動物病院でのペットの治療費はなぜ違うのか-平均的な値段を調査

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治療費ペットが動物病院にかかったとき、治療費が高いと感じたことはありませんか?

ペットには人間のように健康保険が適応されないので、治療費の全額が個人負担になるため、元々料金が高いのですが、それだけではなく、同じ治療でも動物病院によって治療費に大きなバラツキがあります。

なぜだかご存じでしょうか?

獣医さんの診療報酬にバラツキがある理由

それは、獣医さんの診療報酬は、基本的に自由診療となるからです。人間の治療でいうところの保険点数制度のような基準となる料金がなく、診療報酬は獣医さんが個々に自由に設定できるからなのです。

なぜ、自由に診療報酬を設定できるかというと、それは、「独占禁止法」とういう日本の法律で決められているからです。

この法律では、獣医師の診療に対して、基準料金を決めたり、獣医師同士が協定して料金を設定したりすることを禁止しています。これは獣医師がお互いに競争することを促し、動物病院での診療費が高くならないようにしているためです。

ただ、私たち素人からすると、このことが逆に、診療費用の妥当性がわからず、不信感の元となっているのも事実です。

日本獣医師会での診療報酬アンケート結果

日本獣医師会では、このような声を受けて、動物病院での診療費の参考とするため、全国の獣医師の診療費の実態調査を行い、ホームページで公表しています。

《日本獣医師会の調査》 小動物診療料金

ただ、この調査が行われたのは、平成11年と16年以上も昔であり、それ以降は更新されていないようです。それも、公表されているデータは物凄く見ずらいものです。(それほど真剣に取り組むつもりはないのでしょう)

※気付かない内に平成27年度版が公開されていました。また、そのうちに新しい診療料金に訂正させていただきます。<(_ _)>

未だにこの料金が基準となるとも思えないですが、ある程度の参考にはなるかと思います。

このアンケート結果での「初診料」の項目を見るだけでも、平均が1,191円なのに対し、最高で4,000円以上と、病院によって3倍以上の格差があることがわかります。

動物病院の診療費の相場は?

動物病院の初診料は1,000円~1,500円程度

最初に動物病院に行ったときに診療を受けるだけで初診料がかかります。次回以降は再診料として0円~1,000円程度のところが多いです。病院によっては初回受診からX日以内なら再診になり、それ以降はまた初診料というところもあり、病院によって再診の考え方はマチマチです。

日本獣医師会の調査:

初診料の平均:1,191円

再診料の平均:625円

雌犬の避妊手術は20,000円~50,000円程度

雌犬の避妊手術には色々な方法があります。

まず、摘出する部分によって、卵巣と子宮を全部摘出、卵巣だけを摘出の2つがあります。手術のやり方についてもお腹を大きく切って手術する開腹手術と、小さな穴だけを開けて行う腹腔鏡下手術があります。

腹腔鏡下手術では日帰りでの手術の場合もありますが、手術後に1日~3日程度入院する場合が多いです。

このように、病院によって手術のやり方が大きく違っており、その費用は病院によってかなりの差があります。

日本獣医師会の調査:

避妊手術の平均:24,176円

麻酔費用の平均:9,374円

入院費用(3日)の平均:9,501円

合計:45,000円程度(上記に薬などの費用が追加)

入院費用は小型犬で2,500円/日程度、大型犬で4,000円/日程度

日本獣医師会の調査:

小型犬の1日入院費用の平均:2,706円

中型犬の1日入院費用の平均:3,167円

大型犬の1日入院費用の平均:3,906円

混合ワクチンは5種で4,000~6,000円程度、8種で6,000円~9,000円程度

《アニコムの発表》 「犬猫の混合ワクチン」平均金額(小売ベース)発表

でも発表されていますが、混合ワクチン接種についての値段は年々安くなってきているようです。

フィラリアのお薬は小型犬用で1回分1,000円~、検査料は2,000円~3,000円程度

フィラリアのお薬は年間に8回分として、8,000円程度必要です。検査費用と合わせて10,000円ぐらいです。

最近では、フィラリアのお薬をネットで安く購入することもできます。ただ、フィラリアは薬の投与の前に必ず、血液検査をする必要があります。それを考えると、多少高くても動物病院で処方してもらった方が安全です。

信頼できる獣医さんを見つけることが大切

犬の医者このように動物病院での診療については、基本、獣医さんの自由診療となるため、その治療費はマチマチなのです。

そのため、獣医さんとしては普通に治療して、正当な診療報酬を請求しているつもりでも、その料金が高いと不信感が生まれてしまうのです。

例えば、レントゲン撮影一つにしても、撮影する枚数で料金が変わってくるため、本当に2枚、3枚も撮る必要があるのか?などなど、トラブルの元となることも多いのです。

その原因は、やはり値段の高さになると思います。人間の健康保険が基本3割負担であり、その値段に慣れている私たちにとって、全額個人負担である動物病院の治療費はどうしても高く思えてしまうのです。

もし、初めての動物病院で高度な診療を受ける場合には、説明された診療内容に対して、遠慮せずに事前にかかる費用を確認した方がよいです。

その際、あまりに高額だと感じた場合には、セカンドオピニオンではないですが、違う動物病院も受診してみるべきです。

複数の動物病院に行ってみることで、動物病院の相場というものもわかりますし、その他にも色々な意味で気づくことはあるものです。

動物病院の選び方については、以下でも記事にしたので、よかったら参考にしてください。

《参考記事》 間違えないための動物病院の選び方-良い獣医さんを見極めるには

獣医さんにも色々な人がいるので、商売に走っている人もいれば、本当に動物が好きなことが滲み出ている人もいます。結局、最後にはその獣医さんの人柄が信用できるか、どうかになると思います。

まとめ

今回、動物病院の治療費の平均的な値段について調査してみました。

ペットの治療費は思っているよりも高額になることが多いものです。

同じ治療でも病院によって値段にかなりの差があるのも事実です。高度な医療技術を持っている獣医さんの場合、多少高くても仕方がないとは思いますが、単なるワクチン接種など、どこで摂取してもらっても違いはないです。

普段通っている動物病院の値段が高いと感じたら、ぜひ別の病院に行ってみることをお勧めします。

また、ペットの寿命もかなり長くなってきており、ペットの老後についても心配しなくてはいけない時代になってきました。万が一、愛犬が寝たきりになった場合など、医療費はかなり高額なものになります。

いつ病気になっても大丈夫なように普段からペット保険に加入しておくこともとても重要です。(もしくは、将来のためにペット保険料分を貯金しておくことだけも良いかもしれません。)

ペット保険についても、色々と調べてまとめていますので、よかったら記事を読んでみて下さい。

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