広島で犬の殺処分ゼロを目指して活動している団体で、私も一昨年、去年とふるさと納税を通して少しだけ寄付をしておりました。天才!志村どうぶつ園でも紹介されていたので、知っている人も多いかと思います。
《参考記事》 殺処分ゼロを目指す広島県神石高原町のふるさと納税
今年はまだ寄付していなかったので、寄付のお願いかなと思ったのですが、手紙を読んでいると何やら保護犬をめぐって、色々と問題があるが、改善に努めているという話でした。
何かあったのかなと、ちょっと検索してみると、どうも、他の愛護団体と揉め事が起こっており、あの杉本彩さんからも非難されているという状況でした。
かなり前から揉めているようなのですが、2017年3月には、「日本の保護犬猫の未来を考えるネットワーク」という団体から、ピースワンコジャパンに対して「公開質問状」が出されるという異常な状況です。
今まで、公開質問状というWebサイトは見たことが無かったのですが、わざわざこんなサイトを立ち上げるとは、確執は相当根深いのでしょう。
その後、関係者が週刊新潮にネタをリークしたのか、今回の揉め事が掲載されたようです。ネットで公開されていた記事を読むと、『犬「殺処分ゼロ」でふるさと納税をかき集める「NPO」偽善の履歴書』とかなり攻撃的な記事でした。
《参考》 ピースワンコジャパンへの公開質問状
《参考》 週刊新潮の記事-「セカオワ」ら著名人も支援、犬“殺処分ゼロ”でふるさと納税を集めるNPOの偽善
《参考》 杉本彩さんのブログー「週刊新潮」掲載のピースワンコ・ジャパンの記事について
全部読んでみたのですが、この揉め事の根底には犬の不妊手術を積極的にしないピースワンコジャパンに対して、他の愛護団体が総叩きしているという構図です。
確かに、保護犬には不妊手術が必須というのは、よく聞く話です。一律にすべての保護犬に不妊手術を施し、万が一にも子犬が産まれないようにすることでこれ以上繁殖をさせないという戦略です。
確かに、不妊手術してしまえば、犬の数が増えようがないです。
家庭での犬の飼育頭数が劇的に減ってきており、保護犬の引き取り件数の拡大があまり見込めない現状では、犬の個体数を減らす効率的な処置なのでしょう。
ただ、犬の場合では、今では家の中で飼うことが普通であり、飼い主が責任を持って飼っていれば、望まない繁殖などしません。不妊手術しないと、譲渡できないということは、いい加減な飼い主が多く、信用できないというのが、本音のところなのでしょう。
個人的には、犬・猫に不妊手術をすることが当たり前であるという風潮がとても嫌いで、獣医さんの戦略にハマっている感もあり、不妊手術=動物の幸せと主張するやからにはちょっと抵抗を感じます。
別に、すべて不妊手術しなくても、ケースバイケースで対応できることはいくらでもあります。
そういう観点からは、ピースワンコ様の味方をしたいという気持ちもあります。
ピースワンコ様からもらった手紙にあったのですが、今は全体の五分の一以上に不妊手術を行っているそうです。公開質問状の回答からすると、去年3月時点では2.3%だったので不妊手術を進めるように方向展開されたようです?
ただ、なぜか、今でも他の愛護団体とは対立状態のままで、一旦、こじれた関係は中々修復できないのでしょう。
同じ犬の保護活動をしている団体どおし、大きな目標は同じだと思うので、仲良くしてほしいですね。
確かに、ピースワンコ様の保護活動についても、色々とぶれている点はあるようです。また、マスコミやふるさと納税を利用し、莫大な寄付金を短期間で集めたことで、組織自体の拡大が追いついていない感があります。
ただ、実際に保護活動を頑張っておられることは事実のようですし、何も行動していない私などよりはよっぽどすごいことを成し遂げています。
ということで、今年もやっぱりふるさと納税で応援しておきます。
まとめ
公開質問状にも以下の指摘があったのですが、広島では野犬が多いそうです。
広島県内の野犬および放浪犬の過剰繁殖問題は明白です。近年メディア等でも地方都市における野犬の増加問題がたびたび取り上げられておりますが、センター収容の約8割が野犬又は野犬の子であるという事実を考えると、不妊手術の徹底も含め、早急に対処しなければならない問題と考えます。
私の住んでいる地域では、野良犬など見かけたことがないのですが、地方都市ではまだそんなに野良犬が徘徊しているのですね。
ただ、ここで問題視している野犬というのは、そもそも愛護動物なのか、どうかも怪しいですね。
そもそも、野良犬とノイヌの違いって知ってますか?
私も、前に愛玩動物飼養管理士の勉強をしたときに知ったのですが、教科書には一応、こんな感じで書かれています。
野犬(野良犬):愛護動物であり、みだりに殺したり、傷つけてはいけない。
ノイヌ:愛護動物でない。犬が野生化したものであり、人間に依存しないで生きているもの。
野良犬とノイヌの定義がとても微妙なのですが、ノイヌ(野生の犬)は愛護動物ではないため、狩猟鳥獣として駆除しても問題ないのです。というより、人間に害をもたらした場合、法律的には、害獣として駆除すべき対象となります。
実際、愛護先進国と言われるドイツなどでは、ノイヌでなく、単なる野良犬でもバンバン射殺されるみたいです。
ただ、日本では、野良犬かノイヌかの判断が難しいため、山で犬をバンバン狩猟(駆除)することはないみたいです。そんなことしたら、愛護団体が猛抗議するでしょう。
考えてみるとおかしな話です。
山に住んでいる、うさぎや猪、鹿、熊などは、害獣としてバンバン駆除するくせに、ノイヌだけ特別なんて。
なんで、犬だけこんなにも特別視されるのでしょうか?犬だけを愛護するっていうのは、動物愛護の観点からすると大きな偽善に思えるのですが、どうなのでしょうか。