去年2015年の日本でのペットの飼育数がペットフード協会から発表されたそうです。
《東洋経済の記事》 飼い猫も減少、僅差で飼い犬との逆転ならず
まだ、ペットフード協会のホームページでは正式に公開されておらず、速報値のようです。
この記事を見ると、残念ながら去年も犬の飼育数が大きく減少したようです。
犬の飼育数の減少が止まらない
ペットフード協会では、毎年犬と猫の飼育実態調査結果を公表しているのですが、昨年には飼育されている数では、犬より猫の方が多くなりそうだと予想されていました。
しかしながら、去年時点での調査結果では犬の方が猫より4万3,000頭ほど多く、僅差で猫の数を上回ったようです。
ここ数年は毎年のように、犬の飼育数が減り続けているのですが、去年は猫の飼育数も減少に転じたため、結果として逆転まではいかなかったようです。犬の飼育数に至っては、とうとう1,000万台の大台を割り込んだようです。
先ほどご紹介した記事の中に犬と猫の飼育数のグラフがあるので、それを見ると分かりやすいのですが、犬の飼育数の減少傾向が止まらない感じです。
犬の飼育数が減少している原因は?
犬の飼育数が減少している要因は、色々あると思うのですが、大きく以下の2つが影響しているようです。
- 犬の飼育費用が高い
- 犬の世話は面倒なことが多い
犬の飼育費用が高い
ペットフード協会では、犬と猫の飼育費用について調査した結果を公表しているのですが、それによると、猫より犬の方がかなり高いようです。
ペットの生涯にかかる総費用を平均すると、犬の場合には118万円、猫の場合で70万円という結果です。
こうして金額だけみると、犬の方がかなり高く感じます。
平均寿命だけを見ると、犬と猫にそれほど差はないく、どちらも最近では15年とかなり長寿になってきています。
ただ、ペット保険や医療費については、なぜか猫の方が安いことが多いです。また、猫は体が小さい分、ペットフードを食べる量についても、平均的な犬より少ないです。この医療費と食費の差が、生涯かかる費用ではこれだけの差になります。
以前に犬の飼育費用について、詳しく調べたことがあるのですが、「もなか」の場合で、年間7万3,000円でした。平均寿命の15歳まで長生きするとして、109万5,000円なので、平均的な費用より若干少ないぐらいでした。
《参考記事》 犬の長寿化で生涯飼育費用が高騰、「もなか」で試算してみました
「もなか」の場合、まだペット保険に加入していないので、もし加入すると年間10万円以上にはなるはずです。
現在の日本では、若い人の給与水準がどんどん下がってきており、結婚すらできないと言われています。そんな現状からすると、若い世代では費用がかかる犬を飼う余裕がないのだと思います。
犬の世話は面倒なことが多い
犬の場合、猫と違って毎日散歩に行かないといけません。特に柴犬は、家では絶対にウンチをしない子も多いです。雨が降ろうが、雪が降ろうが、毎日散歩に連れて行ってあげる必要があります。忙しい現代人にとって、この毎日の散歩はかなり大変なことです。
特に、一人暮らしの人にとっては、ワンちゃんの世話もすべて一人でしなくてはいけないため、かなりの負担になります。
また、初めて犬を飼った人なら、ワンちゃんの「しつけ」でかなり悩むことになると思います。特に子犬の場合には、トイレのしつけ、食フン、噛み癖、吠え癖などなど、色々と面倒なことが待っています。
私自身、猫を飼ったことはないのですが、猫の場合、犬に比べるとまだ楽なようです。特に、毎日散歩に連れて行く必要がないのは、とても大きいです。
何かペットを飼おうと考えたとき、犬と猫のどちらを飼おうかと比較する人も多いようですが、そんなとき、毎日の世話が比較的楽な猫の方を選ぶ人が増えているのです。
まとめ
一時期のペットブームで犬を飼った人も多くいたのですが、最近ではどんどん少なくなって来ており、さびしい限りです。
ただ、ペットブームに乗って安易に犬を飼った人の中には、「思っていたより面倒だから」、「大きくなったからいらない」など、信じられない理由で安易に愛犬を捨ててしまう人もかなりの数がいたようです。
犬を飼うということは、費用面、世話も含めて、実際にかなり大変なものです。犬の飼育数が毎年減少している背景には、このハードルの高さがあるようです。
確かに犬を飼っていると、何かと大変なことも多いものです。ただ、それ以上に犬と一緒に生活していると、楽しいことも多いです。特にお子さんが小さい方には、その子が成長するための色々な機会を与えてくれます。
もし、犬を飼おうかと考えている人がいれば、以下の記事も参考にしてみて下さい。
《参考記事》 「まだ犬を飼っていない人はぜひ飼うべきである」5つの理由