このブログではペット保険関連の記事をたくさん書いているのですが、実は今は、ペット保険に加入しておりません。
前に何度か書いておりますが、うちの「もなか」の場合、0歳のときに1年間はアニコムに入っておりましたが、1年だけでやめてしまいました。
その当時、「もなか」は今と違って、とても病弱で、アトピーを発症したり、いつも下痢気味だったりと、ちょくちょく動物病院のお世話になっておりました。
にもかかわらず、1年目のペット保険の更新のときにあっさりとやめてしまったのは、ちょっとした下痢程度で動物病院に通っても、治療費もそれほど高くなく、50%補償のペット保険ではそれほどありがたみを感じられなかったからです。
そうしている間に「もなか」も健康になってきたこともあり、結局、1年でペット保険を解約してしまいました。
もっと年を取ってからペット保険に入り直そうと考えていたのですが、「もなか」も今年には8歳となり、そろそろ高齢犬の仲間入りをするので、どうするか決めないといけません。
ペット保険の保険料はとても高い
ここ最近のペット保険業界はとても好調で、毎年、ペット保険の加入者数が順調に増加しております。ただ、日本でのペット保険加入率は未だに全体の7,8%程度と先進国に比べるとかなり低い状況です。
<参考記事> ペット保険各社の29年度決算状況をチェック-アニコムの一人勝ちに待った!
<参考記事> ペット保険の加入率がなぜ低いのか、考えてみました
日本でペット保険がなかなか普及しない理由はいろいろとありそうなんですが、その一番の理由は保険料の高さにあるのではないでしょうか。
一般的なペット保険で、その保険料は年間4,5万にもなり、それがペットの一生涯を通してとなると、合計で50〜70万円にもなります。
<参考記事> ペット保険は生涯で支払うトータル保険料で比較すべき
それだけあれば、手術を伴うような大病を患った場合でも、2,3回はカバーできそうな金額です。
もちろん、運悪く、がんに罹ったり、慢性肝炎などの重い病気を発病したときには、長期間にわたって治療費がかかることになり、もっとたくさんお金がかかります。
保険は万が一の備えのためだとわかってはいるのですが、トータルで50〜70万円も保険料を支払うぐらいなら、最初からその分を貯金したほうがお得かなと考えてしまうのです。
ペット保険より貯金した方がお得?
ワンちゃんの病気やケガの場合、1回の傷病で30〜40万円もの治療費がかかる場合があります。特に最近では、ワンちゃんでも高度治療を受けれる病院も増えており、治療方法によってはもっとお金がかかる場合もあります。
ネット検索していると、手術や通院などワンちゃんの一生涯の治療費として、100万円以上程度かかったという記事もよく見かけます。
もし、仮にトータルで100万円の治療費がかかったとして、50%補償のペット保険に加入していた場合には、その半分の50万円が保険金として返ってくるわけです。
残り50万円は実費になるので、保険料の70万円と合計して、120万円の費用がかかることになります。
一方、ペット保険に加入していない場合は単純で、そのまんま100万円の負担になります。
単純計算なのですが、100万円程度の治療費であれば、ペット保険に加入していない方がお得になるのです。
<参考記事> ペット保険は必要?-入るべきか、それとも貯金した方がよいのか
そういう意味では、ペット保険の効果が実感できるのは、愛犬の生涯治療費が100万円以上かかった場合になりますが、この確率がどの程度なのか、とても気になります。
普通に考えると、そこまで費用がかかった場合、加入するペット保険によってはすんなり保険金がもらえるとは限らず、使用回数制限あったり、保険を使いすぎて翌年の保険更新を断られることもよくあることです。
7年間貯金するとペット保険はもう不要?
