少し前から気にはなっていたことなのですが、「もなか」の右耳の先っぽのところが少し白くなっています。
何かなと良く見てみると、その部分だけ上毛が抜けて薄くなっており、下の皮膚が白く見えているのです。
黒柴の「もなか」の場合、少し抜けただけでもかなり目立っています。
大きさは1円ほどもないぐらいで、俗にいう10円ハゲのようですが、そこまではっきりと円形脱毛症という感じでもありません。
元々、柴犬には遺伝的に皮膚が弱い子が多く、要注意な犬種です。
特に「もなか」の場合、子犬のときにアトピーになっているので、皮膚はかなり弱い方で今でもよく手足をカミカミしていることが多いです。
そんな「もなか」なのですが、今でもたまに毛並みがパサパサして、艶がなくなることはありますが、こんな風に禿げたことは今まで経験がありません。
単純にミミを掻き過ぎて、はげてしまったようにも思うのですが、ちょっと気になっています。
犬が円形脱毛症になる原因とは?
犬は全身が毛でおおわれていることもあり、被毛の下で蒸れやすく、元々、皮膚病になり易い動物です。その証拠にペット保険の保険金請求でも皮膚病がランキング1位になるぐらいです。
《参考記事》 犬の皮膚病は病気ランキングでトップ-その種類と対処方法について
皮膚病になる原因としては色々なものがあるのですが、大きく分類して、以下の3つがあります。
- アレルギー性皮膚炎(アトピー、食物アレルギー、ノミ・ダニ)
- カビや細菌による感染症
- ホルモン異常(内臓疾患、クッシング症候群など)
どのタイプでも普段なら重症化することはないのですが、他の病気を患っていたり、ストレスによって免疫力が下がっていると皮膚炎が発症しやすいのです。
皮膚炎の中で、特に円形脱毛症の症状が見られるのは、以下の3つらしいです。
皮膚糸状菌(ひふしじょうきん)症
カビの一種である皮膚糸状菌が原因となる皮膚病です。この菌は動物の皮膚のたんぱく質を栄養分とし、毛や皮膚の角質層で繁殖します。
症状として痒みは比較的少なく、小さな円形の脱毛ができることが特徴です。症状がひどくなるに従って、脱毛範囲が徐々に広がっていき、赤い発疹やフケ、カサブタが出来ることもあります。
特に、病気やストレスなどによって、体の免疫力が低下していると全身に症状が広がることもあります。
犬の場合、長毛種の柔らかい毛質の犬で発症することが多く、短毛種や硬い毛質の犬にはあまり感染しません。
皮膚糸状菌には色々な種類があり、土壌を好むもの、犬・猫など動物を好むものなど、菌の種類によってその活動範囲が違います。また、この病気は人にも感染する、人獣共通感染症(ズーノーシス)です。
人間の場合、この病気は皆さんもよく知っている「たむし」、「いんきん」、「水虫」と言われるものです。同じ、皮膚糸状菌なのですが、感染した菌の種類や場所によって、その呼び方が変わります。
もし、愛犬がこの病気になったら、家族に感染しないよう、患部に直接触れないなど、注意が必要です。
ニキビダニ症
ニキビダニ症には局所的なものと全身に症状があられる2つのタイプがあります。
このうち、頭部や四肢によくみられる局所的なタイプでは、かゆみはあまりなく、円形に脱毛し、フケが出たりや皮膚が赤くなったりします。
この病気は、ニキビダニという目に見えないほど小さなダニが毛穴の中に寄生することで発症します。ただ、ニキビダニは健康なワンちゃんの皮膚にもいるもので、通常の健康な状態であれば発症することもなく、特に問題ありません。
このニキビダニ症も体の免疫力が低下することで、活発化し発症します。
また、ニキビダニ症には若い犬で発症する若年性のものと、5歳以降の成犬で発症するタイプがあるのですが、成犬になってから発症した場合、甲状腺異常や腫瘍が原因で免疫力が低下していることも多いため、注意が必要です。
ストレスによる円形脱毛症
まさか犬でもストレスによって10円ハゲができるのかと、思っていたのですが、どうも犬でも円形脱毛症になるそうです。
考えてみれば、犬はストレスにとても敏感な動物なので、そのストレスによって円形脱毛症になっても不思議ではありません。
特に最近のワンちゃんの場合、家飼いしていることが多く、犬にとってはとてもストレスフルな生活であることも多いのです。
《参考記事》 犬の分離不安症とお留守番について-ストレスを少なくしてあげることが大切
なぜ、ストレスが原因で円形脱毛症になるのか、とても不思議なのですが、それは体の免疫細胞の異常反応によって起こるそうです。
普段は、病原体などから身を守ってくれる免疫細胞なのですが、何かの異常で自分の毛根を敵とみなし、攻撃するのです。その結果、毛根の周りで炎症ができ、毛が抜ける原因となります。
免疫細胞の異常ということは、アトピーと同じなので、アトピー体質な「もなか」がなってもおかしくない症状です。
「もなか」の脱毛の原因は???
