《URL》 オリコン日本顧客満足度ランキング ペット保険
このランキングは毎年発表されており、去年は王者アニコムを抑えてPS保険、アクサダイレクトが1位、2位となる波乱のランキングでした。
《参考記事》 ペット保険2017年のオリコンランキング発表-今年は異変が!
《参考記事》 ペット保険2016年のオリコンランキングが発表されました
オリコンのペット保険ランキングでは、大規模なアンケート調査をしっかりと行っており、ペット保険ランキングでは唯一、私が信用しているランキングになります。
また、ランキングの内容についても納得いくものであり、信用できると考えているからです。
ということで、今年もオリコンのペット保険ランキング2018版の順位を見ていきましょう。
総合ランキング1位 PS保険(ペットメディカルサポート)
去年に引き続き、総合ランキング1位です。ただ、今年はアクサダイレクトと同率1位でした。アクサダイレクトは去年も総合2位だったので、この2社の実力は僅差なのでしょう。
(なぜか、オリコンランキングでは同率1位にも関わらず、アクサダイレクトの方が上位にきているのですが、個人的にはPS保険の方がオススメなので、こっちを先に書いております。)
PS保険といえば、ペット保険業界では中堅どころであり、知らない人も多いかと思います。業績だけでいえば、圧倒的No.1であるアニコムの足元にも及びません。保険契約数でいえば、4,5番手といったところです。
ただし、オリコンランキングでは、2012~2014年に連続して1位をキープしていた時期もあり、元々人気があるペット保険です。
ランキング内容を細かくチェック
今年のランキング内容について、もう少し詳しく項目別にみていくと、PS保険は「加入・更新手続き」、「保険料」で1位、その他がすべて2位となっておりました。
去年もそうだったのですが、どの分野でもとてもバランスよく得点して、総合1位でした。
私も「保険料」分野で1位というのは納得です。
以前に調査した各社の保険料をみてもらうと分かりやすいですが、PS保険の保険料は業界でもかなり安い方です。特に、老犬になったときの保険料の安さは抜群です。
《参考記事》 ペット保険は生涯で支払うトータル保険料で比較すべき
また、「付帯サービス」が2位というのも、無料で獣医さんにペット相談できたり、車イス補償や、お葬式代の特約まであることが評価されているのでしょう。
利用者の声にもいい感じのことが書かれていました。
- 入金連絡の手紙に手書きのメッセージがあり、あたたかい気持ちになります。
- 葬儀代までサポートしてくれる。
- 考えていた以上に保険金が認められ支払われた。
- 年齢が上がっても大幅な保険料の値上げが少ない。
など、とても高評価なようです。
ここ数年は業績も安定
また、ここ数年は業績も順調に伸びており、去年の決算ではついに黒字化を達成、今年の決算でも保険料収入が44%も伸びており、絶好調でした。保険契約数も増えてきて、業績も安定してきたようなので、さらにオススメできます。
《参考記事》 ペット保険各社の29年度決算状況をチェック-アニコムの一人勝ちに待った!
保険料の安さの秘密
保険料の安さの割に、肝心の補償内容も充実しており、他社と比べても遜色ありません。
普通に考えると、保険料を安くするためには、その分を補償内容やサービスを削ってどこかで利益を出す必要があります。そのため、保険料が安いのに、他社と同じレベルの補償内容というのはおかしいのです。
PS保険の場合、これにははっきりとした理由があり、中途半端に安いだけのペット保険とは明らかに違います。
実は、PS保険では、「完治しない疾病については、生涯を通じて20回までしか保険を利用できない」という免責事項(保険金の支払いがされない項目)があります。
そのため、愛犬が万が一、完治しない慢性的な疾病になってしまった場合、その病気に対しての保険が効かなくなってしまうのです。その代わりとして、保険料を安く設定することが出来ているのです。
PS保険は割り切った保険設計でバランス重視
一般的にペット保険は1年ごとの契約となっており、次年度に契約を継続するかどうかは、契約者とペット保険会社の合意が必要なのです。
裏を返せば、ペット保険会社は契約の切れ目で、いつでも契約継続を拒否することができるのです。このことは各社の約款にしっかりと明記されています。
そのため、いくら終身保険といっても、ペット保険会社によっては契約更新を拒否したり、前年度に保険金をたくさん請求した病気を免責にすることを条件にしたりします。
この対応は大手でも同じなのですが、ペット保険会社によって免責になる基準が大きく違ってきます。当然、安いペット保険では比較的、すぐに補償対象外とされることが多いので、要注意なのです。
実際、この免責事項によってトラブルとなっているケースはたくさんあります。今回同率1位となったアクサダイレクトでもかなり大事にまで発展したケースがありました。
このように、ペット保険会社の曖昧な基準によって、強制的に免責事項にされてしまうぐらいであれば、PS保険のように明確に20回までの利用と、割り切った保険設計をした方が、ユーザー目線であり、信頼がおけると考えます。
詳しくは以下の記事も参考にしてください。
《参考記事》 PS保険は保険料の安さと補償バランスで人気-落とし穴に注意?