前の記事にも書いたと思うのですが、愛犬の治療費にポンと100万円を出せる余裕があるお金持ちの人は、あえてペット保険に加入する必要はないと思っています。
「もなか」の場合、今年8歳になるのですが、今まで、特に大きな病気をしたことはなく、今のところはまだまだ元気いっぱいです。
一応、ペット保険に加入したつもりで、年に5万円を貯金し、合計で40万円ほどは貯めることができております。
これだけあれば、万が一、大きな病気・ケガでも1、2回なら大丈夫なぐらいです。
ただ、がんや慢性肝炎などの病気になってしまった場合、もっとたくさんのお金がかかるため、この程度の貯金ではちょっと不安があります。
元々、保険というものは、お互いの相互援助の考えが根底にあるものです。みんなで少しずつ負担金を出し合うことで、誰かの高額な医療費を抑えてあげることができるのです。
当然、病気にならなかった場合は損をすることになりますが、その代わりに他の誰かは医療費を安くすませることができ、愛犬に高額な治療をさせてあげることができるのです。
保険とは、万が一の事態に備えるため、基本的には平均すると損をするようにできているのです。当然、そうでなければペット保険会社の儲けがなくなり、倒産してしまうからです。
結局のところ、どこまでいってもリスクをどの程度見積もるかですが、これだけ貯金があると少々のことでは対応できるので、余計に迷ってしまうのです。
老犬になったときのペット保険
老犬になると、当然、病気になる確率もグンと上がり、慢性病になるケースも多くなります。
ただ、もし、慢性病を視野に入れるなら、ペット保険会社を十分に検討しないといけません。なぜなら、安いペット保険の場合、基本的には慢性病に対しては途中で保険を切られるケースが多いからです。
もともと1つの病気に対する補償回数が決められていたり、年度ごとの保険更新を断られたり、慢性病を免責事項に追加されたりと、保険会社によって色々なタイプがあります。
考えてみれば、当たり前のことなのですが、ペット保険は1年更新の保険です。次年度の契約を断る権利は、保険会社側にもあるのです。どの保険会社でも約款にしっかりとそのことが記載されているのです。
慢性病を患っているワンちゃんと契約更新すれば、損をすることがはっきりしているため、そんな状態のワンちゃんと契約したくないのは当然です。契約すれば、ペット保険会社として損をすることがわかっているのです。
逆に契約者からすると、日本のペット保険の一番の問題はそれが1年契約であることだと思います。
いくら終身保険といっても、どこのペット保険でも年度ごとに契約条件を見直せる条項が必ず入っており、免責事項(補償しないケース)を追加できるようになっているのです。
大手保険会社の場合、簡単にこの権利を行使することはあまりないようなのですが、安い保険や外資系の場合、その基準がかなり低く、ちょっと保険金を多く請求すると、翌年には契約更新を断れることが多くあります。
<参考記事> ペット保険の闇というブログ記事に、そんなのは当たり前!
そういう意味では、慢性病対策としては、大手ペット保険会社と契約することが一番の対策になると思います。
いくら安くて補償が良い保険であっても、慢性病に罹った途端、次年度の契約を打ち切られては何のために保険に入っていたのかわからないからです。
これは、別に老犬に限ったことではないですが。。。
まとめ
愛犬の「もなか」もすでに7歳となり、大手ペット保険会社である、アニコムやペット&ファミリーに加入できる最後の年となりました。
<参考記事> 10歳以上でも入れるペット保険はどれ?おすすめはこれ!
7歳といえば、人でいうと40代であり、まだまだ現役世代です。確かに、これからいろんな病気にかかりやすくなる年齢なのですが、こんなに早く加入制限があるのも、それだけ老犬になると、保険を使うケースが増えてくるからでしょう。
<参考記事> 犬の年齢早見表(人に換算)と平均寿命が急激に延びた理由
そろそろ、「もなか」もペット保険に入っていたほうがよいとはわかっているのですが、「もなか」もまだまだ元気いっぱいで、今のところ特に病気らしい病気もしたこともないです。
そんな状態で、万が一の病気に備えるというのは、なかなかできないものです。
少々の病気やケガの場合、今まで貯めている「もなか」貯金で対応できるので、今から保険に入るなら、慢性病にも対応できるペット保険の方が良さそうです。
ただ、そうなると、PS保険やペッツベストなど一つの傷病について保険の使用回数制限がある保険は対象外となります。また、アクサダイレクトなども補償内容はとても良いのですが、慢性病などは速攻で契約解除されそうです。
やはり、アニコムかペッツ&ファミリーあたりの大手が安心できそうですが、その分、保険料がとても高くなります。
まあ、慢性病に対応するとなると、それだけ医療費もかかることになり、保険料が高くなるのは当たり前のことなんですが、このあたりの年度をまたいだ補償について、はっきりと明文化されていないところがペット保険の欠点なのかなと考えています。
うーん。やっぱりペット保険は難しいです。