ここまで記事を書いてきてなんですが、「もなか」の場合、脱毛した原因がイマイチよく分かりません。
症状としては、右耳の先端部分だけ毛が抜けてしまって、部分的に皮膚が少し見えています。皮膚には特に発疹もなく、「もなか」もその部分を特に気にしている感じはないです。
ただ、後ろ足でミミを掻くしぐさをたまにしています。それも見たときは必ず、右耳を掻いています。もしかしたら、少し痒いのかもしれません。
今は梅雨の時期で、皮膚も蒸れやすく皮膚炎がとても発症しやすい時期です。
そのため、皮膚糸状菌症やニキビダニ症になっている可能性もあるのですが、脱毛した患部にはとく赤みもなく、「もなか」がそれほど痒がっている感じもないので、違うかなと思っています。
まあ、脱毛症といっても今のところ大したことはなく、脱毛部分もかなり小さいので、わざわざ病院にいってチェックしてもらってもいません。
たぶん、このまま放置していても、自然に治りそうな気がしているからです。
最後の、ストレスによる脱毛症というのも、十分に考えられることです。
昔は朝と晩に行っていた散歩にも、ここのところは朝だけになることも多かったので、運動不足気味なのは確かです。
ただ、最近、急に暑くなったことで、暑さに弱い「もなか」はちょっとバテ気味です。そのため、夕方に散歩に行こうといっても、嫌がることも多いのです。
また、平日は一人で長時間お留守番させているので、少しさびしくてストレスが溜まっているのかもしれません。といっても、もう、2,3年は同じ状態なので今更な感もあります。
もうひとつ、思い当たる節と言うと、最近、抜け毛が少し多くなってきています。どうも、換毛期?に入ったようです。
もう、梅雨も終わりなので、時期的にはもう少し早く毛が抜けないと、いけないのですが、「もなか」の換毛期はずれまくっており、いつ始まるか、よく分からなくなっています。
今年なんて、冬の一番寒い時期である2月に下毛が抜け始めました。これでは何のためのダブルコートなのか、まったく意味がないです。
《参考記事》 今年も暖房のとりこになった「もなか」の換毛期はズレまくり。。。
もっと、季節の変わり目を感じれるぐらい外に出してあげた方がよいのですが、寒がりな「もなか」は暖房がついているとその前から動こうとはしないのです。。。
あれからまだ4ヶ月しか経っていないのですが、最近、残っていた?毛が抜けだしたようです。
この換毛期のずれも、当然犬の皮膚によっては良くないことなので、なんとか正常に戻したいです。
そのために、夜は早く寝かす(勝手に寝室で寝ていますが。。)、朝に散歩に行き、たっぷりと日光に当たるなど、色々と対策はしているのですが、いまのところ全く効果なしです。
まとめ
今回は、「もなか」のちょっとした脱毛が気になって、色々と調べてみました。
犬はもともと皮膚炎が多いこともあり、ちょっとしたことがきっかけで皮膚炎になりやすいものです。特に今の梅雨の時期はジメジメしており、普段から被毛で覆われている犬の皮膚は蒸れやすく、要注意な時期となります。
ただし、皮膚糸状菌やニキビダニなどはどこにでもいるもので、犬も健康な状態であれば、それによって皮膚炎になることはほとんどありません。皮膚炎になるということは、免疫力が低下しているなど、何か不調な状態なのです。
なるべく、ストレスが少ない生活、免疫力を上げるためのバランスのよい食事、運動による体力増強、など色々とできることはあると思うので、「もなか」の脱毛がひどくならないように注意していきたいと思います。