それによると、ついに犬より猫の数が上回ったそうです。
《産経ニュース》 猫の数が犬を上回る 飼育実態調査で初めて 最近の“猫ブーム”もプラス
まだ、ペットフード協会のホームページには記事が掲載されておらず、速報ベースのようですが、以下の結果でした。
同調査で、ここ数年ほぼ横ばいだった猫に対し、犬は減少が続いていた。今年は推計で犬は892万匹、猫は952万6千匹で、ついに猫の数が犬を超えた。
一昨年にも同じネタで記事にしたことがあったので、読み返してみると、状況は益々ひどくなっているようです。
この当時は、僅差で犬の飼育数の方がまだ多かったです。そのときも、すぐに猫に抜かれそうだったのですが、去年の調査ではまだ土俵際で踏ん張っていました。
ちなみに、去年の調査では犬、猫の飼育数がともに微減だったため、その差はさらに縮まったものの、3万1千頭差でまだ犬の飼育数の方が多かったです。
それが、ついに今年の調査では逆転されてしまいました。
新聞によると、2017年の調査結果では、猫の飼育数が前年比3.3%減に対して、犬の飼育数はなんと約10%の95万頭も減少していました。
この犬の飼育数の減り方はかなりヤバイですね。
朝日新聞の記事では、その原因として50代の飼い主の減り方が尋常ではなかったとのことです。
《朝日新聞》 犬の飼育数減「尋常でない」 目立つ50代の減り幅
協会が注目するのは、50代の飼育率の低下。5年前は2割が犬を飼っていたが、今年は4・6%減の15・4%で、全年代の中で最も減り幅が大きい。犬の平均寿命が14・19歳まで伸びている中で、高齢になり飼育が難しくなった時への対応から二の足を踏むケースもあるとみられる。
この調査結果を受けて、ペットフード協会でも、かなりの危機感をもっているようですが、打つ手なしといった感じです。
犬・猫の飼育では、50代が一番のボリュームゾーンでもあるため、その人たちが犬を飼わなくなっているというは致命的です。
最近の犬・猫の平均寿命が劇的に延びた結果、平均でも14,5年と長生きするようになったことが大きな要因だそうです。長生きするようになったことは喜ばしいことなのですが、皮肉なことにあまりにも長生きするようになったため、自分が高齢になったときも飼えるのか心配になり、躊躇するらしいのです。
もし、50代の人が新しく子犬を飼う場合、最後は70歳近くになる想定です。確かに70代となると、自分がどうなっているのか、心配になるというのもなんとなく分かる気がします。
特に犬の場合、毎日の散歩が必要なため、年を取って足腰が弱ってくると辛いかも、と想像されるのかもしれません。
それでも家族がたくさんいれば、まだ誰かが世話をしてくれるのですが、少子化、核家族化が進み、とてもそんな先のことまで考えられないのでしょう。
ちょっと、さびしい感じです。
まとめ
今回の新聞記事によると、1歳未満の子犬の比率が2.9%とかなり少ないとの記載もあり、今後も犬の飼育数はどんどん減っていく感じです。
逆に、猫の数がどんどん増えているかというと、そうでもなく、横ばいから微減といった感じです。
最近の猫ブームからすると、もっと飼育数が増えているのかと勘違いしてしまいますが、ペットの飼育数は頭打ちといった感じです。
ただ、飼育数では猫に負けてしまいましたが、ペットの飼育世帯数で見るとまだまだ犬の方がかなり多いです。猫が546万世帯に対して、犬は722万世帯でした。
これは猫の方が多頭飼いしている世帯が多いからだそうです。
感覚的にも犬を飼っている人の方が多い気がしていたので、この世帯数をみて納得でした。
それにしても、犬好きとして今回の結果はちょっとさびしいかぎりです。
別に犬の数が多ければいいと言う問題でもないのですが、そもそも、なぜ、犬の飼育数がこれだけ減っているのでしょうか。
それにはいろんな要因があると思いますが、個人的には以下の2つが原因だと思います。
- 金銭的な余裕がない。
- 猫より犬の飼育の方が面倒。
特に、最初の金銭面について、今の日本では結構大きな要因だと思っています。
猫より犬の方が飼育費がかかるというのもありますが、そもそも、日本の平均年収がかなり下げ止まっている状態にも問題があると思います。
平均年収をネットで調べてみると、数値としては400万円以上はあるのですが、実際のボリュームゾーンでいうと300万円台が一番多いのです。
この傾向は特に若い人の方がひどく、昔のように長く会社に勤めていると、勝手に年収が上がっていくという年功序列の給与体系が完全に崩壊しています。今は、上にいる人たちの給与が高いために、若い人たちの昇給が抑えられているといった印象です。
実際に、2、300万円の年収でも犬を飼うことはできると思いますが、生活はかなりキツクなります