考記事》 ペット保険各社の28年度決算状況をチェック-ますますアニコム様の一人勝ちが加速?
ただ、2012,2013,2014年にも連続して1位をキープしていた時期もあり、元々人気があるペット保険なのです。
もう少し詳しく、項目別にみていくと、今年のアンケート調査では、「保険プラン」、「保険料」で1位、その他がすべて2位となっておりました。
中でも、「付帯サービス」が2位というのは、???な感じもあるのですが。。。
どう贔屓目にみても、明らかにアニコム様の付帯サービスの方が充実しています。このあたり、ユーザーからみた観点とは少し違うのでしょうか。
いずれにしろ、PS保険については、私もおすすめのペット保険のひとつです。
今回のアンケート調査でも「保険料」部門で1位になっていたのですが、実際、PS保険の保険料は業界でもかなり安い方です。
他社との保険料比較については、以前に調査した記事があるので、よかったらご参考にしてください。
《参考記事》 ペット保険は生涯で支払うトータル保険料で比較すべき
また、保険料の安さの割に、肝心の補償内容も充実しており、他社と比べても遜色ありません。
普通に考えると、保険料を安くするためには、その分を補償内容やサービスを削ってどこかで利益を出す必要があります。そのため、保険料が安いのに、他社と同じレベルの補償内容というのはおかしいのです。
PS保険の場合、これにははっきりとした理由があり、中途半端に安いだけのペット保険とは明らかに違います。
実は、PS保険では、「完治しない疾病については、生涯を通じて20回までしか保険を利用できない」という免責事項(保険金の支払いがされない項目)があります。
そのため、愛犬が万が一、完治しない慢性的な疾病になってしまった場合、その病気に対しての保険が効かなくなってしまうのです。その代わりとして、保険料を安く設定することが出来ているのです。
詳細は以下の記事にも書いているので、ご参考にしてください。
《参考記事》 PS保険は保険料の安さと補償バランスで人気-落とし穴に注意?
一般的にペット保険は1年ごとの契約となっており、次年度に契約を継続するかどうかは、契約者とペット保険会社の合意が必要なのです。
裏を返せば、ペット保険会社は契約の切れ目で、いつでも契約継続を拒否することができるのです。このことは各社の約款にしっかりと明記されています。
そのため、いくら終身保険といっても、ペット保険会社によっては契約更新を拒否したり、前年度に保険金をたくさん請求した病気を免責にすることを条件にしたりします。
この対応は大手でも同じだと思うのですが、ペット保険会社によって免責になる基準が大きく違っています。当然、安いペット保険では比較的、すぐに補償対象外とされることが多いので、要注意なのです。
このように、ペット保険会社の曖昧な基準によって、免責事項にされてしまうぐらいであれば、PS保険のように明確に20回までの利用と割り切っている方がユーザー目線であり、信頼がおけると考えます。
総合ランキング2位 アクサダイレクト
このアクサダイレクトもアニコムをかわし、2位に浮上しました。
詳細項目を見ると、「付帯サービス」で1位を獲得しています。
確かに、「24時間ペット健康相談サービス」や「示談代行制度」など、付帯サービスは充実しています。特に健康相談サービスは、突然のトラブル時や、日頃の飼育の悩みなどを気軽に獣医さんに相談できる点で、とてもうれしいサービスです。
補償内容の点でも、アクサダイレクトでは、保険金の年間での支払回数上限や一日の上限金額がなく、年間でのトータルの上限金額まではいくらでも補償してくれる点は、かなり魅力的です。
ただ、外資系の会社ということもあり、保険金支払いにはかなりシビアな感じです。(会社としては当然なのですが。。)
《参考記事》 アクサダイレクトのペット保険は外資系特有の割り切りも必要
先ほどのPS保険のところでもご説明した、保険更新時に突然、特定疾患を補償対象外とされたことで、かなり揉めたケースもありました。
《参考記事》 ペット保険の闇というブログ記事に、そんなのは当たり前!
