世間ではまだお正月気分だというのに、玉林市、犬肉祭りの現地取材の記事がネットに出ていました。なぜか、東洋経済オンラインからです。
今の時期に一番似つかわしくない話題なのですが、なんのためにこんな記事を、しかも時期外れに公開したのでしょうか。
<参考記事> 「犬肉市場」、中国南部に行ってわかった実態
犬肉まつりといえば夏至のイベントであり、かなり時期がずれているので、いつの取材かなと、ライターの名前で検索すると、犬肉関連でいくつも記事があり、去年か一昨年の取材の使い回しみたいでした。
<参考> 中国の格差地帯を歩く…玉林「犬肉祭り」は国際的な批判を受けてどう変わったか
<参考> 韓国と中国の「犬を食べる文化」は悪なのか 犬肉料理を振る舞う地域を実際に回ってみた
ますます、不思議な記事です。正月の3日からこんな話題は無いだろうと思うのですが、なぜ、今のこの時期に公開したのか、まったく謎だらけです。
とはいえ、犬肉祭りについては、過去になんどかこのブログでも話題にしたことがあり、とても興味深い話題ではあります。毎年、夏至の頃になると今だにネットではこの話題で盛り上がっています。
<参考記事> 中国、玉林の「犬肉祭り」は考えさせられることがいっぱい
私個人は愛犬家ということもあり、犬肉を食べることには反対です。ただ、犬を食べる人たちを批判する気持ちもそれほどないです。
上の記事にも書いたのですが、人は食物連鎖の頂点に立っており、いろんな動物を食べて生きています。もちろん、菜食主義者であれば、植物だけを食べて生きていけるかもしれませんが、今の現実からすると、程遠いものがあります。
実際、日本に限っただけでも、毎日、ものすごい数の動物たちが食料として殺されています。
このブログによると、1日に牛が3,200頭、豚が4万5,000頭、鶏が175万羽と、たった1日だけでもこれだけの数が屠殺されているらしいです。
これだけの動物を殺して食べておきながら、犬はペットだから殺して食べるのは非道だなんて、とても言えたもんじゃないです。
牛や豚は食べてもよいのに、犬はダメだなんて何の説得力もないです。
そもそも、愛護団体の人たちがすべてが菜食主義だとはとても思えません。
自分は牛や豚、鶏、もしかすると、ウサギや鳩まで平気で食べているくせに、自分たちが食べないというだけで、犬食文化をあれほど攻撃するのはとても不思議でしようがないです。
もし仮に、菜食主義だとしても、植物だって生きているのです。動物にしろ、植物にしろ、他の生き物を食べないと、私達人間は生きていけないのです。
そんな単純なこともわからないのでしょうか?
まとめ
昔、どっかで聞いたことがあるのですが、日本語の「いただきます」には、2つの意味があるそうです。
1つは食事を用意してくれた人への感謝と、もうひとつは「食材」そのものへの感謝の意味が込められています。
動物や魚はもちろんのこと、米や野菜などの植物であっても生命があるものと考え、その生命をいただくことへの感謝を込めて「いただきます」と、いうのです。
初めてこれを聞いたとき、なるほど、「いただきます」にはそんな意味があったのかと、なんだか納得した記憶があります。
今の日本人が忘れてしまった、自然への感謝が感じ取れる言葉で、とてもいい言葉だと思っています。
と、こんなことを書いていると、昔書いた、動物愛護論での欧米と日本の違いについても通じるものがありました。
<参考記事> 動物愛護論で、欧米と日本での動物の捉え方の違い
それにしても、東洋経済オンラインではなぜ、この時期に犬肉まつりの記事など掲載したのでしょう?
お正月なので、もっと楽しい記事もあったろうと思うのですが、あえてこんな記事を、それも時期外れにぶつけてくるなんて、どんな意図があるのか、そっちのほうが気になって仕方がないです。