総合ランキング1位 アクサダイレクト
今年はPS保険とアクサダイレクトが同率で1位です。
アクサダイレクトについては、2015年・2016年が3位、2017年が2位と、順調に順位を上げてきており、今年はついに1位となりました。
ランキング内容を細かくチェック
詳細項目を見ると、「保険プラン」「付帯サービス」で1位を獲得しています。
確かに、「24時間ペット健康相談サービス」や「示談代行制度」など、付帯サービスは充実しています。特に健康相談サービスは、突然のトラブル時や、日頃の飼育の悩みなどを気軽に獣医さんに相談できる点で、とてもうれしいサービスです。
利用者の声では、電話サポートが親切で、保険金の内容や申請が楽との意見が多いです。
- 電話相談で夜に診てくれる病院を探してくれて安心できました。
- 問い合わせ電話での対応が親切。
- 他の保険会社では対象外と言われ払い戻しが少ないと聞くがここはそんなことはなかった。
補償内容の点でも、アクサダイレクトでは、保険金の年間での支払回数上限や一日の上限金額がなく、年間でのトータルの上限金額まではいくらでも補償してくれる点は、かなり魅力的です。
外資系なので割り切りも必要
ただ、外資系の会社ということもあり、保険金支払いにはかなりシビアな感じです。(会社としては当然なのですが。。)
《参考記事》 アクサダイレクトのペット保険は外資系特有の割り切りも必要
先ほどのPS保険のところでもご説明した、保険更新時に突然、特定疾患を補償対象外とされたことで、かなり揉めたケースもありました。
《参考記事》 ペット保険の闇というブログ記事に、そんなのは当たり前!
確かにどこのペット保険でも、約款や重要事項説明書には、契約更新時にお断りすることがあると注意書きしています。ただ、どのような基準でそれをやるのかはどこも載せていません。
そのため、突然、継続契約を断れたり、免責事項を追加されたりした利用者からは不満が募る構図となります。
そんなことを不安に思いながら保険を利用したくない人には、あまりお勧めできないペット保険です。
総合ランキング3位 アニコム
去年に引き続き、今年も3位に転落したままでした。
アニコムというと、日本でのペット保険の草分け的存在であり、動物病院での窓口精算という画期的なシステムをいち早く構築したことで、ペット保険業界に君臨する王者です。
よく、ペット保険ランキングではペット保険の料金が高いことで、アニコムをダメなペット保険とけなしているサイトが多いですが、この窓口精算システムの便利さは群を抜いています。
窓口精算であるがゆえに、後日精算でよくある保険金請求時のトラブルも少なく、嫌な思いをすることがとても少ないのです。それは、動物病院の支払い時に保険金がどこまで下りるのか、しっかりと説明くれることもあるのですが、治療する病院自体が保険の対象かどうかをしっかり判断してくれるので、あとで揉めるケースが少ないのです。
ペット保険には免責事項という補償対象外となる項目がたくさんあるのですが、その中にはかなりグレーゾーンなものも多く、同じ疾病でもペット保険会社でその対応が異なることも多いのです。
保険金請求の手軽さ、ペット保険の適応範囲の広さなど、ペット保険会社の中では群を抜いて安心感があるのが、アニコムです。
ランキング内容を細かくチェック
詳細項目を見てみると、「保険金・給付金」部門が1位です。逆に、「保険料」と「保険プラン」が足を引っ張っている感じです。
アニコムの保険料については、業界でも比較的高い方なので、順位が低いのは分かるのですが、「保険プラン」については、去年に入院と手術のみに特化した「どうぶつ健保ぷち」の販売が始まったので、少しプランの選択肢が増えました。
このプランでは、「通院」補償が無い代わりに保険料が格安になるため、保険料は抑えたいが、万が一のときの補償だけは欲しいという人に最適です。
《参考記事》 アニコムも参戦、「入院」「手術」のみに特化したペット保険はおすすめなのか?
