保険分野での「補償」「保障」「保証」の使い分けって知ってますか?

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意味みなさん、保険関連でよく使われている、「補償」「保障」「保証」の漢字、どんなときにどの漢字を使ったらよいかわかりますか?

これだけブログでペット保険の記事を書いているのですが、恥ずかしながら、私はこの使い分けについて、今までよくわかっていませんでした。

ブログでは、何も考えずに保険の「補償範囲」や「補償内容」などと書いていました。これは、ペット保険関連を調べていたとき、「補償」という漢字がよく使われていたので、このブログでもそのまま「補償」を使っていただけです。

ただ、最近、生命保険関連の記事を見ると、どうも「保障」という言葉が良く使われていることに気付きました。

もしかして、今まで漢字の使い方を間違っていたのかと、心配になったので少し詳しく調べてみました。

「補償」「保障」「保証」の違いについて

この中で、個人的には「保証」が一番分かりやすいです。”保証書”や”製品の品質を保証する”などというように何かの証(あかし、確かさ)を請け負うときに使います。

 

ただ、「補償」、「保障」の違いについては、かなり微妙な感じがしており、実際どちらを使ったらよいのか、よくわかりません。

「補償」・・・おぎなう、つぐなう?英語では、compensation。

「保障」・・・差し障りから距離を保つ(守る)?英語では、guarantee; security。

漢字の意味からすると、こんな感じです。

意味合い的には、この2つの漢字、少しニュアンスが違うのですが、保険分野で言えば、「損害を保険金で補う」、「保険金で生活を保障する」、みたいな感じになるのでしょうか。

どちらも保険金が出ることには変わりがないので、どっちでもよい感じです。

 

念のため、辞書(三省堂 スーパー大辞林)で漢字の意味を調べてみました。

  • 「保証」・・・まちがいなく大丈夫であるとうけあうこと。まちがいが生じたら責任をとると、約束すること。「利益を-する」
  • 「補償」・・・補いつぐなうこと。損失などを埋め合わせること「損害を-する」
  • 「保障」・・・責任をもって安全を請け合い、一定の地位や状態を保護すること。「航路の安全を-する」

保険関連での漢字の使い分け

漢字の意味合いからして、「補償」は損失を補てんすることから、損害保険では「補償」が正しいようです。なので、損害保険の一種であるペット保険では「補償」が正しいです。

 

ただし、同じ損害保険である自動車の自賠責保険については、相手を保護するという観点から「保障」という漢字が使われているようです。

これは、日本の自賠責の法律で「保障」が使われていることに起因しているのだと思います。

《参考》 自動車損害賠償保障法

とてもややこしい。。。

別に意味的に「補償」でもいいと思うのですが、昔のお役人が「保障」と決めてしまったのでしょう。

 

一方、生命保険では、一家の大黒柱が亡くなった場合に、残された家族の生活を保護する意味合いから、「保障」が使われているらしいです。

 

もうひとつ、どうも年金分野の保険では、「保証」が使われるらしいです。「保証期間付終身年金」など、保証期間中に被保険者の生存にかかわらず、その期間について年金を必ず支払うからみたいです。

 

どの保険でも保険金を支払うことは同じなのに、同じ「ほしょう」という言葉で意味の違いを持たせるのは、日本人ならではな感じです。

まとめ

まとめると、保険分野では「補償」「保障」「保証」の漢字を以下のように使い分けます。

  • 保証・・・年金保険
  • 補償・・・損害保険、ただし、自賠責だけは「保障」
  • 保障・・・生命保険

ただ、医療保険などは、死亡保険と病気やケガの治療がごっちゃになったものが多く、生保と損保の両方を取り扱っています。

この場合、「補償」「保障」、どちらの漢字を使っても問題ないみたいで、保険会社によってマチマチのようです。

 

ということで、ペット保険関連の記事について、どの「ほしょう」が使われているか、再度ネットでチェックしてみたところ、やはりほとんどは「補償」を使っていました。

やっぱり、「補償」で正解だったようで、一安心です。(すべての記事を修正するとなると大変です)

ただ、ネットでは「保障」という漢字を使っているところも、かなりありました。単純に間違っているのだと思います。

 

日本語は難しいです。。。