確かにどこのペット保険でも、約款や重要事項説明書には、契約更新時にお断りすることがあると注意書きしています。ただ、どのような基準でそれをやるのかはどこも載せていません。
そのため、突然、継続契約を断れたり、免責事項を追加されたりした利用者からは不満が募る構図となります。
そんなことを不安に思いながら保険を利用したくない人には、あまりお勧めできないペット保険です。
総合ランキング3位 アニコム
2年連続でアニコムがトップだったのですが、今年は3位まで転落してしまいました。
詳細項目を見てみると、「保険料」と「付帯サービス」が足を引っ張っている感じです。
アニコムの保険料については、業界でも比較的高い方なので、順位が低いのは分かるのですが、「付帯サービス」が不評な理由がよく分かりません。
アニコムでは、以下の様に付帯サービスがたくさんあるからです。
- 窓口清算:なんといってもアニコムの専売特許です。
- 専門家によるサポートサービス
- 多頭割引
- ペットの賠償責任特約
中でも、アニコムは、動物病院の窓口清算を一番初めに始めた保険会社で、その手軽さから圧倒的な支持を受け、なんとペット保険の5割を超えるシェアを誇っています。
また、アニコムに関しては、他のペット保険に比べて保険金請求時の適応範囲が広く、他社では免責事項となるようなケースでもOKな場合が多いです。それは動物病院での窓口清算であることも大きく関わっているとは思います。
ペット保険には免責事項という補償対象外となる項目がたくさんあるのですが、その中にはかなりグレーゾーンなものも多く、同じ疾病でもペット保険会社でその対応が異なることも多いのです。
保険金請求の手軽さ、ペット保険の適応範囲の広さなど、ペット保険会社の中では群を抜いて安心感があるのが、アニコムです。
ただ、保険料が少し割高な点と、補償面では競合他社に比べて少し見劣りする点が、少しマイナスです。
詳しくは、下記の記事も参考にしてください。
《参考記事》 アニコムはペット保険の老舗で安心感が魅力、保険料は少し割高
総合ランキング4位 ペット&ファミリー
前年と変わらず、不動の4位でした。
一般にはあまり知られていないと思うのですが、ペット保険会社の中堅どころとしては上位に位置してます。ネットでの口コミを調べていると、かなり評判がよいペット保険になります。
なんといっても、大手のペット保険会社と比べて、補償内容がとてもよいです。アクサと同じく、こちらも支払回数の制限や一日の上限金額がなく、とても使いやすいペット保険です。
また、太陽生命や大同生命などで有名なT&Dホールディングスの完全子会社となるので、資金面での安心感もあります。
業績面においても、先期に初めて黒字決算を達成するなど、かなり上向きです。
《参考記事》 ペット&ファミリーの「げんきナンバーわん」は意外と評判が良い
個人的な意見になってしまいますが、2位のアクサダイレクトよりはこっちの方がおすすめです。
まとめ
今年のオリコンペット保険ランキングでは、アニコムの一人負けとなり、トップから3位に転落してしまいました。
やはり、総合的にみて、保険料の安さ、補償内容、付帯サービスが整っているペット保険が上位を占めています。今回、アニコムがトップから転落したのも「保険料」の高さがネックになっているのではと思っています。
ただ、それを見越してか、アニコム様も今月、新しいタイプの安いペット保険を販売し出しました。これで、どこまで戦えるのか分かりませんが、来年のランキング調査に影響を与えそうです。
《参考記事》 アニコムも参戦、「入院」「手術」のみに特化したペット保険はおすすめなのか?
それにしても、これだけペット保険について調べてきても、まだまだ、ペット保険の選択は難しいです。
完璧なペット保険というものがあれば、よいのですが、どれも一長一短があります。いっそのこと、自分で貯金をしておいた方が良いかもと、今更ながらちょっと思っています。
《参考記事》 ペット保険は必要?-入るべきか、それとも貯金した方がよいのか
もう考えるのは面倒!という人には、やはりアニコム様が一番無難であり、窓口清算という大きなアドバンテージがある点でおすすめです。