この分野では、アイペットが先行していたのですが、最近ではあちこちのペット保険でも取り扱っており、今後、激戦になっていくかもしれません。
利用者の声では、圧倒的に窓口精算の便利が強調されていました。
- 窓口精算が楽でよい。
- 飼っていた犬が亡くなって、解約手続きをした後、お花が届き感動しました。
- ネットでの手続きもしやすいし、電話問い合わせの対応もいい。
アニコムに関しては、「保険料」部門では7位とかなり低くなっていることからも分かるとおり、保険料が少し割高な点と補償面では競合他社に比べて少し見劣りする点が、少しマイナスです。
ただし、保険料はペット保険の適応範囲の広さの裏返しでもあるため、一概に安さだけを追求すると痛い目に合います。
詳しくは、下記の記事も参考にしてください。
《参考記事》 アニコムはペット保険の老舗で安心感が魅力、保険料は少し割高
総合ランキング4位 ペット&ファミリー
ここ数年変わらず、今年も不動の4位でした。
一般にはあまり知られていないと思うのですが、ペット保険会社の中堅どころとしては上位に位置しており、アニコム、アイペットに続く、業界第3位です。ネットでの口コミを調べていると、かなり評判がよいペット保険になります。
なんといっても、大手のペット保険会社と比べて、補償内容がとてもよいです。アクサダイレクトと同じく、こちらも支払回数の制限や一日の上限金額がなく、とても使いやすいペット保険です。
また、太陽生命や大同生命などで有名なT&Dホールディングスの完全子会社となるので、資金面での安心感もあります。
業績面においても、去年の決算発表で初めて黒字決算を達成し、今年も20%以上も保険料収入が増えるなど、業績はとてもいいです。
《参考記事》 ペット&ファミリーの「げんきナンバーわん」は意外と評判が良い
ランキング内容を細かくチェック
「保険プラン」、「保険料」部門で3位となっておます。
保険料については、決して安い方ではないので、なぜ3位なのか不思議なのですが、補償内容の点は回数制限がないなど、とても使いやすいペット保険となっております。
利用者の声では、保険金請求の簡単さや口座振り込みのお知らせなどが高評価のようです。
- 回数制限がなく、きちんとお金が受け取れてとても助かりました。
- 保険金申請がホームページからできて分かりやすかった。
- 支払いスピードも早かった。
個人的な意見になってしまいますが、同じ保険内容となるアクサダイレクトと比べると、こっちを選択します。
まとめ
今年のオリコンペット保険ランキングでは、去年に引き続き、PS保険とアクサダイレクトの評価が良かったです。業界No.1のアニコムも3位と健闘しておりますが、やや苦戦している感じです。
今年の結果をみても、保険料の安さ、補償内容、付帯サービスなど、総合的にバランスがよいペット保険が上位を占めています。
アニコムに関しては、やはり「保険料」の高さがネックになっていると思われます。
今年のランキングをみて、あらためて色々なサイトに掲載されているランキングについて調べてみました。
「ペット保険 ランキング」でヒットするようなサイトでは、ランキングの根拠がよく分からないものから、そのサイトでの契約件数を元にランキングしているものまで、その根拠はバラバラです。
その中で、その根拠が本当に信用できるものは、残念ながらありませんでした。
なんでこんなペット保険が上位に?なんてことがよくあります。
なかでも、そのサイトでの契約件数ほど信用できないものはありません。考えてみて下さい、サイトでオススメしているペット保険の契約件数が多くなるのは当たり前のことなのです。(そのためにオススメしているので、当たり前です)
ランキングを意図的に操作することで、お目当てのペット保険の契約件数を増やすことなど、簡単にできることなのです。
ということで、今後も他サイトのランキングは一切信用しないことにしました。。。
それにしても、これだけペット保険について調べてきても、まだまだ、ペット保険の選択は難しいです。
完璧なペット保険というものがあれば、よいのですが、どれも一長一短があります。いっそのこと、自分で貯金をしておいた方が良いかもと、今更ながらちょっと思っています。
《参考記事》 ペット保険は必要?-入るべきか、それとも貯金した方がよいのか
もう考えるのは面倒!という人には、やはりアニコム様が一番無難であり、窓口清算という大きなアドバンテージがある点でおすすめです。